『月が綺麗ですね』
ー夏目漱石が「I love you」を訳した、有名な言葉。
その〝月〟は、今私の目の前で輝いている。
私は月が嫌い。
自分で輝いているようで、実は太陽の光を反射しただけの、所詮ただの星。
それなのに、人間から、綺麗と言われている。
月を見ていると、なんだか
「私は自分を光り輝かせてくれる相棒がいるのよ。あなたは一人なのね」
って鼻で笑わ れているようで、
「この世界は誰かに頼らないと生きていけないのよ」
と言われているような気もして、どうしようもない気持ちになる。
そんな事も知らずに呑気に地球の周りを回っている月が羨ましくて、大っ嫌い。
月はこんなにも綺麗なのに、私はなんて醜いのだろう。
そんな私が、私は世界で一番大っ嫌い。
そう思ってたのになぁ。






