テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
AttentionとSettingは第1話をご覧ください。
start.
🍌side
———それは、一週間後のことだった。
🍌「でさぁ〜-ーーーーー、!」
🐷「マジ?w」
🍌「本当に面白かったwww」
🐷「俺も見たかったな」
一緒に、昼飯を食べてた時。
「できたよー!!」
教室の扉が勢いよく開かれる。
その瞬間、
空気が一気に変わった。
🍌「……?」
🐷「なんだなんだ」
視線が、自然とそっちに向く。
美術部のあの子が、
大きな袋を抱えて立っていた。
「完成したよぉーーー!!!!」
一瞬、空気が静まる。
次の瞬間、
一気に教室が沸いた。
「待ってたー!!」
「ついにか!!」
一同がざわつく。
「服8着、完成ですっ!!」
「ぉおおおお!!!」
「お疲れ様〜!」
その頑張りを讃える声が響く。
🐷「ついに完成したか!!」
隣でmenも嬉しそうに話す。
🍌「……うっ、」
心臓が、少しだけ早くなる。
——来た、のか。
あの時測ったやつ。
🍌「……やだな」
ぽつりと漏れる本音。
🐷「なんでさぁ?」
🍌「…………ッ//」
🐷「ん?」
🍌「恥ずかしいからに決まってんだろ!?!?」
🐷「今更かよw」
笑われる。
でも——
(🍌「だって……あれ、着るんだろ……?」)
頭の中で、
“メイド服”という単語が浮かぶ。
……無理だろ。
絶対無理。
無理無理無理無理!!///
「よし!」
女子の元気な声が聞こえてくる。
「まずは、メイド組から行くか!!」
げっ……。
隣を見ると、本当に楽しそうに笑うmen。
🍌「……ねぇ」
🐷「んー?」
🍌「その、……絶対笑わないでよね、」
🐷「……あー、おう!」
🍌「なんだよその間!!」
🐷「w」
イタズラっぽく笑う顔。
🍌「ゔーーーッ」
🐷「威嚇すんなw」
🍌「もーほんとにさぁ……、、」
「音璃くーん?」
🐷「ほら、呼ばれてんぞ」
ドア付近に視線を向けると、
美術部女子と、メイド女子3名。
こちらを見て、
早くしろとでも言わんばかりの視線を、
送っていた。
🍌「〜〜〜〜〜ッッッ!」
言葉にならない叫び。
🍌「あーもう!!行ってくる!」
🐷「お、覚悟決めた」
🍌「じゃ……、、」
🐷「いってら〜」
軽く、背中を押された。
「はいこれ!」
1人ひとつずつ、服が手渡される。
滑らかで、ふわふわな感触。
これが服……?
「更衣室で着替えたら、戻ってきてね!」
「は〜い」
🍌「……はい、」
逃げ場、なし。
先輩に見られたら、たまったもんじゃない。
そう思って、トイレで着替えることにした。
服を広げる。
———見慣れない形。
🍌「……マジか」
白と黒を基調とした、メイド服…。
白いレースに、フリル。
おまけに大量のリボン。
🍌「これ……、ま、じ?」
着方が合っているのかは分からないが、
とりあえず個室を出る。
鏡に映った自分に、
一瞬、言葉を失った。
黒と白のコントラスト。
ウエストが絞られたシルエット。
膝上のスカート。
(🍌「……細く見えすぎだろ……」)
フリル。
リボン。
首元には、あのチョーカー。
🍌「……終わった」
顔が、熱い。
見られたら……、終わる。
トイレから、静かに出る。
人気の少ない廊下を選んで、
なんとか教室の前まで来た。
「あ、終わった?」
🍌「ん、うん……、」
美術部女子だ。
「おー似合ってるじゃん!!!」
🍌「んなわけ……、」
「いや、私天才か!?!?」
……1人で盛り上がってる。
「いややっぱここのライン好きだわぁ…」
「てかこのフリル完璧やん…?」
🍌「あ、のぉ……?」
「え、?」
「あぁ、ごめんごめん!w」
「他の女子はもう中だから!」
🍌「……………は?」
「ん?」
🍌「んん??」
「え?」
🍌「俺今から1人で入るの?」
「そうだけど??」
…………は?
終わったって……
視線の的じゃんか………!
「じゃあいってらっしゃい!」
🍌「……無理」
即答。
「んーーー」
少し考え込む美術部女子。
俺の心境を察したのか、
次の瞬間。
ガララララッ
教室の扉を勢いよく開けて、言い放った。
「みんなー!!音璃くん来たよーー!!」
🍌「えっ!?!?」
「ほら、早く!」
🍌「っちょ………、」
逃げられない。
🍌「……っ」
ゆっくりと、
押し出される。
あぁ…………。
終わった。
俺の高校生活。
扉の横で、固まる。
「「「……………」」」
一瞬、静まる教室。
🍌「あ、のぉ……?」
次の瞬間——
「え、ちょ、待って」
「やばくね?」
「普通に可愛いんだけど」
「いや“普通に”じゃない」
「完成度高すぎる」
「やばっ!!!!」
一気にざわめきが爆発した。
🍌「ぅえ、?///」
顔が一気に熱くなる。
「似合ってる!!」
「最高!!」
「写真撮っていい!?」
🍌「……ダメ」
「えぇぇぇぇ!?」
🐷side
その中で1人。
言葉を失っている男がいた。
……は?
いや、ちょっと待て。
🐷「……は?」
目の前の光景が、
一瞬理解できなかった。
🍌「うるさいッ!!//」
顔真っ赤にして怒ってる、
その姿。
でも——
🐷「……似合いすぎだ、ろ、」
思わず、声が漏れた。
細いウエスト。
露骨に分かるシルエット。
首元のチョーカー。
……やばい。
🐷「……ダメだろ、」
他のやつらが見ていいもんじゃない。
そんな感情が、
一気に湧き上がる。
🐷「……」
目が、離せない。
すると、
バチっ。
おんりーと、目が合う。
少し気まずそうな顔をして、
目を逸らされた。
耳が、真っ赤だった。
なんだよ……その反応ッ!!
すると、
美術部の女子が、
おんりーに近づいた。
🐷「………、、?」
耳元に口を近づけて、
ひそひそと、
何かを話した……っぽい。
🍌「へっ………!?///」
一気におんりーの顔が真っ赤になる。
🐷「なんだ……、?」
眉間に皺をよせた、その時。
おんりーが、俺の方に近づいてきた。
🐷「っは……?///」
🍌「め、men……、」
🐷「ど、どうした……?」
……目を合わせらんねぇ、
思わず視線が泳ぐ。
🍌「ど、どぉ?//」
俺の心臓が、壊れた。
何「どぉ?」って!?
可愛いすぎマジで俺の彼女……。
※違います。
🐷「あ、あぁーその、」
🍌「やっぱキモい……よな、ごめん」
悲しそうな顔をして、
立ち去ろうとした、その瞬間。
🐷「、待てよ」
🍌「……!」
手を掴んでいた。
🐷「いや…、その」
🍌「………」
🐷「…………可愛いよ、」
🍌「へぁッッッーー〜!?////」
今度はおんりーが爆発した。
その場に座り込む。
🐷「なんだよその反応w」
🍌「ちょ………、」
🐷「ん?」
🍌「腰………、抜けたッ」
🐷「っは…?」
🍌「………ッ」
様子を見るに、
どうやら本当らしい。
🐷「……座る、か?」
おんりーは俯きながら、
小さく首を縦に振った。
🐷「よいしょ……、と」
おんりーを抱え、椅子に座らせる。
🍌「ありがと……、//」
🐷「びっくりしすぎだろ…」
🍌「だってmenが……!!」
🐷「俺が?」
いいかけて、止める。
🐷「俺が、なんだって?」
もちろん言葉の先なんて分かってはいるが、
本人の口から聞きたいのだ。
🍌「か#@_ぃとか言うから……、//」
🐷「何て?」
🍌「か、可愛いとか言うから!!//」
🐷「w」
普通はそんなこと言われても、
腰なんて抜けないんですよねぇ。
本人はまだバレてないとか、
思ってるのかもしれないけどさ。
これは、脈ありですな。
うん。
なんて考えていると、
美術部女子が、また近づいてきた。
「ね?言ったでしょ?」
🍌「————ッ!?!?」
「ふふん」
🍌「やめてよぉ……、!」
なんだ……?
またアイツと話してる。
会話の内容読めんし。
🐷「何だアイツ?」
🍌「傘野さん…?」
🐷「名前じゃなくて、」
そう言いかけると、
傘野の声。
「次、執事組ー!」
🍌「あ、men……、」
🐷「俺か………」
🍌「いってらっしゃい」
🐷「……それ着て言われるとなんか、w」
🍌「え?」
🐷「メイド服」
🍌「……い、いってらっしゃいませ〜///」
🐷「完璧w」
🍌「もー早く行ってよ!!!」
🐷「へいへい」
☂️side(傘野)
ふっふっ腐。
皆さん気になっていたのではなくて?
私の存在が!!!
※多分なってないです。
あれは、夏の終わり頃のことだったわ……。
放課後の教室。
🍌「はぁ………」
☂️「どしたの?」
🍌「うわっ、、!」
驚いた顔でこっちを見る音璃くん。
🍌「傘野さん……だっけ?」
☂️「あたりー」
🍌「そっちこそどうしたの?」
☂️「ため息が聞こえたから?」
🍌「え?」
☂️「え?」
🍌「俺?」
☂️「この教室にあなた以外誰がいるのよ」
無自覚の、ため息マシーンだった。
🍌「いや、別に……」
☂️「話してみなさいよ」
🍌「えぇ……?」
なかなか渋っていたから、
こっちから質問してみた。
☂️「じゃあ、一個聞いていい?」
🍌「ん……?」
☂️「冥人くんのこと、好きなの?」
🍌「……………は?//」
☂️「体育大会のアレ、違うの??」
🍌「え、いや違う違う違うッ!!///」
☂️「それは肯定してるのと一緒よ」
🍌「っぐ…………あ”あ”ぁ”ぁぁ”ぁ!!」
☂️「安心して」
🍌「何をさッ!!!」
☂️「応援するわよ」
🍌「………え?」
何その上目遣い。
満点ッ!!!
🍌「キモく、ない……?」
☂️「とんでもない!!
むしろ栄養?っていうか?
もうそれ関係の話なら何でもカモンよ。
ていうか認めるのね?
冥人くんのことが好きなのは。
腐腐腐腐腐。」
🍌「………w」
☂️「な、何……?」
🍌「面白い人だなと思ってw」
☂️「何それw」
🍌「いやいやありがたい存在だよ……?、」
☂️「もー相談して!!何でも!!」
そこから、
menって呼んでること。
幼馴染なこと。
ずっと片思いをしていたこと。
menくんがモテモテなこと。(知ってた)
自分に自信がないこと。
全部聞いた。
☂️「そっかぁ」
🍌「俺なんか、さ……
あんなモテてるmenに告白なんて」
☂️「自信がないわけだ」
🍌「……釣り合わないよ、きっと」
悲しそうに俯く音璃くん。
☂️「いや、まだチャンスはあるわ!!」
🍌「え?」
☂️「アピールするの!!!」
🍌「………?」
☂️「ま、まぁ要するに意識させようってこと!」
🍌「ど、どうやって……、」
そして数ヶ月後の、今に至るわけである。
(☂️「これは、、、、確だな………」)
音璃くんは気付いてないみたいだけど。
両片思いってやつですねぇ??
尊………、
🍌side
数分後。
☂️「執事組来たよーー!!!」
その声と同時に、
今度は視線が一斉にそっちに向く。
🍌「…………」
——見た瞬間。
思考が止まった。
🐷「………よっ」
「ジャジャーン✨!!」
「俺イケてるくね??」
🍌「っ………///」
黒のジャケット。
整えられた襟元。
白い手袋。
無駄のないシルエット。
🐷「……どうよ」
少し照れたように笑う。
その姿が——
🍌「ッッッ…………!?!?!」
かっこよすぎて、
言葉が出なかった。
「キャーーーーー!?!?」
「え、やば!!!!」
「王子じゃん!?!?」
「冥人くん反則だって!!!」
女子たちの声が飛ぶ。
(🍌「いや、これ……」)
無理。
普通に、無理。
心臓が、うるさい。
menが、近づいてくる。
🐷「おんりー!!」
🍌「な、なっ、………//」
🐷「なんだよその顔」
🍌「……いや、別にッッッ」
🐷「嘘つけ」
近づいてくる。
🍌「来んな」
🐷「なんでだよw」
🍌「……うるさい//」
視線を逸らす。
menが、一瞬目を背けて、
言った。
🐷「………可愛いよ」
🍌「ッ………!?!?!?!?」
一瞬、呼吸が止まる。
🍌「……ば、バカッ!!!!!」
🐷「………っ///」
それ以上、
何も言えなかった。
その後、
全員のお披露目が終わり——
「じゃあ次、シフト決めねー!」
現実に引き戻される。
シフト表が配られる。
「どこ入りたいー?」
「午前?午後?」
ざわざわとした空気。
🍌「……」
ちら、と隣を見る。
着替え終わったmenは、
いつもの制服姿に戻っていた。
……写真くらい撮っとけば良かった。
🐷「ん?」
目が合う。
🍌「……別に」
🐷「なんだよw」
何も言ってないのに、
笑われる。
「ここ空いてるぞー」
「誰入るー?」
声が飛び交う中、
🐷「ここ、入るわ」
menが指差したのは、
昼過ぎの時間帯。
🍌「……」
少し迷って、
🍌「……じゃあ、俺もそこ」
ペンを走らせた。
🐷「お、マジ?」
🍌「……たまたま」
傘野さんの言葉を思い出す。
(☂️「シフトはね、絶対同じ時間帯よ!!
いいわね!?!?」)
🐷「ほんとにたまたまー??w」
🍌「……たまたまだって!!」
🐷「はいはいw」
そうしてしれっと、
同じシフト時間を獲得したのだった。
☂️「よし!
シフト決定!!」
「おー」
「意外と近いよなぁ学園祭」
「ねー」
そうして、長い昼休みが終わった。
キーンコーンカーンコーン
先生「授業やるぞーー」
「うへ〜、、」
放課後。
🐷「帰ろーぜ」
🍌「……ん、」
並んで歩く帰り道。
夕焼けが、
やけに眩しい。
🐷「今日、疲れたな」
🍌「精神的に、な……」
🐷「メイド様?」
🍌「やめろ」
🐷「w」
笑い合う。
でも——
🍌「……ねぇ、」
🐷「ん?」
少しだけ、間を置く。
🍌「………似合ってた?」
🐷「は?」
きょとんとされる。
🍌「いや、だから……その……メイド//」
🐷「……」
一瞬の沈黙。
🍌「…………」
🐷「……」
🍌「…………?」
🐷「あー、」
長い沈黙。
🐷「………めちゃくちゃ似合ってた、」
真っ直ぐ、言われた。
🍌「……そ、そっか……、そっか…、」
🐷「照れすぎw」
🍌「………」
🐷「俺はー?」
🍌「……え、」
🐷「かっこよかったろ?」
🍌「……」
心臓が、跳ねる。
🍌「……調子乗んな///」
🐷「冷たっ!!」
軽く笑う声。
でも——
その言葉が、
ずっと胸に残った。
(🍌「……学園祭、か」)
隣を歩く存在。
少しだけ近くなった距離。
でもまだ、
はっきりとは言えない関係。
(🍌「……楽しみ、だな」)
小さく思った。
6486文字。
長いぜ……。
遅くなってごめんなさい。
75
2,552
R。
コメント
2件
いや全然投稿遅くないし、てか一話長すぎません!? ほんと尊敬、…。ヤってないやつでこんな興奮したの初めてですわ…、((((私にアソコがあったらきっといまごろ、…
ほんっとうに最高です!栄養補給すぎるわ、、