目が覚めると、病院だった。
何故だ?僕は死んだはず。なのに何故生きてるのか。
『…..ごめんなさい』
聞き慣れない声が聞こえた。その方を向くと….
『久しぶり….叶翔。奏羽だよ。』
なんと、成長していた奏羽だった。しかし何故奏羽がここにいるのか。
「奏羽さん…..?もしかして奏羽さんが僕を….?」
『先に謝らせて。….今まで貴方を虐めてごめんなさい。だけど、私も脅されてたの。』
話が上手く掴めない。混乱してるからだろうか。
「えぇっと…..話が読めないのだけれど」
『ごめんなさい…混乱してるよね』
「そうだね…..僕が飛び降りて、何年たったの?」
ひとまず状況を整理したく、そう問いかけた。
『…..10年』
10年……あの時は2020年だったので、今は2030年か。
そう考えると、かなりの時間寝ていたのかと実感する。
「なるほど….てことは、奏羽さんも成人済みか」
『えぇ。27歳よ。 』
「美人でかわいいね」
『っ….///からかわないで///』
とても可愛かったので、つい言葉に出てしまった。
「本心だよ。ところで、脅されてたってのはどういうこと?」
ずっと疑問に思っていたことを、問いかけた。
『…..先生達に脅されてたの。貴方をいじめなければ、私を性道具にするって。最初は反抗したの。でも抗えなくて…』
なるほど。これで1つわかった事がある。
それは、奏羽さんもある意味被害者であることだ。
「先生達に?」
奏羽さんは頷いた。何故本来いじめを止める側である教師達がいじめをするように彼女を脅したのか。
「それは何故?」
問いかけた。その答えを聞いた時、僕は震えた。
それと同時に、人生で初めて教師達に殺意と憎悪が湧いた。
…..なるほど。そういう訳か。
では始めるとしよう。
教師達に地獄を見せるとしよう。
僕は彼女の為に、手を汚す。
彼女にバレないようにだ。
あぁそうだ。僕には力がある。
それを以て、僕は教師達のいう〈無意味な復讐〉をするとしよう。
教師達に送るのは….復讐だ。
…..救済《復讐》執行だ。
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