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翌朝——
黒板にチョークで落書きする音が教室に微かに響いた。生徒たちは皆、今日は如月学園(コープスパーティー)の制服を着た「先生」が厳粛な面持ちで教える言葉に聞き入っていた。
しかし、教室の隅で小崎は机に頭を突っ込み、スマートフォンをいじっていた。画面の反射が彼の顔に映り込み、「オニヤクの力」に関する情報を探しているようだった。
「全然情報ない…?」と、彼は小さく呟いた。
しかし、その前に教室の前方から声が聞こえた。
「小崎さん!」
彼は驚いて顔を上げる。先生に捕まり、即座に罰が下された…その罰にクラス全員が大笑いした。あまりの滑稽な雰囲気に、小崎の顔は赤くなった。
昼食の時間、ポチコは丁寧に作った弁当を彼に手渡した。
「何か面白いものは見つかった?」彼女は優しい笑顔で彼を見た。
小崎は首を横に振った。「何も見つからなかったけど…」
二人は食事をしながら言葉を交わした。静かな時間が流れ、午後の光が薄れ始めるまで。
午後6時——
小崎は静かな校舎に戻った。不気味なほど空気が変わっていた。教室に「筆箱」を忘れたので、こっそりと校舎に入ってきたのだ。
薄暗い照明の中、彼は慌てて机の上を探し、ようやく探し物を見つけた。
「見つかった…」
しかし、立ち上がろうとしたその時、机の上に白い羽根が落ちているのに気づいた。彼は気づかなかったのだ。
物陰から、キレイの姿がゆっくりと、そして優雅に姿を現した。 月明かりが窓から差し込み、彼女は天使のように見えた。
「ここで何をしているの?」彼女の声は柔らかだったが、どこか威圧感があった。
小崎が答える前に――
バン!
理科室から出てきた人体模型が、彼の顔面に強烈な一撃を叩きつけた。その目には、綺礼への嫉妬が宿っていた。
「こいつ…お前に恋してるの!?」
小崎は怒り狂い、体内の魔力が抑えきれずに噴き出していた。彼は人体模型に襲い掛かろうとした――
しかし突然、
ザ!
バケツの冷水が彼の体に直接かかり、彼は立ち止まった。激しいエネルギーは徐々に静まっていく。
一人の若い女性が静かに浮かんでいた――幽霊少女Vtuberのミユリが、バケツの水を持ち、苦笑していた。
「あなたの魔力は…火が水に負けるようなものかしら」と彼女は冗談めかして言い、キレイと人体模型に頷いてから小崎の方を向いた。
「あなたの魔力について知りたいなら…ついてきなさい」
小崎は少し迷ったが、最終的には同意した。
午後8時——
ミユリは彼を精霊界ビルにある「Vtuberルーム」へと案内した。扉が開くと、ストリーマー風のコレクションアイテムで溢れた部屋が現れた。アイテムは整然と並べられ、ガンロボの人形が誇らしげに飾られていた。
「ここが…本物の精霊界?」小崎は戸惑い、思わず笑いそうになった。
扉が開いた時も、まだ温かく、楽しそうな雰囲気が残っていた。
ヨツメとリンが入ってきた。
ミユリは元気に手を振った。「おかえり~! あなたたち、私にも面白い力の持ち主がいるのよ!」
部屋の明かりがかすかに明滅し、まるで小崎の新たな旅の始まりを告げているようだった…
—第四章 終—