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⚠️ゼノスタ⚠️
地雷さんは回れ右
スタンリーがデレてます
「」スタンリー
『』ゼノ
()千空
空は晴れていて、気温は穏やか。ラボの外に設けられた即席テーブルで、ゼノとチ空がなにやら楽しげに会話していた。
『面白い発想だね、千空。君のその思考回路にはいつも驚かされるよ』
(はっ、言われ慣れてるぜ、)
ゼノが笑った。心から楽しそうに。
科学の話、それも最新理論や応用計画を共有できる相手はそう多くない。ましてや、ゼノにとって千空は同格と認める数少ない存在だった。
ーーその様子を、少し離れた場所から見ていたスタンリーの指が、煙草の箱を強く握りしめていた。
ゼノが笑ってる。千空に向かって。あの顔、俺にはあんましーー見せねえくせに。
吸ってもいない煙草をくるくる指で回して、スタソリーは小さく舌打ちをした。
夜。
皆が寝静まったラボに、スタンリーは音もなく入ってきた。
『スタン? もう寝たのかと思っていたよ』
書き物をしていたゼノが顔を上げる。スタンリーは無言のまま近づいてきて、そのまま椅子に腰かけたゼノの膝に、ずいっと腰を下ろした。
『…..どうしたんだい、珍しいね』
「……」
『やれやれ、君はまたーー』
言いかけたゼノの声を、スタンリーが首筋に顔を埋めて遮った。
「……ムカついたんよ」
『…何にだい?』
「昼間、千空と話してただろそん時の顔」
『…』
「楽しそうだったじゃんよ。俺ん前じゃそんなふうに笑わねえのにさ 」
ゼノの指が止まる。
スタンリーの腕がゼノの腰に絡む。服の上からでもわかるほど、手のひらは熱かった。
『…..スタン、君は嫉妬しているのかい?』
「してねぇと思うか?」
間髪入れず返されたその言葉に、ゼノはふ、と喉を鳴らして笑った。
『随分と可愛い嫉妬だね』
「うるせえ。あんただけに甘えてやってんよ」
その一言が、ゼノの心臓を軽く撃ち抜いた。
研究者として、リーダーとして、どれだけ冷静でいようともーー
スタンリーが自分だけに見せる”甘え”には、いつだって心がかき乱される。
『じゃあ、好きなだけ甘えるといい。……今夜はスタン、君の好きにさせてあげるよ』
「マジで?」
『ああ、ただし。明日の朝までには解放してくれると助かるよ。僕は徹夜明けで会議があるんでね』
「…..最悪じゃん。あんたのそういうとこ好きだぜ」
そう言って、スタンリーはゼノの胸元に顔を埋めた。
ゼノは彼の髪をそっと撫でながら、誰にも見せない微笑を浮かべた
ースタンが、自分にだけ甘える姿は、誰にも渡さない