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うわ最悪誤字ってるー!しかも、親友5人じゃなくて4人だし!( ー̀ н ー́ )
「俺ら5人で絶対プロ野球選手になってやろうな!」
「おう!約束だな」
部活の練習試合。親友5人と太陽が光り輝く青空のベンチの下で、約束をした。
そんな会話が、懐かしかった。
「穂谷選手!打ちました!」
バットの音が球場で鳴り響く。
全力で走る。あの日からずっと心について離れない不安や怒りを踏み潰す勢いで。
俺はプロ野球選手になっていた。
親友5人の中で、俺一人だけ夢を叶えた。
あいつらは、俺を置いて行ってたのだ。
一緒に夢を叶えると、そう約束したのに。
次の日、試合で俺はホームランを打った。
次の瞬間、視界が真っ暗になり、体に力が入らなくなる。
目を覚ますと、知らない天井。
「穂谷さんが意識を取り戻しました!」
女性の焦ったような声が聞こえた。
どうやらここは病院らしい。
「よかった、ほんとに」
ぼんやりとする視界に映るのは、母だった。
手のひらに、水がぽたっと落ちる。
すぐに母の涙だと分かる。
「そうだ、これあの子たちから…」
母が4枚の手紙を渡してきた。
親友からの、手紙だった。
「穂谷へ。プロ野球選手の夢叶えられたか?もし叶えたなら、おめでとう。これからもずっと親友だからな」
他の手紙も同じような内容だった。
これは高校生のときに、みんなでタイムカプセルで入れた手紙だった。
母に、なんでこれを?と聞こうとして口を開くと、ううっと声が漏れた。驚い手で口を押さえる。
気がつくと俺は泣いていた。
涙が手紙にぽたっと落ちる。
4通の手紙に同じ押し花が貼ってあった。
オレンジ色のチューリップ。
親友4人は、俺を置いて逝ってしまった。
許せなかった。
親友のおかげで今まで頑張れたのに。
合格発表の日、4人受かったのに。
その日の帰り道、親友は交通事故で亡くなった。
怖かった。親友のおかげでここまで頑張れたのに俺一人になって、自分だけ夢を叶えて恨まれているんじゃないか。
__プロ野球選手になってもなれなくても、俺たちはずっと親友だ
親友の声が、蘇る。
そうだったと気づいた。
親友は俺を恨んだりしない。優しく見守ってくれるような人たちだと。
泣き止むまで母はずっとそばにいてくれた。
数ヶ月後。退院した日、俺は家に帰る前に花屋さんに寄った。
「いらっしゃいませ。なにかお探しですか?」
「オレンジ色のチューリップを4本お願いします」
怖くてずっと行けなかった親友の墓場に、手紙に貼ってあった、押し花と同じオレンジ色のチューリップを飾る。
花言葉は、「永遠の友情」
あの日と同じ青空の下で、俺は手を合わせた。