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一時間目、体育。
「今日は男女二人一組でドッジボールをする。」体育の定番のムキムキマッチョ先生がボールを地面に打ちつけながら言った。
「ルールは簡単だ。男子はボールに当たってもアウトにならない。女子がボールに当たったらそのチームごとアウトだから、男子が女子をボールから守る、というルールだ。」
「わかったか?」
「はい!!」
「では、チームを組め!」
あーあ、私は誰と組もうかなー。「ティアラさん、俺と組みませんか。」あれ、私に声をかけるなんて。珍しい。私はモテてるから声をかけたら相当モテる人じゃないと、
裏で叩かれるに決まってるのに。
振り返ると、そこには美少年がいた。高身長で、前髪は、左に流していて、つやつやの髪の毛が靡いている。
肌は白くて、少女のようだった。透明感のある、モテそうな顔だった。
私の心臓は、人生で初めて、ドキン、と高鳴った。