テラーノベル
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「….頭痛い」
「ええ、また?梅雨だもんね~、最近ずっと雨….。」
そう梅雨。天気痛をもつ人間の敵。
僕が嘆いた時、同じ楽屋にいた涼ちゃんが心配するように僕の顔を覗いた。
….涼ちゃんは長い髪が似合うな。
なんて僕が考えていた時、ドアが音を立てた。
「何してるのー….って、元貴、頭でも痛いの?」
「あ、若井。メイク終わったの?じゃあ次僕?」
「あ”ー、若井ー….」
涼ちゃんが楽屋から出ていったと同時に、若井が僕の方にとてとてと歩いてきた。
….猫だなぁ。
少ししっとりとしたヘアスタイルに、きゅっと結ばれた口。
すると、若井が心配そうに首を傾げてきて。
「元貴、薬は飲んだの?」
「え?ああうん。薬は飲んだよ。」
へらへらと笑うと、若井がぐっと距離を詰めてきた。
僕が驚く間もなく、おでこ同士をこつんっとくっつけて。
「….熱はないんだね。よかった。」
「……..は、」
にっこりと笑う若井に、胸の高鳴りが押さえられない。
不意打ちなおでここつん。
「わーかーい….」
「へ?なになに?」
僕の高鳴りも知らずに、はてなを浮かべる若井の頬を両手で包む。
一瞬驚いたように見えたが、受け入れたように目を閉じた。
….そういうとこもずるい。
そう言わんばかりに若井に口付けると、ほんの少しだけ耳が赤くなってて。
頬を包んだまま、笑いかけると、照れたように僕の手を自身の手で包む。
「….、ここ楽屋だから。涼ちゃん帰ってくるよ?」
「帰ってくるまで、まだ時間あるでしょ?」
「….頭痛いんじゃなかったの?」
そんなの、治ったに決まってんじゃん。
大好きな君が、あんなサービスしてくれるなんて。
「僕、梅雨大好き。」
「ええ……..?」
そう戸惑う若井の唇に、もう一回熱を含ませた。
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スミセス🍏Siip
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コメント
3件
第6話読み終えました〜!「梅雨は嫌いでもない」ってタイトル、最後の台詞で見事に回収されるのが気持ちよかったです。若井の不意打ちおでここつん、あれはずるいですね…元貴の胸の高鳴りがすごく伝わってきて、そのままキスの流れになる自然さが良かったです。楽屋という場所の制約があるからこそ、二人のやり取りに甘さと緊張が混ざってて。涼ちゃんが帰ってくるまでの「まだ時間ある」って駆け引きも胸キュンでした。もーさん、こういう雨の日の日常のキラッとした一瞬を切り取るのが本当にお上手ですね。次も楽しみにしてます!