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私の名前は、佐藤美紀と言います。
趣味は読書と散歩。特技は早口言葉を噛まないこと。好きな色は黒と白。好きな食べ物はオムライスとハンバーグ。それから──……
──そんな、どこにでもいる普通の女の子だったはずの私が、どうしてこんなところに居るのかと言うと。
答えは簡単だ。
この世界の神様になったからです!
***
事の始まりは五年前に遡る。当時高校二年生だった私は、とある事情で学校を休学していた。
理由は単純明快。交通事故に遭ってしまったからだ。
交差点で信号待ちをしていたら突然横合いから車が突っ込んできて、避けようもなく撥ねられてしまったのだ。
幸い命に別状はなかったけれど、事故に遭ったことで怪我を負ってしまい、暫く入院生活を送ることになった。そして退院して家に戻った時にはもうすでに、あの人がこの家に帰ってくることはなかった。
それから数日後、私が学校から帰ると家の様子がおかしいことに気がついた。まず玄関先に飾っていたはずの花瓶が割れていた。そしてリビングに入るとテーブルの上に見覚えのない封筒が置かれていた。恐るおそる中身を確認するとそこには一枚の手紙が入っていた。手紙の内容はこうだ。
『突然いなくなってしまってごめんなさい』
短い文章だったけどその文字から伝わってくるものはとても大きかった。
きっとこの人はすごい人なんだと思う。だってこんなにも色んなことを知っているんだもん! そんな人に会えたことが嬉しくて興奮して思わず握手を求めてしまった。
「おぉ……君は随分元気だね。それにとても綺麗だ。君みたいな子は初めて見るよ」
初めて見たって言われた!! えへへ~そうかなぁ? 照れるなぁ♪
「ふむ、君は私の研究に興味を持っているようだね?」
「うん!」
「そうだねぇ……では特別に見せてあげよう。ついておいで」
やったー! やっぱり優しい人だった! あたしはその人の後についていったんだけど、しばらく歩いてるとなんかだんだん変な雰囲気になってきて……。この人なんでこんなに暗いんだろって思ってたらさ、突然後ろから声をかけられて、「ねえ君、僕と一緒に遊ばない?」とか言われちゃったわけよ。
びっくりして振り向いてみると、そこには背の高いお兄さんがいた。年齢は20代前半くらいかな? 顔立ちはまあまあ整ってるけど、ちょっと雰囲気がヤバい感じ。
あたしが黙って見てたら、その男はニヤッと笑って近づいて