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チョロ松右短編集作りました。
ほんとに結構短いです。
今回はおそチョロです。
まだデキてない2人(おそ松の片想い)のお話です
片思いといいつつ切ないとか、泣けるとかそういったことは一切ありません
それでは
「銭湯の帰り道」⤵︎ ︎
「さっむ…」
肩をあげて、銭湯の用具を強く抱きしめながら体を無意識に震わせる
10月の後半、1年で予告もなく急に寒くなる頃。
クッソ、あいつらなんであんなはしゃげるんだよ…
成人男性の身長を余裕で飛び越え、触手のように手足を動かしてる5男、
それを心配そうに見る末弟
そして隙あらばなにかとカッコつける次男に、後ろから結構強めな蹴りをかます4男。
それをケラケラと笑っているバカ。
羨ましいよ。あいつらの子供体温が。
僕は兄弟1の寒がりだ。
あいつらと同じ飯を食って同じ布団で寝て同じ腹から生まれて、誕生日も血液型も顔も全部全部同じなくせに、体温が違う。
ズビッと鼻をすすったとき、その音に気づいたのか、長男の赤いやつと目が合った。
なんだよと顔をしかめてみれば、ニッと歯を出して笑って、4人の兄弟を置いてこちらに歩いてくる。
「どーしたチョロ松〜。さむい?」
そう言って、僕の肩に腕を回してくる。
その瞬間、おそ松の手が首に触れ、一部分が暖かくなる。
カイロかこいつは…。
でもあったかい
「ん、寒くて。」
「そ?でも今日そんな温度低くなくない?よわっちーなお前」
「うるっせーなぁ、じゃお前の体温分けてくれよ」
少し弱点を見れせば、すぐに突っかかってくる。
ほんと、こういうとこがやなんだよ…
まあコイツらしいけどさ。
にししと笑いながらもうひとつの手で僕の手を少し握ってきた。それと同時に暖かさが伝わってくる
なんだよ、と顔を少し歪ませて聞く
「つっんめた!!お前しんでない?大丈夫?」
「生きとるわボケ!今目の前で喋ってるだろ」
「いやーチョロ松さん、流石に冷やしすぎじゃないでしょうか?」
「いやいやそんなことないですよ。貴様が小学生なだけで。」
そんな下らない茶番に乗ってあげた時、
数秒沈黙が続いたあともう一度僕の手をより強く掴んできた
「..なんだよ」
「……んー、なんか…怖ぇ」
予想外、というか「何が?」としか言いようがないおそ松の答えと共に頭にハテナを思い浮かべる。
は?
と口に出せば、おそ松は続けて喋りだした
「お前さ、つめてぇしなんかちょっと白いし、どっかいっちゃいそうで怖いんだよなぁ」
語尾によくわかんねぇけど、と呟いて、少しだけ、ほんとに少しだけ心配そうに僕を見つめて頭をぼりぼりとかいた
曖昧なことに思わず吹き出してしまう。
「何に怖がってんだよバカ。目の前にいるだろ?ずっと離れないから安心しろって」
歯を見せてニッと笑っておそ松の背中をバシバシ叩いてみせれば、おそ松は安心したかのように笑顔に戻った。
「…おう!」
そう返事をした彼の顔は、寒くて冷えてるからか、それとも逆に熱いのか、頬が赤くなっていた。
肩に回っていた手はほどかされ、暖かさが散り、より一層寒くなる。
ブルっと震えて、もう一度離れていこうとするおそ松に、なぜか寂しさを覚え手を掴んだ
「…ん、どうした?チョロ松」
「寒いから、帰るまで腕置いててくれない?」
「…え?あ、うんいいよ。…もしかして兄ちゃんに甘えたくなっちゃった?」
「ばっかちげぇよ。寒いんだって」
何回言わすんだバカ、と、バカを連呼しておそ松を罵倒する
そうしてもう一度首元に触れたおそ松の体温は
先程よりも、少しというより、かなり暑くなっている気がした。
「…ちょっとおそ松兄さん、熱ない?熱いよ?」
「はぁぁ…。だれのせいだと…」
おそ松は呆れたようにため息をついた。
コイツ、熱まで僕のせいにするつもり?
おわり!