ある冬の出来事_______
「ごめん、俺…もう無理だわ」
そう冷たく言われた彼からの一言目
「は?…なんで…なんでなの?」
私は理解が追い付かなかった
私は、彼を心の底から愛してたはずなのに…
「理由は何なの?…」
私は理由が分からなかった
何回も、何回も彼に大好きと…
彼も大好きと、何回も、何回もその言葉を繰り返したはずなのに
「お前も分かってるだろ?分からなかったら自分で考えてくれ」
「もうお前とは喋りたくない」
嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だ!
まだ付き合ったばかりなのにこんな別れ方なんて嫌だ…
私はそう思い必死に彼に別れたくないと告げた
「なんでなの?せめて理由だけでも…」
せめて…せめて理由だけでも教えてほしかった
「自分で考えろって言ってるだろ!」
そう言って彼は私の手を払い退けた
意味が分からない
何か私が悪いことをしたの?
嘘と言ってほしかった、でも現実は酷かった
私は翌日友達にこのことを話した
「それは彼氏は何も悪くないよ」
「悪いのは◯◯の方じゃない?」
「いやそれはないわ~彼氏さんは全く悪くないよ」
皆私を除け者にする、私は要らない存在なんだ
日を重ねるごとにそう思うようになっていった
私のたった一人の親友でさえ裏切った
私のどこが悪いの?誰も理由は教えてくれない
私は夜の田んぼを静かに歩いている
いつもはコオロギがうるさく、蛙がゲコゲコと鳴いて良く寝れない
ただ今はこの鳴き声が私の癒しだ
私は歩き続け夜のコンビニに着いた
人は誰もいない、不気味なコンビニだ
冬の少し肌寒い風が私に問いかけるような感じがした
私はコンビニで会計を済ませ、外に出た
コンビニ袋とホットコーヒーを片手に夜の暗闇に出た
後は家に帰るだけ
夜の不気味な暗闇が私を覆う
後は家に…
「あれ…私の家はどこ…」
私の家がない
私の友達が消えた
私の親友がいない
私の家族がいない
私が消えた
私を嘲笑う声が聞こえる
肌寒い微風が私の髪を靡かせる
私は高い高い、誰にも届かないところに立った
靴を脱ぎ、髪をほどきカーディガンを脱いだ
そうか、ようやく分かった…
私が振られた理由が
私は強く頭をぶつけた
周りは赤い彼岸花でいっぱいになった
これで…良かった………?
「午後11時43分、◯◯高校の女子生徒がここで亡くなったとみられます」
「亡くなる前に書いたとみられる手紙がここには置いてありました」
私は死にました
お願いです
貴方を愛してます
いっぱいになるまで愛してください
死ぬまで愛してください
手紙はこれで終わりです
「このような手紙が横には置いてありました」
「警察はこれを自殺と見て調査を進めております」
「お前は愛が重すぎるんだよ」
これはオリジナルストーリーです
主の病み投稿ではないので心配しないでください
コメント
8件
す、すごい…こうゆうの悲しくなるし、気持ちもわかってくる…本当の漫画みたい…素敵…
ウォタチャレファンさんのことじゃ無くて安心した、、、 てか、語彙力神ってますね!!