深澤 辰哉
12月25日 23:30
もうすクリスマス終わる
そんな時間に俺は
家で彼女をまたせている
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら
玄関の扉を開く
部屋の中は真っ暗だった
『もう、寝てるか』
少し寂しくなりながら
リビングにつながるドアを静かにあけた
「メリークリスマス!」
そこには サンタのコスプレをした
彼女がいた
「仕事お疲れ様」
そう言う彼女に俺は
『………ごめん』
そうつげた
「何であやまるの?もしかして、サンタさん似合ってない………?」
上目遣いで俺を見つめてくる彼女
『ううん……似合ってる……似合いすぎてる、かあいい』
愛おしさのあまり抱きしめてしまった
「辰哉どうしたの?」
俺の何かに違和感を感じたのか
そう聞いてくる
『最低だよね、クリスマスの日に帰るの遅くなって』
俺は怖かった
今まで付き合ってきた人は
1年に1回のイベントを大切にする人だった
仕事でいつも遅くなって帰ってきたら
[遅いんだけど、なにしてたの?]
『ごめん、仕事で遅くなった』
[早く帰ってきてって言ったよね!]
『……ごめん』
[もういいよ]
いつも、俺が怒らせてた
だから、元カノは俺から離れていってしまった
もしかしたら○○も
俺から離れていってしまうと思うと、
怖かった
「そんなこと、どうでもいいよ!私は辰哉とこうして過ごせるだけで、幸せだよ」
そう言ってくれる彼女
『俺、○○と付き合えてよかった』
滅多に言わない俺に一瞬びっくりした
彼女だけど、すぐに
「私も」
そう嬉しそうに言った
『サンタからのクリスマスプレゼントは○○を貰おうかなニヤ』
「へっ////」
『サンタのコスプレしてる○○が悪い』
俺はつけていたネクタイを片手ではずしながら、
優しくキスを落とす
「んっ……」
可愛い声を漏らす彼女
『忘れられないクリスマスにしてやるよ』
そう言い
さっきよりも深いキスをした_
来年も○○と一緒に過ごせてますように
END
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