院内に居るほとんどの人間が、降り注ぐ朝の光を久々に心地良いと思っていた。
これまで院内に漂っていた暗い池の淵に腰掛けているように重苦しい空気が、やや薄れ始めている。
解毒薬が出来たのだ。
ウォルトの持ちかえった薬草が解毒薬になり、ジークハルトが目を覚ますまでにそう時間はかからなかった。
「ウォルトが解毒薬を見つけてくれたそうだな」
「いやあ、実際は解毒薬に使う薬草ですがね」
ウォルトは椅子に腰かけたまま、軽い調子で言った。
「なんでもえらく珍しいらしくて、手に入れるのに苦労しましたよ」
得意げに言うウォルトに、ジークハルトが顔を緩めた。
病室に閉じ込められたままの病人にしては、いやに元気がいい。
「おかげで予定より早く完治することが***********
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