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私
、もうだめかもしんない……。
あー、なんつーか、うん、その、ごめんなさい。
こんなことになってしまって申し訳なく思っています。反省してます。ほんとうにすみませんでした。許していただけるとうれしいなぁ~なんて。えへっ☆ わたしにはこのくらいしかできないけど。せめてもの罪ほろぼしになればと思って。
これを読んでくれたみんな、ありがとう! あなたのおともだちはどんな人ですか? わたしにはたくさんいますよー。あ、もちろん友達ね。
わたしたちはどこにでも行けるけど、どこへも行けない。だからこの部屋から出られない。
ここにいれば安全だけど、何も起こらない。刺激がない。退屈で死にそう。
ここから出ていきたいし、外に出たくない。そんな矛盾を抱えている。
わたしたちみたいに自分の意思でここに閉じこもっている人もいるけれど、外の世界にいるのにここにはいない人たちもいるわ。
それはそれでおもしれぇけどよぉ……。
まぁ、そんなこといってたらキリねーしな。しゃあねえ、いっちょやりますかね! そいつァ無理ってもんだろ。オレだってそう思うさ。でもよ、やれるかもしんねぇじゃん。なんせ相手はあのクソッタレのアルヴィン様だからな。
「この世に悪があるとすれば、人の心に巣食うものだ」なんてセリフがありましたよね。
じゃあ逆に聞くケドさ、その言葉を信じられるヤツはいんのか? 答えは簡単だよな。信じる信じない以前に、まず存在しねぇんだよ。
オレはそういうの好きだけどな。だってさ、つまり……
―――この世の終わりまでずっと一緒ってことだろ? えっと、じゃあ……
わたしのこと、すきですか?……ううん。やっぱりなんでもない! ほめてあげるわ。あなたはよくがんばりました。だからごほうびをあげる。感謝しなさいよね。
だいじょうぶよ。あなたはまだ生きられるんだもの。
ねえ。あなたのお名前は? そっか。ありがとう。わたしはね、リディアっていうの。覚えていてくれるとうれしいな。
ねえ。あなたの名前を教えてほしいな。だめ? そう……残念。また会えたらいいわね。ばいばい。
おめーの魂と引き換えにしてでも欲しいものはあんのかよ。ああ!? あの女か? ふん。くだらない。あんなものいくら積まれても譲れるわけがないさ。オレには必要なんだ!…………。あぁ、わかっているとも。もう二度と繰り返さないためにもな。
なんつーか、すげぇぞあいつ。おれっちとはぜんっぜんちがうかんな。
ん~、どぉかなぁ? あたしは、ちょっとだけうらやましかったよ。だってさ、そのひとたちは、みんな幸せそうだったんだもの! しあわせ、シアワセ、幸楽、満悦、満足、幸甚、倖せ、喜色、歓喜、幸多かれ……? あー、そんな感じかもねェ。
でも、それはあんたが決めることじゃないんだよォ。他人に押しつけるなんて傲慢だよォ。
「……じゃあ、あなたはなんなのかしら?」
え? ボクゥ? う~ン、そうだなァ。あえていうなら、そいつらが押しつけてきたナニカってところかなァ?
「……よくわからないわ」
そりゃあそうだろうねェ。だって、ボクもよくわかってないもの。
ただ、キミたちみたいなニンゲンには理解できないけど、ボクはけっして不幸なわけじゃないよ。それだけは本当だから安心してほしい。
「そうなの。よかったわ」
うん。ありがとう。
「それで、あなたのお名前は?」
名前ィ?…………アハハッ! そういうのはないんだけど、強いていえば、やっぱり『ソレ』ってことになるのかもネ。
「それって、どういう意味かしら?」
言葉通りの意味さ。つまり、『ソレ』は『ソレ』以外のなんでもないってコト。
だから、もう二度と会うこともないと思うヨ。
「あら、残念ね。せっかく仲良くなれるかと思ったのに」