【 時透side 】
時透眼
別名_____消失眼
その名の通り。
視界に入った呪霊の呪力を消失させていく眼。
“ 本来なら ” それだけ。
けど、彼女、時透宵は
母が天与呪縛者であるせいか、
生まれつき呪力量がごく僅かしかなかった。
(だから術式は持っていても使う分の呪力がない)
故にある意味、ちょぉーーーーとした天与呪縛者。
彼女が持つ時透眼は、
消失させた呪力のうち、約2割を自分のものにできる。
時透「長々とした説明ありがとうございまぁぁぁす!!」
呪力量がハンパない特級呪霊と、
呪力を消失させていく眼。
と、いっても呪力量がハンパない特級呪霊。
祓うのには時間がかかる。
時透「______と、いうわけで!かかれ野郎共ぉぉお!」
五条「なんかお前に指揮を執られるの嫌なんだけど。」
暁「どーかん!!」
時透「ヘンなところで意気投合すんじゃねぇぇえ!!!」
10分後
時透「祓った、、、祓えた!!!」
暁「随分手こずったね。」
暁「やっぱ君も呪力使えないとそんなモンなの?」
五条「殺○すぞテメぇ」
暁「ん。じゃあ戻ろうか。」
時透「あ、、、待って!!」
暁「なに?」
時透「っ__」
おかしいな。
一緒に闘ってた時は普通に話せたのに、
暁の眼が私を遠ざけているような気がして。
暁「……何もないならさっさと戻るよ。」
出口に向かってしまった暁。
時透(言えなかった、、)
たった一言二言を。
言えなかった。
下唇を噛み、フルフルと震える私に五条が近づいてきて、
五条「おい」
時透「………」
五条「……俺は、兄弟なんていねーし。家族らしいこともしたことがない。」
五条「だから、兄妹とか、家族とかそーゆーことは全く知らねーけど」
五条「お前の事ならよく知ってる」
五条「だから、今のお前は俺が知ってるお前じゃないことぐらいわかる。」
五条「言いたい事あんなら言え。」
五条「俺が知ってるお前は、後先考えずなんでも突き進むような女だよ。」
五条「それに、お前の “ 野望 ” だろ?自分で掴んでこい」
五条「ほら、行けよ」
『トンッ』
そっと、けれど、確かに五条が物理的にも精神的にも私の背中を押してくれた。
なんでだろ、さっきまで重かった足取りも、
頭が真っ白になって出てこなかった言葉も、
今なら全部言える気がする。
私だって、家族とか兄妹てのがどんなのかはわからない。
物心ついてすぐ、マミーは亡くなったし、
暁は家を出ていったからだ。
時透「ハァ、、ハァ、、」
私が知っている暁は10年前の、幼い暁。
今、何を目指しているのかもわからないし、
今、伝えなかったら、今度何処で会えるかもわからない、
そんな、
私の、
たった1人の
“ お兄ちゃん ”
時透「待って暁!!」
私の前にいるソイツが振り返る
時透「家、戻ってきてよ!!」
時透「お前とパピーの間に何があったのかはわからないけど、……それでも私、家族は一緒がいい!」
拝啓 “ 背中を押してくれた ” 君へ
たぶん、他の誰が言っても、
私の心には響かなかったと思う。
ありがとう。たった1人の協力者。
コメント
3件
感動シーンで笑っちゃったじゃないか お前とパピーって
五条かっこよすぎんか、、、今回も、まじでほんっとうに最高でした!😭👏✨