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其れは 高校の 梅雨 。 俺は懐かしいあの色を見た。
「渚,,, ?」
中学の友達。 俺の傍に居てくれた人。でも今見たのは昔の様な姿では無い,,, まるで 人形の様でボロボロだ。
まぁ, 何故こうなったのかは,,,何となくわかるけど,,
とりあえず俺は渚を家に保護する事にした。
「,,,渚~ 起きて~ 」
ぺちぺちと頬を軽く叩く。するとぴくと密かに反応した。
「渚~?」
また呼びかける。すると彼は
「ごめんなさッ 」
そう言って慌てて立とうとした。しかしボロボロの体では当然立てるはずもなくそのまま力が抜ける。
あ~,, やっぱり怯えてる
「ごめんなさッ すぐご飯も作るからッ」
「渚 俺が誰だかわかる?」
「,,,え,, ? カル,,マ ?」
「そー」
「なん,,で ? 」
「ボロ雑巾みたいな 渚が居たからね~ 俺の家で保護しちゃた」
「だから渚のお母さんは 居ないよ」
「どういう,,,フラッ」
「おっ,,と」
渚は安心したのか俺に向かって倒れた。 完全に脱力してる 完全に意識を手放している様だ
まず俺は渚のボロボロの服を着替えさせる。
中学から変わらず ”色々” 小さい
上の服を脱がした時。 渚の手には何かで切ったような傷な何本もあった。
直感でこれは渚が自分でやったんだろーなーって感じた。
他にも白くて細い身体には傷がある。これは渚のお母さんだろう。
中学の時に殺せんせーが落ち着かせたはずなんだけどな~
渚のために色々準備していたら渚がガバッと飛び起きる
「あ,,お,おはよう,,?」
「うん おはよ 渚 」
「もう体調大丈夫~?」
俺は渚の頭を撫でようと髪を触った。この行動がいけなかった。
ガバッと音を立てて身を縮める。完全に防御態勢だ。なにか来ると感じているみたいに
「ひゅっ ひゅっ」
あれ,,息おかしくない?あーこれはやばいかも
「ヒュー ヒュー カヒュッ ヒュー」
「渚!! 息して? ほら、深呼吸。真似して?」
「ヒューヒューヒュー」
「聞こえてない,,,? 渚!!」
「カヒュッッ !?」
よし, 渚がこっちを見た。
「真似して」
「ヒュー,,カヒュ,,すー,,ふ カヒュッ ,,すー,,はー,」
「よし, 偉いよ渚」
「カルマ?」
「俺だよ」
「,,,ごめんね,, 迷惑かけて,,」
「別に~ ? 俺はなんも気にしてないよ〜」
「,,ありがとう,,,,」
「ん」
「ねぇ いきなりで悪いんだけど 手の傷
リスカ ?」
「え,,?な、何言って」
「俺見ちゃったんだよね~ あ,別に止めはしないよ?」
「え,,」
「俺は渚が居なくなん無いならしてもいいよ でもこのリスカのせいで渚が居なくなったら俺 着いていくから渚の元に」
「あぇ,,,それは,,駄目,,, でも辞められない,,かも」
「いつからしてんの ~ ?」
「えっと,, 高一の途中,,から ?」
「んじゃあざっと 1年くらい,,か ァ ~」
「うん,,」
「,,,, 俺水とか 布団とか色々買ってくるから俺の部屋で寝てて ?」
「分かった ?」
「分かった,,,」
ふぅん,, やっぱり”命令” っぽく言うとすぐ言うこと聞く,, 聞かなきゃ叱られてたんだろうな~
ま, 買い物は本当だし, 行こっかな ~
バタン
「カルマ,,,」
僕がそう呟いたのも部屋の空気に溶け込んだ。
あ~,, 切りたい,, 泣きたい,, 辛い,,
カッターあるかな,, ?
「あった,,」
僕は 床にしゃがみ込んだままで 手首に刃を滑らせす
*ズキッ*
鋭い痛みがするが直ぐに気にならなくなる。
僕はそのまま滑らせた
あれから どれくらい経ったんだろう,,
手首には 鮮明な赤と どす黒くて少し硬い赤が散らばっている。
「包帯,,, あ」
ここはあくまでもカルマの部屋だ。僕みたいにリスカしてる訳じゃないから包帯なんて無い。
やってしまった そう感じた
「渚 大丈夫かな ァ ~」
そんなことを呟きながら家に向かって歩く。
渚のケータイパクったんだよねぇ ~
渚のお母さんから連絡来たら困るし
ま, 今はどーでもいいや
「渚~ ?」
「,,, !?」
誰が見てもわかる様に *ビクリ* と肩を震わせて此方をチラっと見る。
もうパッと見で分かる 焦ってる
「ぁ,, えと,, おかえり,,なさい」
*ポタポタ* と小さな音を立てて何かが垂れてる。
渚の手を見ると抑えている手から鮮明な赤が溢れている。
これ やったなやっぱり カッターしまった方が良かったな~
「渚やっちゃった?」
「言ってごらん ?」
「,, ごめんなさい, 切りました」
そう言って俯く渚。 小動物だな ~ 笑
「ほら, 貸して ?」
「,, ? うん 」
ペロ
「ひぅ !?」
「何ッ してッ 」
「ン~ ? ほら、 唾付けるとすぐ治るって言うじゃん ?笑」
「ぅ,,いっ」
「あはは ごめんごめん ~」
「も,もう,,」
小さな瞳が潤っていた。 さっきより光が籠っているように見えたのは 電気のせいだろう。
「ほら, 血止まったでしょ ?」
「本当だ,,,,」
「ほら, 布団買ったから寝な ? 」
「うん,,,」
「えと,,, おやすみ,,なさい,,,」
「カルマ」
「うん おやすみ」
「渚」
そう言って僕/俺 は瞳を閉じた