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1個目(未完成)※BL
8,2秒の恋煩い
1秒 偶然目を引いた人。目が離せない。
2秒 心臓がドキッとする。
・・・
4秒 そんなわけないと目を背けたいけどそれができない。
・・・
8秒、これは恋なのかと少し自覚する。
・・・
8,2秒、、恋と自覚してしまう。
こういう話を聞いたことがあるだろうか。
【8,2秒の法則】
男性が初対面の女性を8.2秒以上見つめ続けていたらすでに恋に落ちているという法則だ。
わたしは人生初めての恋をしたのかもしれない。
青空がきれいに見え、雲一つない空。
お気に入りのワンピースに足を通してファスナーをあげ、過去にフタをして、心の傷は見て見ぬふりを。
今日も可愛い。
人が行き交う街中を堂々と歩く。
顔が女っぽいし可愛い格好をしているからかナンパされた。いつもだったら地声を出して「俺男です。」で逃げていくのに今日は男でも構わないからと諦めない輩で困った。どうしようと悩んでいると、
「困っているんだから辞めてあげな」とわたしより身長が高いパンク系の服を着たかっこいい人が輩の腕をつかんで睨んだ。
わたしはかっこいい人から目が離せずにただ呆然と立っていた。頬も少し赤い気がする。ただメイクをしているからか。
「ありがとうございます、あの、貴方は…?」
テンプレのような言葉を発してしまい少し焦ってしまう。
「いえ、大丈夫ですか?お怪我とかは…俺は可愛い格好しているおねーさんがナンパされてると思い助けに言ったらおねーさんじゃなく可愛いおにーさんだったと少し嬉しく…いえ、なんでも。」
と目をそらされて少し戸惑ってしまったけれど、大丈夫ですとその場から離れようとしたら腕をつかまれ、服汚してしまったのでこのあと何もなければ買うか俺の家来て洗いませんか、だって、
少々ヘタレで笑ってしまう
「じゃあ家、行かせてもらってもいいですか?」
わたしは貴方の前ではおかしくなっちうのかもしれないね、元から少しおかしいけど。
かっこいい人の家につき、お風呂と服を貸してもらった。
身長差があるからぶかぶかで高級ホテルの洗剤で洗ったのか?と思うほどのいい匂いがした。
「お風呂ありがとうございます」
「いえ!あ!服洗えましたよ!今乾かしているのでもう少しかかりそうです!」
とても親切な方だなぁと思いながらソファに身を置かせてもらった。
俺も風呂入ってくるんでゆっくりしててください!といって風呂場に向かってしまったので、ソファに身を委ねて今日は家に帰れなさそうだなと思いながらかっこいい人をまった。
私の心を映しているように空が厚く雲に覆われていく。雨が降りそうな重く、暗い雲だ。
数十分後、上がってきて火照った顔で人一人分開けて横に座る。
…気まずい。凄く気まずい空気が流れる。けどなぜだか安心している気もする。なぜだろう?私はおかしくなっちゃったのかな、
2個目
幸福?
「わかってたの。この恋が叶わないことなんて。」
そんな一言から始まる本が私のお気に入りの本。
叶わない恋の物語。初々しくて、いじらしい本で、こんな恋が出来たらと何度願ったことか。でも現実は虚しく、好きな人も出来ず、私を溺愛してくれる人など一度もいなかった。そんな悲しい高校生の私に転機が訪れた。
「あなたが好きです。もし、よければ付き合ってください。」
夢かと思った。私を好きになってくれた人が現れるとは!
その後その人と付き合えて初めて迎えた夏祭り。
この夏祭りは夜に花火も上がる大きい夏祭りだ。屋台も数十と並び、これだけ大きい夏祭りだから人も多い。
道の隅でまだかまだかと彼氏を待つ。この夏祭りのために用意した白の浴衣はほんの少し冷たい風でひらひらとする。この日に向けて頑張った髪もメイクも完璧。あ、ハンディファン忘れちゃったな、そんな独り言をつぶやき正面をみると奥から彼氏が少し小走りで来て手を降ってる。かわいいな、と思いながら手を振り返しながら歩く。
「ごめん!ちょっと遅れちゃって、てか今日めっちゃ可愛い!」そんな直球に言われちゃって恥ずかしくなる、けど凄くがんばったから褒めてくれてうれしい…と言おうとしたが恥ずかしくて下を向くだけ。
いい花火スポットがあるからこっち来て!と言われついて行った橋の上、着いたとき丁度花火が高く上がる。
私達は花火に釘つけになってお互いに話しかけずにただただ高く上がる花火をじっと見ていた。
花火は三十分程度で終わってしまい、終わっちゃったね、とつぶやく。
虚しさでいっぱいだった。
少し遅れて彼氏も終わっちゃったね……まだ見たかった…と言う。その顔は忘れられないほど眉が下がっていた。その後は屋台を周り、りんご飴や金魚すくいなどもしてそれぞれ家に帰った。
1人で浴衣を片付けるのが寂しくて浴衣を脱いで片付け出来ずにぽいと投げベットに倒れた、
「疲れたぁ、でも楽しかったな、まだこの幸せな期間が続きますように…!」
と誰もいない部屋で言い、私は意識を落とした。
………
「あ、メイク落とすの忘れてた、やばい…」
最悪だ…もうやる気なくしたって…
今日が休日で本当に良かったと思う。
「今日はー…あ、新作コスメの発売日じゃん、行かなきゃ、」
だるいなと内心思ったけど可愛くなるため彼氏に可愛いって言ってもらうためと自分を説得して出かける。
「あ、あったぁ、良かった、まだ売り切れてない!」
レジに持っていって使った時の自分を想像しながらワクワクして待つ。…お財布はシクシクしてるけどね……
「…〜〜〜!…いいね!」
少し遠くから彼氏のような声が聞こえた。凄く楽しそうな声、今日用事があるからってデート断られたんだよね…誰といるのか少し気になってしまった。
そこにいたのは……
私は息が詰まった。思わず逃げ帰ってしまった。走って、走って、あれは嘘だ、ぜったい彼氏じゃない、そう自分を言い聞かせて、こぼれ出そうな涙を必死に引っ込めて、もう、疲れた。橋の上で立ち止まってしまった。
もうこらえきれない大粒の涙が頬を伝う。メイクしなくて良かった、
彼氏の隣にいたのは知らない女だった、凄く距離が近くて、なんだったら腕を絡めていた、彼氏もまんざらではない顔をして、
あぁ、本当に馬鹿だ、私。
浮気のような現場をみて、逃げて、あれは嘘かもしれないのに、泣いて。疑って、でもまだ好き、なはず…
でも、あんな現場をみたらもう前の関係には戻れないと思うの、少なくとも私は戻れない。他の人は違うかもしれない。愛している人だから、許せる、私は愛している人だったけど、許せない。
もう、思いはないのかもしれない。
「明日話があるの、少し会おう」
とメッセージを送りトボトボ家へ帰る。目は腫らしてしまいほんとにひどい顔、明日までに治るかな…
今日はもう、寝れそうにないな、
………
「別れましょ、もう、あなたに思いがなくなっちゃったの、」
心臓がバクバクする。言っちゃった、もう、戻れない。怖い、彼氏の顔が見れない。
「……ごめん、昨日、あそこにいたんだろ、俺…馬鹿だった。1回だけ、やってみたかったんだ…もう、俺も思いがなくなったみたい。別れよう。」
ポロポロと止めていた涙が流れる、
私は浮気を否定してほしかったのに、私を愛してるともう一度言ってもらいたかったのに、…もう、言ってもらえない、
「忘れないでね」
そう一言を振り絞って彼氏だった人に背を向け家に帰った。
少し、軽くなって、もう取り繕うのはやめて自分らしく生きよう。
彼氏がいるのが幸福では、私はなかった。
彼氏にとっては幸福だったのかもね、
私は一人の時間が幸福なのかも。
人によって幸福が違う。
本当に、それはあなたの幸福?
コメント
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2話とも切なくて胸にきますね。特に「幸福?」の花火のシーン、はしゃぐ気持ちと虚しさの対比が印象的でした。「忘れないでね」の別れ際の一文にぐっときました。彼氏がいることが幸せじゃなかったと気づくラスト、自分らしく生きようと思えたのは強さだなと感じます。1話目の女装男子とパンク系男子の今後も気になります。続き楽しみにしています!