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「ただいま〜」
亮が帰って来た。
「お帰りなさい。お疲れ様〜」
「うん、舞ただいま〜」そう言ってハグをする亮
「瞬は?」
「今、寝てるの、もうすぐ起きると思うんだけど…」
「じゃあ、先にご飯を食べて、あとでお風呂に入れるよ。」
「ありがとう〜」
亮は、手を洗い、着替えて、キッチンへ
料理を温め直してくれている舞に、
「ありがとう〜」と、バックハグをする。
「あ〜危ないよ、亮!」と、怒られながら、
「うん、ちょっとだけ…」と、コンロのスイッチを切る。
舞もホントは、嬉しい。
美樹と話してて、『優しい旦那様、素敵』と褒められて嬉しかったから…
「最近、忙しくさせてしまってるから…こういう時間が大切。」
舞の向きを変えて、優しくキスをして抱きしめる。
「大丈夫か?何か困ったことがあったら、すぐに言ってよ!」と、又、顔を見る。
「うん。今日、美樹と話したの。」
「おー久しぶりだなぁ」
「うん、そしたら、美樹もすごく頑張ってて…色々聞いてもらったらラクになったの。」
「そっかーなら良かった。友達付き合いも大切だからな」
「うん。亮のこと、優しい素敵な旦那様って…」
「えー照れるなぁ〜」
「私は、嬉しかったよ。」
「そっかーなら、俺も嬉しい。」
また、ぎゅーっと抱きしめる。
「ふぇ、ふぇ〜あ〜〜」と、瞬くんが起きた。
「あ、瞬くん起きた!」
「起きたなぁ〜」
『仕方ないけど…もうちょっと、時間が欲しいなぁ〜瞬!』
「じゃあ、お風呂入れるよ。」
「うん、お願いね。瞬くん、パパとお風呂入ろうね〜脱ごうか〜」と脱がせる舞。
亮が瞬くんをお風呂に入れてくれる。
それが有り難い。
帰りが遅い旦那様なら全部自分でしなければならない。美樹と話してて、それに気づいた。
皆んな頑張ってるんだなぁ。
自分は、旦那様に助けられてる。
そう思うとお互いを思い合える。
『さっき抱きしめられて、凄く嬉しかったし、ホッとできた。亮の言う通り、夫婦の時間も大切にしないと…』
『あとで抱きしめよう』と舞は思った。
「舞〜もうすぐ上がるよう」と声がした。
「は〜い」
お風呂から上がって来る瞬くんを迎えに行った。
「瞬くん、気持ち良かったね〜サッパリしたね〜」
「亮、ありがとう」
「うん」
カラダを拭いて、寝かせて、オムツを履かせようとしたら…
「あ〜〜〜!」
「舞どうした?」
慌てて亮がバスタオル1枚で、出て来てくれた。
「気持ち良くなったようで、オシッコ出ちゃったみたい。」と、両手で受けている舞。
「あははは、噴水みたいになってる〜」と、笑う亮
「思わず、手で受けちゃったよ、あはは」
「すごいなぁ〜我が子のだと平気なんだね。」
「平気だよ、あとで綺麗に手を洗えばいいんだから…」
仕方ないから新しいオムツに吸わせて…
もう一度、綺麗にカラダを拭いて、綿棒とベビーオイルで、そ〜っと、お臍の掃除をして、カサカサにならないようにベビーローションで保湿する。
「えーこんなに小さいのに、もうそんなの塗るんだ。」
「保湿は、早くから始めた方がサラサラお肌のまま保てるようだから…産後1週間以内に始めると良い!って聞いて退院してすぐに始めたの」
「へーそうなんだ。」
「羨ましいほど、サラサラで綺麗なお肌だから…」
「だよな」
オムツを履かせて、服を着せる。
瞬くんは、ご機嫌にしている。
「スッキリしましたね〜ちょっと手を洗ってくるね。」
「俺が見てるよ。」
「うん。」
手を洗って、次は授乳。
「瞬くん、お腹空いてるかなぁ?オッパイ飲もうか〜」と、吸わせる。
すると、また、ジーっと、ガン見してる亮。
「イイなぁ〜」
「ふふ、何言ってるのよ。」
「だって、瞬が舞のオッパイを独り占めしてるから…」
「ハハ、また言ってる。可笑しなパパね〜」
「あ、亮ごめん、お腹空いたね?
さっき途中まで温めたのに、冷めちゃったね。また温めて直して食べてくれる?」
「うん、そんなの気にしないで!自分で出来ることはするから…全然大丈夫だよ。舞は?まだでしょう。
待ってるから一緒に食べよう。」
「ありがとう〜」
舞は、授乳しながら食卓へ移動した。
「食べる?」
「うん」
『待たせるのも悪いから…』と気遣った。
「じゃあ、温める。」と、おかずを温めてくれる亮
「ありがとう」
『私も寂しいから、出来るだけ一緒に食べたい』
『舞〜俺が寂しくないように一緒に食べようとしてくれてる。もう〜なんて可愛いの!抱きしめたい♡』
と思う亮。
瞬くんは、お腹いっぱいになった様子で、
亮がゲップを出させてくれて、
そのまま、またスヤスヤと眠った。
ようやく、残りのご飯をゆっくり食べられる。
「どうしても、赤ちゃん中心の生活になるからね〜」
「そうだね。」
「何か困ったことがあったら、言ってくれよな!」
「うん、ありがとう」
『やっぱり、亮は優しい』
私が食べてるのをジッと見ている。
「そんなにジッと見られたら食べにくいよ」
「じゃあ、隣りに行こう」
「え?なんでよ。」
「近くに居たいから…」
「ふふ、余計、食べにくいよ」
「ふふ」
ようやく食べ終わり、
「洗い物しておくから、少し休憩したら、
お風呂に入って来たら?」
「うん、そうするね。ありがとう」
「一緒に入る?」
「もう入ったのに?ダメだよ、瞬くんがもし起きたら…」
「だよな。分かった、見てるから大丈夫。ゆっくり入って来て。」
「ありがとう〜」
そう言って、洗い物をしてくれている亮を、
後ろから抱きしめた。
「あー!舞〜なんで今なの?抱きしめられないじゃん。」
「ふふ〜ぎゅーしたくなったから…さっき亮もしたでしょう?」と、顔を覗き込む。
口を前に出す亮
仕方なくキスをした
「ふふ」嬉しそうに笑ってる
洗い物をやめて、タオルで手を拭いている。
「ん?まだ途中なのに…」
そう言うと…
亮からキスが降ってきた。
「この時間が大切って言っただろう」
「ふふ」
そう言ってまた、優しくキスをした。
ぎゅーっと抱きしめられ…
「じゃあ、お風呂入ってくるね」
「もうちょっと…」と、離さない亮
もう一度顔を上げ、見つめ合う
そして、優しくキスをする
ぎゅーっとしたら、
「待っててね」
「早く帰って来てね」と、寂しそうに言う。
「ふふ、すぐだから…」
「うん、分かった。」
お互いが依存してるのではなく、
ただただ、想い愛、愛し合っているのだ、と思った。
コメント
2件
素敵な夫婦です💕