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「2組の野仲凪です、えっと、よろしくお願いします」
「めでたい新入部員やでみんな」
書道部の部員の人たちが拍手してくれた。
「改めて、部長の滝原です。で、こっちが副部長の」
「1組の日高翔(ひだか しょう)です。部長ちょっとうるさいけど頼りになるから、なんでも言っていいよ」
「うるさいは不要やんなあ」
仲が良さそうで微笑ましく、少し笑ってしまった。
「部員もちょっと少ないけど、みんな仲良くやってるからそんな緊張せんでいいで」
1年生は6人でみんな女の子、2年生は私含めて5人で、男子3人女子2人だった。
「凪ちゃんどこの高校だったの?」
2年生で唯一同じ女子の内海瑠衣(うつみ るい)ちゃんが聞いてきた。
「それがなあ聞いて驚くなよ」
「滝原じゃなくて凪ちゃんに聞いてんの」
「静岡、、の高校で」
「静岡?あ、もしかして◼︎◼︎高だったり?」
瑠衣ちゃんが冗談混じりに言った。
「あ、うん」
「「「え!?」」」
瑠衣ちゃんと日高くん、もう一人の2年男子部員の皆川藍斗(みながわ あいと)くんが声を合わせて驚いた。
「◼︎◼︎高って地方で優勝してたとこだよね?」
皆川くんが私の顔を見て言った。
「じゃあ凪ちゃん私らより全然上手いんじゃない、、?」
「それがな昨日ちょっと見せてもらったんやけどな、ばっりすごかったで」
「いやでもその、部自体はすごかったけど私はそんな全然だよ」
「あれ見て、最後の1文凪が書いたんやで」
滝原くんは昨日練習に使った紙を指さした。
「え、これ野仲さんが書いたの?」
日高くんが聞いた。
「うん、最後だけ、、」
「めっちゃ綺麗じゃん、、滝原より上手い」
瑠衣ちゃんがさらっと言った。
「言われんでもわかってるって、、」
滝原くんがそう言うとみんなは笑った。
「すごい仲間が増えたってことやな」
「うん、地方大会も夢じゃないかも」
「そんな、、すごくないよほんとに」
私がそう言うと、滝原くんが私が書いた文字を見たあとに私の目を見て言った。
「たった1文だけでみんな凪の凄さがわかったんやで、自信持ちよ」
「そうよ凪ちゃん、書道は自信も大事」
「、、うん、ありがとう」