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うらみちお兄さんは恋愛拗らせるであろうという私の勝手な偏見(願望)
うらみちお兄さん表田裏道 様の夢小説
⚠自己満夢小説
⚠何が言いたかったんだ私は
⚠ほんのり体の関係
⚠ネームレス夢主
上記ご確認の上平気な方のみお進み下さい𓂃🤸♂️
目が覚めるとすっかり見慣れた天井があった。
私の家ではない。この家の主は、友人でも恋人でもない。
隣を見てもその人は居なくて、体を起こして辺りを見渡す。のそりと起き上がって素足で寝室を出ると、ベランダの窓が開いていた。
「あれ、起きたの」
こちらに背を向けていたその人が振り返る。部屋も外も暗く、月の光が彼を照らす。手元には煙草を摘んでいて、独特な香りに私まで肺が疼いた。
「1本ちょうだい」
「体に悪いからダメ」
煙草の箱に手を伸ばすと、ひょいっと取り上げて遠くにやってしまう彼。体に悪いからダメ…か。まるで私を心から想っているような、甘味を帯びた言葉。
「おまえヘビースモーカーじゃないんだから、吸わなくても平気だろ。吸わなくて良いなら吸わない方が良い」
そう言って煙草の箱をポケットに仕舞い込んでしまった。私は頬を膨らませて彼を睨みつける。
「そんな顔するなよ。まったく仕方ないなぁ」
と、彼はすぅーっと深く深く煙草を吸うと、私の唇に自分のそれを押し付けた。
口の中に煙とほのかな苦味が広がって、突然のそれに思わず噎せてしまう。
「ははっ、おまえ煙草向いてないよ」
クスリと笑う彼は酷く妖美で。私は赤く染まる頬を隠すようにそっぽを向いた。
普段は笑わないくせに私の前ではよく笑うとことか、お酒に強いくせに私と二人だと酔いやすくなるとことか。
「ってかそんな格好じゃ風邪引くよ」
灰皿に短くなった煙草を押し付けて、キャミソール姿の私を部屋に押し入れる。
「おまえはすぐ体壊すんだからさ」
おまえおまえって、私の名前になんて興味が無いみたいに。
好きなんて甘い言葉も、愛してるなんて重い言葉も要らないから、せめて。
「大っ嫌い」
せめて、名前で呼んでよ。