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敦side
「異能力……人間失格……」
声と共に僕達の異能が消えた……
「なっ……僕の異能が……!」
僕の耳に芥川の困惑した様な声が届いた……
「全く…こんなところで暴れないで呉たまえ」
「こんなところで暴れたら、皆、海に落ちてしまうよ?」
そんな冷静な口調で怖い事を言うこの人は此処の囚人だろうか……
でも囚人は普通牢屋の中にいるんじゃ……?僕は困惑の表情で男の人を見上げた
「……貴様、囚人の分際で何をしている」
「んー…散歩?」
男は芥川の質問?に少し考える素振りを見せてから答えた
「散歩だと?囚人なら囚人らしく牢獄にでもいたらどうだ……」
「そう言われても……此処全体が牢獄みたいなものだしねぇ」
「それに脱出なんて考えていないよ?」
男は「ほら」と自分の片足を見せた、男の足首には鎖が着けられていて何処かに繋がっている
「こんなものを着けられてしまったら流石の私でも逃げ出せないのだよ」
「あ、あのなんで貴方はこんなに自由に動き回れるんですか?」
僕の声は多分恐怖で震えていたと思う……
「んー…何故だろうね、此処に来た時は牢屋に入れられて見張りも着けられていたのだけど……」
「私がよく暇だとか言っていたからじゃないかな?」
笑顔で語るこの人はどこから見てもあんな犯罪を犯した人には思えない……
「それより、君達の他にいたもう1人先に進んでいるけど早く行かなくていいのかい?」
その言葉に僕は慌てて芥川と男の人を引っ張て先に進んだ
「牢屋を覗いたら囚人がいねぇし手前等も着いて来てねぇしでびっくりしたぜ……」
「す、すいません!芥川が僕に喧嘩を売って来たのでつい……」
「先に喧嘩を売ったのは貴様だ人虎」
「なんだと」
「やるか?」
僕と芥川が構えようとすると、不意に肩の手を置かれた……
「はいはい、だからこんな所で異能を使うのは辞め給え…さっき言った事を覚えていないのかい?」
「「……」」
僕と芥川はさっきの言葉を思い出し何とか思いとどまった……芥川は僕を睨みつけているけど……
「……おい」
「ん?」
「芥川と敦の肩から手、退けろよ」
「……なんで君に指図されなきゃいけない訳?」
「あ?手前は囚人で俺は看守だ唯それだけだ 」
「それで私が君の言うことを聞かなければいけない理由にはならないよ」
「……」
周りの空気が重くなった……中也さんの異能だ……
重力操作……自分の周りの重力を操る能力、僕達じゃ歯が立たない……
「もう一度だけ言う……手を退けろ……」
「……」
「ッ……」
「……ッ」
「はぁぁ……仕方ないなぁ」
僕達の肩から手を離した瞬間フッと身体が軽くなった、中也さんが異能を解いたみたいだ……僕は中也さんが異能を解いてくれた安心と、男の人がまた何かをしでかさないかと言う不安でいっぱいだった…
「君、あんまり此処で異能を使わない方がいいよ」
「あ?」
「此処は海の上にある、見た所君は重力を自在に操ることが出来る 」
「だからこそ、こんな建物壊すのは訳ない、でも……壊したりしたら全員海の上に放り出されるのだよね〜」
「はっ!安心しろよそんときは飛んで帰るだけだ」
「あー…私には異能は効かないから」
「……は?」
そういえば、中也さんに、この人には異能が効かない事を言いそびれていたなぁ……
「はぁぁぁぁぁ?!」
こうして僕達看守と不思議な囚人との3ヶ月間が始まったのでした……
なんか敦くんの口調分からなくなってしまって申し訳ないです… それでは*˙︶˙*)ノ”