テラーノベル
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ーーーナオヤside
セイト「…ごめんな」
そう小さく呟いてナオに背を向け
公園を出ていくセイト
″チュっ″
さっきの出来事が何度も何度も
頭の中でフラッシュバックする
..ナオ、キスされた?
そう意識すると、心臓が今までに無いほど
バクバクと音を立てる
ナオヤ「..ごめんって..なんなのよ。」
絞り出した言葉は、セイトに届くことは無く
フラフラと公園を後にした
ーーー
家に帰りついてからも、 何もかもが手につかず
気を抜くとさっきのキスを思い出す。
セイちゃん..なんでナオにキスしたねん。
そう聞きたいのに、聞けない。
モヤモヤとした気持ちが渦巻く
ーーー朝
″ピピッ、ピピッ″
アラームが鳴り響く
ナオヤ「もう朝…」
夜中昨日の出来事を考えてしまい
眠れずに朝が訪れた
ナオヤ「…セイちゃん。迎えにくるんやろか..。」
そう不安に思いながらも、身支度を整える
″ピンポーン″
いつもの時間にインターホンがなる
来た…。
大丈夫、大丈夫。
自分を落ち着かせ 玄関へと向かう
″ガチャッ″
ナオヤ「セイちゃん、おはっ…」
エイキ「ナオちゃん、おはよう」
何とか勇気を振り絞り 玄関のドアをあけると
そこにセイちゃんの姿はなく
代わりに何故かエイキが立っていた
ナオヤ「..あれっ、?エイキくん..なんで?」
そう戸惑いながらエイキに問いかける
エイキ「んー、俺が迎えに来ちゃダメだった?遅刻しちゃうから、そろそろ行こっか」
そう言いながらナオの腕を引いて
歩き出すエイキ
セイちゃん..。
お迎え来てくれへんかった…
少し前を歩くエイキの背中を見つめながら
落ち込む気持ちを必死に押さえ込んだ。
ーーーセイトside
あれからどう家に帰ったのか覚えてへん。
″チュっ″
俺..なにしてんの..
とっさにナオにキスしてしまった
光景が鮮明に脳裏に浮かぶ
セイト「ホンマ..俺だっさいわ。」
そう独り言を呟き
ベットに寝そべった
ーーー
セイト「ん…。」
目が覚める。
いつの間にか眠ってしまっていた
時計の時刻は7:00を指していて
いつもなら二度寝するところなのに、
妙に体が重い。
喉がヒリヒリして、頭も少しぼーっとする。
セイト「…なんやろ。」
ベッドから起き上がろうとした瞬間、
″クラッ″
視界が揺れた。
セイト「…あれ?」
体に力が入らない。
額に手を当てると、少し熱い気がした。
セイト「流石に学校行けへんな…」
そう呟き心の中で
…タイミング悪すぎやろ..。
そう思いつつも、ナオと顔を合わせなくて
済むことに、少しほっとしている自分がいた
💬セイト「俺、風邪ひいてしもてん。代わりにナオちゃん迎えに行ったって」
そうメッセージを送ると
💬エイキ「…大丈夫?まかせて」
と、すぐに返事が帰ってきた。
エイキに頼むのは正直不服や..。
でも、昨日の今日で俺が迎えに来ーへんと
また不安な気持ちにさせてしまうのも
想像がつく。
悔しい気持ちを押し殺して
ナオの事をエイキへ託し
再び眠りに落ちた
ーーーナオヤside
キーンコーンカーンコーン
川縁先生「ホームルーム初めるよー」
チャイムが鳴り、ホームルームの時間が
始まった
💬ナオヤ「セイちゃん、来ーへんの?」
10分前に送ったメッセージは未読のまま
川縁先生「えーっと、今日網代は休みねー」
淡々と告げられた言葉に
″えっ″ と小さく反応する
..セイちゃん、ナオに会いたくなくて
学校休んだん..?
不安が募り、机につっ伏した。
気づけば授業が終わり
昼休みの時間になっていた
エイキ「..ナオちゃん、ご飯食べないの?」
机につっ伏したままのナオに
様子を伺うように話しかけてきたエイキ
ナオヤ「ん..お腹すいてへん。」
拗ねたように短く返す
エイキ「..はあ、セイトの事が心配なんでしょ?」
呆れたような声でそう言われ
咄嗟にエイキの方を振り返る
エイキ「風邪だって。朝、代わりにナオちゃんを迎えに言って欲しいって頼まれた」
そう答えるエイキに
少しほっとする自分がいた
ナオに..会いたくないわけじゃなかってんや。
安心したのもつかの間
…風邪?
セイちゃんは滅多に風邪をひかん代わりに
熱を出した時は人よりもキツイ体質なようで
中々熱が下がらず苦しんでいるのを
何度か見たことがある。
エイキ「…ちゃん、ナオちゃん!」
エイキの声が遠くに聞こえる
ナオヤ「..ごめん。ナオ帰る。」
エイキ「えっ..ちょっと待っ..」
呼び止めるエイキを無視して
カバンを掴んで教室を飛び出た。
ーーー
セイト「…っ、はぁ…」
苦しそうな呼吸音が聞こえる。
部屋に入り ベッドを見ると
セイちゃんが顔を真っ赤にして眠っていた。
額には汗が滲み、
呼吸もどこか苦しそうだ。
ナオヤ「…セイちゃん?」
そっと額に手を当てる。
熱い。
思わず手を引っ込めてしまうほど熱かった
急いでリビングに行き
熱さまシートや氷枕を用意する
「っ…はぁ…」
「…ぅ…」
部屋に戻ると苦しそうに顔を歪めるセイト
ナオヤ「..ちょっと冷たいで。」
そう言いながら、セイトの枕を氷枕に変え
熱かったおでこに熱さまシートを貼る
ーーー数分後
冷やしたお陰で体温が少し下がったのか
「ん…」
すやすやと寝息を立ててセイトは眠っていた
💬セイト母「セイト風邪ひいてんのーっ!?ナオちゃんごめんだけど、薬とか買いに行ってあげれる?なるべく早く帰るようにするから!」
念の為、状況を連絡しておいた
セイトママから返事が来て
💬ナオヤ「了解っ!お仕事大変やねんから、ナオもおるし、無理せん取ってやー!」
と返してスマホを閉じた。
…薬か。
カバンを手に取り買い出しに行こうと
立ち上がった時
「ん…ぅ….」
「…ナオ…」
ナオの名前を呼ぶ声がした
ベッドを見ると寝ているセイトが
うなされながらナオを呼んでいた
ナオヤ「..セイちゃん。ナオ、薬買ってくるな?」
そう声をかけながらセイトの頭を撫で
もう一度立ちあがろうとした時
セイト「..行かんでやっ…。」
そう呟いて泣きそうな顔で腕を掴み
ナオの顔を見つめるセイト
ナオヤ「..どないしたんっ?ナオ薬買いに行ってくるだけやで!すぐ戻ってくるし!」
そう言って落ち着かせようと掴まれた
腕を解こうとする
セイト「嫌やっ..」
短くそう言い
″グイッ″とベッドに引き込まれる
ナオヤ「ちょ..セイちゃっ..」
力強く抱きしめられ、身動きが取れない
まだ熱が高いこともあって
セイトの体は暑く火照っていた
ナオヤ「セイちゃんっ..ほらっ、、離して..」
そう言いながらドンドンと胸を
叩くけど、ビクともしない
すると
「…すぅ..」
と、頭上から寝息が聞こえた
咄嗟に動きが止まる
寝ているのを邪魔する訳にも行かず
セイトの腕の中でジッと耐えていると
何故か居心地の良さから眠気がきてしまい
そのままウトウトと眠ってしまった
コメント
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みぃです🥀 14話読んだよ〜。 もうね、ナオヤの心の声が切なすぎて胸がギュッてなった…。キスのフラッシュバックに悩んでるのに、迎えに来たのがエイキで、しかもセイトが風邪でダウン。タイミング悪すぎて泣けるわ。 でも最後の、「行かんでやっ」って熱に浮かされながらもナオを離さないセイト、最高やった…。ヤンデレ成分しっかり摂取できて満足。抱きしめてそのまま寝落ちする流れ、尊すぎて尊死しそう。 湊さんの描く「言葉にできないもどかしさ」が毎回刺さるんよ。次回も楽しみにしてるね🌙