.
──────杉沢第三高校、家庭科準備室
もとい、心霊現象オカルト研究会部室。
虎杖「本当にいいんすね、先輩」
慎重な声で聞く虎杖に、2年の佐々木と井口は頷いた。
静かな緊張感が空間を支配する。
虎杖「よっしゃ、行くぞ!!!」
3人は人差し指を十円玉の上に乗せ、大きな声で言った。
「「「こっくりさんこっくりさん、生徒会長がギリ負ける生き物を教えてください!!」」」
そしてその十円玉はゆっくり、けれど確実に文字の上に進んで行く。
指した文字は、く、り、お、ね
虎杖「クリオネだってぇー!!!雑ッ魚!!!」
佐々木も井口もげらげらと笑い、教室内には大きな笑い声が響いた。
刹那、
スパァン!!!!!!!!!!!
虎杖「うおっ!!」
佐々木「えっ何!?」
勢いよくドアが開かれ、1度女の子が見えたが、ありすぎた勢いのせいで扉は閉まった。←
井口は席を立ち上がり、普通に優しく扉を開いた。
虎杖「あ、美優!!」
『ナニしてるの!?楽しそうだったから来た!!!』
あまりにサイズがあっていない、ていうか何故それを着ようと思ったのか、と言えるほどオーバーサイズなパーカーの袖を振りまくる。
走ってきたのか、伸びた綺麗な髪の毛はボサボサになっており、虎杖は美優の髪の毛を手ぐしで整えてあげた。
佐々木「あれ、美優ちゃん今日補習で来れなかったんじゃ…」『オワッタ!!!』
井口「眼力すごいな。」
『オワッタ!!!!』
虎杖「わかったよ!!!」
美優が教室に入ったことによりさらに賑やかになる。
ありえないハイテンションぶりに、3人は呆れたような顔はするものの、美優を見る目は優しい。
美優は向かい合わせにくっついた3つの机を見、机に指をさして言った。
『….あ、”こっく”さん!!!!!』
井口「こっくさん…」
佐々木「こっくりさんだよ!!;」
虎杖「あぁ、さっきやってたんだ。生徒会長がギリ負ける生き物は?って!!」
佐々木「くっ、クリオネって…ふふっ」
『じゃあカイチョーはプランクトンだ!!!!』←
井口「ぶっ!!!!!!!」
タァアン!!!!!!!
会長「オカ研ッ!!!!」
また勢いよく扉が開いて、中に入ってきたのは、話に上がっていた生徒会長だ。
『プランクトン!!!!!』
佐々木「ブッ!!!!!!!!!」