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「解毒には手がかかるぞ」
(アンジェお姉ちゃぁん……)
「そう嘆くな」

アンジェリカの頬に擦り寄る黒猫に、エトガルは小さなため息を零した。
眠り続けるアンジェリカに手をかざす。

「おれがどうにかしてみるか」

エトガルがそういうと、アンジェリカに向けられた手のひらから、光があふれ出したのだった。

黒猫とエトガルがアンジェリカを静かに見守る。
暗い部屋の中でエトガルが放つ朝日のような光がアンジェリカの顔を照らしている。

そのうち、不安げな黒猫の視線に応えるようにアンジェリカの頬にわずかな赤みがさした。

「アンジェお姉ちゃんはもう大丈夫ニャ?」
「いや、かろうじて山場を越えただけだ。わずかだが、毒を残してあるからな」

黒猫は首を傾げ**********************

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