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イギリス→→→→→→日本のお話です。
ほかの国はの日本のイギリスが付き合ってると勘違いしています!
そこまですれ違い要素なし。
それではどうぞ!!
「…ふむ、つまり今回の会議議題は“世界的萌えの供給不足について”でよろしいでしょうか?」
日本が真顔で言い出した瞬間、会議室が一瞬静まり返る。
「え、ちょ、日本!?それ議題じゃないよね!?一文字も書いてなかったよね!?」
アメリカが書類をバッと広げて叫ぶが、日本は完全にガン無視であった。
「…ちなみに“供給不足”っていうのは、日英?…それとも伊独……?」
「ハンガリーさん!私を使うのはやめてくださいって前も言ったじゃないですか!」
日英を否定されて、イギリスは椅子からずり落ちる勢いでショック。
「…それ以上は言わなくていいある!変な空気になるある!!!」
中国は必死に通常の空気に戻そうとするが、もう完全にカオス。
「哎呀…もう無理ある……」
しかしそのひとり言さえ、ロマーノのまったく無関係な話題でかき消される。
「おい、ジャガイモやろう、てめぇ、昨日はよくも俺の服にビールこぼしやがって!!!」
「え?お兄ちゃん!?」
「いや、あれは兄さ…兄貴が急にビールぶつかってきてな…」
「あれ高かったんだぞ!コノヤローー!」
ロマーノが立ち上がり、ドイツの胸ぐらを掴む。
スペインは止めようとして、なぜか左手にとれたてのトマトが。
「まぁまぁロマーノ、昨日のことだしトマト食べて落ち着こ♪ドイツも悪気はなかったと思うで?」
「いや、絶対あるだろ!プロイセンと手を組んで計画したに違いないッ!」
誰もツッコミを入れられず、沈黙の時間が数秒。
(……ちょっと待ってください、それ、新しい原稿ネタになるのでは…!?)
日本はメモ帳に「昨日のジャガイモ兄弟とビール」と書き込む。
その時、フランスが待ってました!といわんばかりに、にやりと悪巧み顔で爆弾発言を言う。
「ねぇねぇイギリス、こないだの話だけどさ、結局日本とは付き合ってるの?」
「おま、何言って」
―は?こないだの話って何だよ!
イギリスは顔を真っ赤にし、勢いよく立つ。その衝撃で椅子ごとガタンと倒れ、机に足をぶつける。
「あいやー!そういうのは裏でやってくれある!!」
中国は小声で「リア充爆発しろ」と呟く。
イギリスは否定しようとして―
「ち、違う!ちがうちがう!!俺はっ…!!」
完全にパニック状態である。
そんな中、日本は静かにひとこと。
「……私、誰とも交際しておりません」
皆、驚く。日本とイギリスは付き合っているものだと思っていたから。
「……ヴェッ、そうだよ!恋人いないの普通だよ!!」
イタリアはヘタレだが、空気読めないときは強い。
「え?ほんまにおらんの?日本、嘘ついてへん?」
スペインが意外そうに聞く。
日本は少し呆れ顔で、静かに返した。
「……皆様、何をおっしゃっているのですか。事実です。むしろ創作の相手なら山ほどいますが…」
「hey!日本!俺たちを使うのはやめてくれって言ったじゃないか!」
その一言で、日本の早口言葉タイム突入。
「ですがアメリカさん!
マカロニ兄弟(くるん兄弟)、お花夫婦、東西組、ひよこんび、水と油コンビ、パプス家、エーデルワイスコンビ、酒乱組、北米兄弟、ジョーカー、冷たい戦争、親分子分、北欧夫婦、祈組、鯨組(北欧兄弟)、妖精組、不憫ズ、悪友コンビ、親馬鹿コンビ、連合王国、腐れ縁コンビ、連合国、ゲルマン一家、カークランド家、新大陸家族、ソビーズ、バルト三国、トマト家族、北欧組、北欧家族、不憫三兄弟、悪友トリオ、親馬鹿トリオ、地中海組、オスマン家、芋サンド
…もう全てが尊いのですよ……ってアメリカさん!?」
「やめるよろし!日本!!美国のライフはもうゼロある!!!」
文字通り、アメリカは泡を吹いて倒れる。
フランスだけ、ひそかに笑う。
「ふふ…イギリス…哀れ…最高のリアクション…!」
もちろんフランスは日本とイギリスが付き合っていないことを知っている。そしてほかの国はみな、付き合っていると勘違いしていた。本当にたちが悪いのだ。
「おま、やめろフランス!てめぇ!また百年相手してやろうかッ!!!」
「いいじゃない、日本がフリーなら希望はあるってことだよ?ニヤニヤ」
「そ、そんな希望いらん!!くそっ、もう帰る!」
イギリスは会議室を飛び出す。
日本はポツリと呟いた。
「……新しい原稿のネタができましたね。」
「あれ?今描いてる原稿は?」
「善処してます」
「善処するって、昨日も言ってたよね?」
「気のせいですよ、フランスさんの思い過ごしです。」
そうして、またもや世界規模のカオスをまとったまま、会議は踊る。