この作品はいかがでしたか?
2
この作品はいかがでしたか?
2
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『心中の美』
一際、青く澄み切った空で、君は、暑さにやられそうに なっている僕を、横目に君はぶっきらぼうに口を開く。
「ねぇ、僕さ、死のうと思うんだ」
疑問より、ある言葉…”一緒に死のう”と言いかけたが
口を開く前に、そっと喉を締めた。
答えは知ってるよ、知っている
君は断るんだろうな、彗星の如く串刺しにする。
一際、彗星みたいに輝く君だ、いつも通り。
ああ!僕はお前大嫌いだ!言葉足らず。
これは欲の発散、性の捌け口みたいなもの。
ふと、君の手を繋ぐ、君は嫌そうな顔をする、ぎゅっと離さない。
手が白くなっている、痛そうだが、離さない、君が消えそうだから。
「………何言ってんの?”春”さ、約束…どうした?」
君…春は僕の生きる灯火、春が居なきゃ生きれない、誰かが、居ないと生きれない、未熟児みたいな。
春の隣に何か居た、もう一度
隣には、何もいない、ビクッと体が震えた。
誰かが、僕の目を覆ったように
情報が遮断。
「約束…?何…それ?僕知らないよ…?」
抑えられない
ならば!僕のもの。
春を壊れ物にしてしまおう
そんな魂胆だったんだ…ふざけた考えだよな。
気づけば、薄暗い部屋…春…首元に縄の跡
ぐったりとして、涎が垂れている
目は虚ろで、浅く呼吸してる。
下を見た、ああ…
「これで!やっと僕は君を上から見下ろすよ!笑えるよ独りで!」
全て、全て、全て全て
春が悪いよ、そうなんだよ
可愛いよ、愛らしいよ。
春は歌が大好きで、とても美しい歌声で、すっと透る
そんな春の首に…歯を突き立て
真っ白な肌に赤い液体
未熟児みたいで愛らしい
「愛してる」
リビングへ、タバコを取りに行き
火をつけて、タバコの煙
君へ、吐く…。
分からないよな
「こんなに今夜は月が綺麗ですね。」
ロマンチックな恋を…!!
愛の形それぞれ
人それぞれ
これが僕の愛なんだ
未熟児みたいな君、春の…
約束なんて、僕の一方的なもの。
春の黒い糸と、僕の赤い糸
きちんと結ばれた
鉄臭い、これが愛だ。
お互い共に、死ねたら
多分何か違った、よく分からないけど
愛憎に染め上げる。
負の快楽の、余韻
酔い痴れる、風呂場へ、春を見下ろす
垂れる液体、これは現実だと…!
春を抱き締める…死んだ魚の目
ちょっと冷たいな。
春のバラード
春のメロディー
春の友情
春への愛憎。
汚いほど美しい
そう思わないか?
僕はそう思うんだ
綺麗って腐ってる。