亮の事情
付き合い始めて1年が経った。
相変わらずラブラブな亮と舞。
でも、亮が大学生になり、さすがに高校生同士の時のようには、会えないこともあった。
舞の定期試験があったり、
亮のゼミやサークル活動もあり、
少しずつズレが生じてきた。
「次の休みは、どうするの?」
「あ、ごめん、サークルでテニスがあるから、
舞も一緒に行く?」
「じゃあ、行こうかなぁ〜」
「うんうん、友達に紹介するよ」
そう言われて、初めて大学生の人達のサークル活動とやらを観に行った。
「おー藤堂!」
「おーっす!」
「ん、どなた様?紹介しろよ。」
「あ、俺の彼女、舞」
「おはようございます。新田 舞です。
よろしくお願いします」
「ひゃー可愛い〜!俺、高木です」
「おー俺、三崎」
「俺は、佐々木、ヨロシク!」
「あ、よろしくお願いします」
「亮、舞ちゃんって高校生?」
「うん、高2」
「えーいいな、いいな若いなぁ〜」
「俺にも若い女の子紹介してよ」
「バカか!俺と舞は、同じ高校で知り合ったの」
「そうなの?後輩?」
「はい」
「舞もテニス部だし……」
「え?現役?」
「はい」
「じゃあ、一緒にしようよ、テニス」
「え?でも……」
「舞がいいなら、いいよ」
「自分のラケット持って来てないし……」
「舞ならどんなラケットでも、打てそうだけど……」
「う〜ん、でもやっぱり本気は出せないよ」
「いや、待って!俺たち、ほぼ素人だから、教えてよ」
「え?そんな教えるなんて……」
「亮!おはよう〜」
女性の声がした。
振り返ると、女性が3名歩いて来た。
綺麗な人たちばかりだ。
「おはよう〜」
「おはよう!」
「ん?どなた?」
「亮の彼女だって!」
「えー?そうなの?高校生?」
「あ、はい」
「可愛いね〜」
「ね〜亮ごめん、みか、今日ドタキャンだわ。
体調不良なんだって……」
「仕方ないなぁ〜」
「あ、大丈夫だよ、舞ちゃん現役テニス部だから……」
「え?そうなの?じゃあ一緒にやろうよ!ちょうど女子も4人になるし……」
「いいんですか?」
「うんうん、むしろ助かる〜お願い!」
「あ、じゃあ、よろしくお願いします」
「ありがとう〜良かった〜」
こうして、初めてサークル活動に参加させてもらい、一緒にテニスを楽しんだ。
「やっぱり、現役は強いなあ、もうブランクあるから、私たちじゃダメだね〜」
「舞ちゃん、ありがとうね。楽しかったわ」
「こちらこそ、ありがとうございました。楽しかったです」
「また、おいでよ、一緒にしよう!」
「ありがとうございます」
「じゃあね〜バイバイ〜」
「舞ちゃん、お疲れ様〜亮、これからデートか?」
「うん、今日は、ごめん」
「お、分かった!じゃあまた今度な。お疲れ〜」
「お疲れ〜」
「舞ちゃん、バイバイ〜」
「お疲れ様でした」と、手を振った。
「可愛い〜」
「バイバイ〜」
最近買ったばかりの亮の車に乗り込んで…
「急にごめんな、疲れただろう?」
「ううん、楽しかったよ」
「いっぱい汗かいたなぁ。お風呂行こうか?」
「え?そんな……新しく車買ったからっていきなり……」
「ん?スーパー銭湯!」
「え!あ、スーパー銭湯ね……」
「舞!まさか……」
「え?何でもないです、まさか、おかしいなと思ったんだけど……」
「舞がいいなら、俺は、いつでもいいよ。」
「え?いや、そういうことは、あの〜まだだから……」
「経験しとく?」
「あ、いや……」
「まだ、高校生だしな……」
「え?なんか、経験豊富ですよ、みたいに聞こえるんですけど……」
「多少は……」
「そうなんだ……」黙り込む舞。
「怒った?」
「ううん……そりゃあそうだよね。でも、私と知り合う前だよね」
「当たり前だよ!舞と付き合いだしてからは、どれだけ我慢してるか、分かるか?」
「……分からない」
「だよな……どうする?やめとく?」
「……」
「悩んでるなら、やめとこう!」
車を出そうとする亮の手を握り、
「行く。私、亮なら大丈夫だから……」
そして、初めてラブホテルという場所に入った。
「うわ〜なんかすごいね」
「何が?」
「なんか……全部がイヤラシイ〜」
「ふふ、そういうことをする場所だから……」
と、言って舞を抱きしめた。
そして、立ったままキスをする
亮178センチ、舞158センチ。
「シャワー行こうか?」
「うん、恥ずかしいなぁ」
「じゃあ、先に浴びる?」
「ううん、亮が先に浴びて!」
「分かった」
亮がシャワーを浴びてる間に、興味津々な舞は、 あちこち、見て回る。
冷蔵庫「飲み物、飲んだら払うのか……旅館と同じ」
「この扉は?」中には、見たこともない卑猥な物が 並んでいて、金額が書いてある自販機。
「ヤダ〜何よこれ〜どうやって使うの?気持ち悪い!」バタンと扉を閉めた。
テレビの電源を入れると、何やら
変な声が……と思ったら……
舞には衝撃的な映像が…‼︎
「きゃっ!え?」
慌てて、消した。
「何?こんなのTVで流していいの?」
と、言いながら、もう一度点けて、
違うチャンネルに変える
が、どのチャンネルも、エロエロ
「何これ?全部のチャンネルの人が……アハッ」
「あ、こういうところは、こんなのしか流れてないんだな」と、勝手に思いこんだ。
亮が出て来た。
「舞、どうぞ!」
「うん。亮、ここのTVへんなのしか流れてないから、見ちゃダメだよ」
「え?ハハハハ」
「何?」
「ううん、早くシャワー浴びて来て」
「うん。」
「見ちゃダメって言われたら見たくなるよなあ」
「おースゲ〜」
「なるほどな、そりゃあ舞には、ちょっと刺激が強すぎたか……ハハ」
亮は、しばらく《《お勉強》》し、しばらくすると、 舞が出て来た。
「ね〜また、服着るの?」バスタオルを巻いて、 出て来た舞。
『色っぽい!可愛い〜』
「ううん、そのままでいいよ。おいで」
迎えに行きたいが、事情があって、行けない……
早く来て〜舞♡
舞の事情
「電気、消して〜」
「分かった」こっちにも好都合だ。
舞がベッドに入り
初めての2人のラブ♡を確かめあった。
キスは、何度もしていた。
でも、亮は、まだ高校1年生だった舞に
それ以上は、ダメだと我慢していた。
たまらず、途中までで……
なので、ようやく結ばれた喜び。
「大好きだ♡」
そのことで、舞も、更に亮のことが大好きになり、 高校と大学で離れ離れに過ごす時間が増え、 どんどん不安になっていってしまった。
そんな時、友達から
「昨日、藤堂さん○○駅のファミレスで、女の人と2人で居たのを見たよ。仲良さそうだったよ」
「え?」
「舞、大丈夫なの?」
そう言われて不安になり、亮に聞いた。
「昨日、ファミレスに行った?」
「うん、行ったよ。なんで?」
「友達が見たって言ってたから……女の人と2人で居るところを……」
「あー高木たち、他のメンバーが来るまでは、2人だったなぁ、その時に見たのかな?」
「ふ〜ん。そうなんだ」
「何?もしかして、心配してる?」
「うん、仲良さそうって……ヤダ」
「ん?あーもしかして、舞の写真を見せてた時かなぁ?可愛い〜可愛い〜って言ってたら、どんだけノロけるんだって笑われてたんだよ」
「え?ホント?」
「うん」
「でも……2人で…。って誰が見てるか分からないのに、すごく嫌だよ」
「舞が心配するようなことなんて何もないよ。
そいつらに聞いてみてもイイよ。この前、一緒にテニスしただろう?」
「そこまでしたくない!」
「舞〜どうしたら、信用してくれるの?」
「今は、離れ過ぎてて、私には見えないから、分からないから、不安しかないの」
「会った時は、ずっとこうしてるから……」って、
キスをして、ぎゅーっとしてくれたけど、その時だけで、また、離れている時、舞には不安がのしかかった。
何度かそういうことが続き、
「また、サークル?」
「ううん、昨日はゼミの集まり。発表前で、皆んなで勉強してた」
「そうなんだ。」
「舞?まだ不安?」
「ずっと不安だよ……怖いよ……しんどいよ……」
「俺が舞を苦しめてるのか?」
「私は、亮が好きなだけ。でも、一緒に居ない時、 また、誰か違う女の人と一緒に居るのか?と思ったら、怖くて怖くて……」
「そっか……」
「私以外の女の人と2人で会わないで欲しい!」
「舞、俺は大学生だから、サークルやゼミもあるから、この前みたいに皆んなで待ち合わせたりしてたら、絶対に2人にはならない!なんて約束出来ないよ。後から誰か合流しても、2人の時に見られたら、また、舞に報告される。そんなの無理だよ」
「亮と付き合ってると、ツライ……」
「そっか…
じゃあ、もう終わりにするしかないのか……」
『舞!俺は、こんなにも舞のことが大好きなのに…… お前には伝わらないのか?』
「そうだね……もう、こんなにツライなら……
今まで、ありがとう〜」
舞は、車を降りてしまった……
泣きながら、家に帰った。
そのまま、2人は別れた。
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