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にくまん小娘
99
平野らら
59
春。
桜の花びらが、風に乗って
ゆっくりと舞い落ちる。
今日は高校の入学式。
「わぁ……きれい」
〇〇は、桜並木を見上げながら
笑顔で歩いていた。
「高校生活、楽しみだなぁ!」
期待で胸がいっぱいだった。
……その時。
「きゃっ!」
花びらばかり見ていた〇〇は、
小さな段差につまずいてしまう。
「わっ……!」
転ぶ――そう思った瞬間。
ふわっ。
誰かが私の腕を優しくつかんだ。
「危ない。」
ハスキーな声。
〇〇が顔を上げると、
そこには一人の男の子が立っていた。
黒髪が風に揺れ、桜の花びらが肩に舞い降りる。
思わず見とれてしまうほど、かっこよかった。
〇〇)だ、大丈夫です……!
慌てて体勢を立て直す。
〇〇)あ、ありがとうございます!
男の子は小さくうなずくだけだった。
「気をつけて。」
それだけ言うと、歩き去っていく。
〇〇)……名前、聞けばよかった。
彼女は少し残念そうにつぶやいた。
その時、
近くにいた女子生徒たちの声が聞こえる。
「見た!? 今の人!」
「うん! あの人、有名だよ!」
「一年生で一番人気になるって言われてる、
平野紫耀くん!」
「えっ……。」
〇〇は驚いて、遠ざかる紫耀の背中を見つめた。
桜の花びらが、二人の間をふわりと舞う。
この出会いが、
これから始まる恋の始まりだなんて――
まだ、彼女は知る由もなかった。
コメント
2件
コメントありがとうございます! 楽しみに待ってください💓💓💓
わあ、素敵な出会いでしたね!桜の花びらとハスキーな声の紫耀くん……印象に残るタイミングで助けてもらうの、ドラマチックでいいなって思いました。「気をつけて」だけ言って去っていくクールさと、周りの女の子たちの噂で名前が明かされる流れ、王道だけどぐっと来ます。これからどうなるのか続きが気になりますね!