夏休みのある日
先生に頼まれて、授業に使うものを取りに行った帰り道のことだった
その日は急な雨が降っていて、折りたたみ傘をさして歩いていた
校舎の裏にある花壇の前を通ると、傘もささずびしょ濡れのまま歩いている彼の姿があった
急いで駆け寄り声をかける
すると彼はこちらを振り向き、鋭い目つきで睨んできたので少し怖気ついた
だがよく見ると目の下に隈があり、寝不足なのか目の下の部分が黒くなっていた
それに髪や制服もビショビショで今にも倒れそうなほど弱っているようにみえた
自然と傘を彼の方に傾ける
すると彼は小さく『いらねえ』と言ってそのまま歩き去ろうとしたので思わず腕を掴んでいた
目を見開き、驚愕している様子だったが、構わず引き止める
そして持っていたタオルとさしていた折りたたみ傘を渡した
それを受け取ってくれたのを確認して、私は鞄に入っているもう一つの予備の傘をさし、その場を後にする
すると今度は彼からなにか声をかけられた
だが、土砂降りの雨で何を言っているのか聞き取れなかったので、もう一度言って欲しいと言うと舌打ちをしながら彼はお礼を言った
え、、あの人お礼言えるんだ(笑)
そのまま夏休みが終わり、糸師凛が転校してきたことが学校中に広まった
歓喜で学校中が大騒ぎである
男子からは羨望の眼差しを向けられ、女子からは質問攻めにあったりと色々大変そうだ
そして月日が流れ、あっという間に冬休みになった
冬休み明けにはテストがあるから勉強しないとなーと思いつつ、冬休み初日は特に何もせず部屋でのんびり過ごしていた
それにしても、まさか糸師凛が私と同じ学校で同じクラスになるとは
これ以上の奇跡がこの世にはあるんだろうか
それはね、作者の欲望がふk((殴
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