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そんな中でも彼は相変わらずだった。
いつも明るく連絡をくれる。
好きとかいう感情が何なのかはもう分からなかった。友達というものも。
たしかに周りの人を観察するといい所は沢山ある。けど、それと同時に悪いところだってある。人間なのだから当たり前だろう。
偉そうに言える立場ではないが。
そんなことを考えながら生きる意味を毎日自分に問いかけていた。
楽しくもない、人の話も面白くない、ストレスが溜まるだけ。ならば死んでしまえば?と答えが返ってくる。何度も否定してみた。
こういうことがある可能性が、と。
もう遅かったのだ。気が付けば死ぬことと生きる意味だけを考えていた。
海を見に行った。私の夢だったのだ。
そして、彼にメッセージを送った。
『すき』
私は靴を脱ぎ揃える。スマホは靴の中に入れた
汚いけど、仕方ない。ジップロックに入れてあるし、きっと大丈夫。
彼から返信は来るだろうか。
そんなことを考えながら、ひんやりと冷たい水に足を浸からせていく。