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友情を知ってしまった

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第十話 「様子の可笑しい緑」

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2022年09月18日

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最近、shkの様子がおかしい。


☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆


kn視点


そう思い始めたのは、四日前。

朝、学校までの通学路を歩いていたらshkが歩いていたのが見えたため、少し小走りに彼に近ずいた。


kn「おはよう」

shk「ぉわっ、あ、おはよう」

kn「そんなびっくりする?w」

shk「いや、ちょっとぼーっとしてたわw」


そう言った彼だが、少し違和感があった。


kn「…なんかあった?」


そう聞くと、彼は少し肩をビクッとさせた。


shk「いや、…なんもないけど?」


「ところでさ、」と話題を変えるshk。

何かありそうな感じがするが無理やり聞くのもいけないと思い、その日はそれ以上聞くのはやめた。


☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆


二日前にも、こんなことがあった。


☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆


br「次の理科って実験?」

kn「うん、らしいよ」

kr「実験が一番楽しいんだよな」


俺とbrとkrで理科室に向かっていたときだった。


kr「あ、あれshkじゃん」

br「shk〜?」


brがそう呼びかけると、shkはパッとこちら向いたと同時に、右手を背中にまわした。


kn「(今、なんか隠した?)」


明らかに隠す素振りをしたshkを疑問に思い、俺は素直に彼にこう聞いた。
















────shk、今なんか隠した?
















shk「ッえ?…」


一瞬揺れ動いた目を俺は見逃さなかった。

それは明らかな動揺で。


shk「いやッ…..隠してないけど…..?」

kn「…じゃあ、右手。見せてみて」

shk「……….ほら」


俺に差し出す彼の右手には、何も無かった。


shk「別に何も隠してないし、何も持ってない。」

kn「……….」


そう言う彼だが、おでこには汗が出ていて。

絶対に何か隠してる。そう確信した。


☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆


kn「…はぁ」

br「ため息ついたら幸せが逃げちゃうよ?」

kn「…はぁ」

br「ねぇ僕の話聞いてた…?」















kr「…shkの事、心配なんだろ?」

kn「…うん」


同じクラスであるkrとbrにはshkの様子がおかしいことを伝えていた。


kr「まぁ確かに最近アイツぼーっとしてること多いよな。」

br「そうかな?僕は普通に見えるけど…」


「なんなら…」とbrはkrの方をちらっと見て、また目線を元に戻す。


kr「…?何?」

br「いや?なんもないけど〜?」


「それ絶対なんかあるやつだろ」とツッコムkrに独特の笑い声で返すbr。


kn「(krもな…)」


brがちらっとkrを見た理由は、何となく分かった。


krも、最近稀に暗い表情をしている時があった。

悲しそうな、辛そうな…そんな感じの。


kn「(…たまたまの可能性もあるしね)」


今はそれより、shkのことを考えないと……….
































shk視点


ぼふっ


帰ってきてすぐベッドに体を預ける。


shk「はぁ….」


体の力が抜けていくような感覚で溜息をつく。

疲れきった体は休むことを望んでいるようで、自然と瞼が下がったままになった。


shk「(このまま寝ようかな…)」


なんて考えていた時。












ピコンッ











スマホから音が鳴った。


別に見なくてもいいかな、なんて思っていたが何回も音がなるので仕方なく見ることにした。


カバンからスマホを取り出し、またベッドに寝転ぶ。

スマホの電源をつけると、ラインから3件、通知がきていた。

アプリを開き、1番上に表示された名前を見ると、「WT」というグループラインがあった。

これはnkとbrとknと俺のグループライン。

仕事の連絡を主に行っている。


グループラインを開くと、nkから連絡がきていた。


nk『明日9時集合!!』


kn『了解』


br『おっけ〜』


shk「(あぁ…明日土曜日か)」


俺も「分かった」とだけ打ち、送信してスマホを閉じようとしたが、また誰かからラインがきた。

めんどくさいなと思いながらも開く。

次はknからだった。


kn『明日いつもの場所集合でいい?』


shk『おう』


短いやり取りで済まし、今度こそスマホを閉じる。


目を瞑り、寝る体勢に入る。


そこで、ふと思ってしまった。
















────”バレてないかな”














ズボンのポケットから小さく折られた”紙”を出す。


shk「(疲労感があるのも、これを隠すのに必死だったからだろうな)」


折られた紙を、広げていく。















────俺の悩みの種は、この一枚の”紙”から始まった。

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