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コメント
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読み終えたよ…。もうね、冒頭から桐山さんと濱田さんの別れのシーンでグッときた。「絶対誰にも言うなって」の意味が気になりすぎる。車内でのシゲと桐山さんのやり取りも辛いな…。お互い必死で、でも役割を変わろうとする桐山さんと、泣きながら拒否するシゲ、それぞれの必死さが痛いほど伝わる。ラストの濱田さん、「沸かせたる!!」って力強い言葉に泣いた。フェス、どうなるんやろ。続きが気になる🔥
中間の意識が戻らないまま、病院へ行くことになった。救急車などは当然呼べないため、マネージャーが運転していく事になった。
「崇裕!」
止血をマネージャーに代わってもらった桐山が濱田を呼んだ。
「…俺は病院へついてく。シゲもあの状態やで一緒に行くて言うと思うで連れてく。」
「うん…。――――フェスのことやろ?」
濱田の言葉に桐山は深刻に頷いた。
「中止になるか決行するか…決めて欲しい。スタッフの意見もあるやろと思うけど、結果俺らがどうするかやで…、残ったメンバーで決めてくれ。」
「わかった。二人のこと頼むで。」
「任せとけや。―――そっちは、頼むで…」
そう言うと桐山は右手を差し出し、濱田がそれを握り返すと、自分に引き寄せ、左手で彼の背中を叩いた。
お互いを引きはがし、別々の方向へ向かう最中、桐山はもう一度振り返った。
「貴裕…、流星に…絶対誰にも言うなって言っといて。」
「へ?――流星に?」
キョトンとする濱田に桐山はいつもみたいにニカッと笑って「ええて。分かるから。」と言って車に乗り込んだ。
「シゲ、ちゃんと傷口抑えとれよっ!」
助手席に乗り込んだ桐山に言われ、「やっとるよ!!」と泣きながら言い返す。
「でも…、顔色どんどん悪なってて…」
自分の小さい手では抑えるには至らない気がして、役立たずな気がして…。
「シゲ!!! そやったら前乗れ!! 俺が変わる!!」
「いややっ!!!」
間髪入れず言い返してくる重岡に桐山は顔を顰めて、外を見た。左手を口に寄せ、歯を立てている。
「…」
(いつもは、慰めたり、ケアしたりできる桐山さんが…)
マネージャーはチラリと彼の様子を見て、またアクセルを加速させた。
「濱ちゃん…」
小瀧が舞台の袖にいる濱田に声をかけた。
会場は事が集まり、すでに三組目が歌い終わった。観客の中に前回のライブグッズを身に着けた女の子達がいる。黄色いバンダナで髪を括った女の子もいる。どことなく見覚えのある顔が揃っている。楽しそうに笑い、友達と話し合っている。
「…」
少しだけ、それから目を逸らし、目を瞑った。
だが…
「目ぇ瞑っても…焼ついてんのよなぁ…ファンの子達の喜ぶ顔って…」
ゆっくり目をあける。
「俺はこの情景が一番好きや。」
「うん…」
「全員で見れるこの景色がいつも好きや…」
「うん…」
小さく返事をする小瀧に濱田は苦笑する。
「元気ないのー。いつものツッコミはどないしてん…“青春してますね?お兄さん!”とか言うてみ?」
ハハ…と小瀧が笑う。目尻には涙が滲む。
「望、泣いたらあかんで…?泣くとライブは別の物になってしまうから。」
顔を上げる小瀧に濱田は笑った。
「―――少し休みぃ。顔色悪いで…。―――そんなんじゃお客さんに心配されんで?」
「…濱ちゃんは出たいん?」
その言葉に濱田は目を細めて笑った。
「俺は出たいっていうで?―――淳太がおらんくっても、あのお客さん達…沸かせたる!!」
小瀧は唇を引き結び、コクンと頷いた。
「さぁ、じゃあみんなの意見聞きに行こか…」
そう言って小瀧の肩をパンパンと二回叩くように撫でた。