テラーノベル
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ただただ短編です 🙄🙄
「 両利き 」
桃「まろってどういうときに右使うの?」
静かだった部屋にそうぽつり呟かれる。
それに対して適当に「んー」とか返すと、さっきまでもっていたスマホを机の上に置き、ないこが俺のすぐそこまでに近寄ってくる。
近寄って足の間に手を置き所謂上目遣い的な体制でもう一度同じ質問を問いかけられる。
流石にまた適当に返事しといてスマホに集中するのはあれだからと思いスマホを膝下に置く。
青「…どういうとき〜?」
言われてみれば思いつかない。
俺は両利きだ、右も左も一応使える…が、まぁ普段は左だな。
ペンとか箸とか、歯ブラシとかは左利き。右も使えないことはないけどな。
そう考えてみると右で使う機会があまり思いつかない。
桃「いやなんかさ、さっきお前の配信の切り抜きが流れてきたのよ。」
桃「んで、なんか『いふくんは両利き!?』みたいなやつだったわけよ。」
「あえて見なかったけど」ってにひっと笑う。
なぜわざわざ本人に聞くんだ…?
つか、俺配信では言えるのに今言えないとか大嘘つきじゃないか。
なんて過去の行動やないこの行動に思わずツッコんでしまいたくなる。
青「あー、でもギターとか右かも。」
青「重いし。」
と、付け加えてないこに伝える。
それに、ないこは「球技とかは?」って訊いてくる。
確かに、ボールを投げるのには利き手があるって聞いたことがある気がする。
そして、なにも考えずに投げていたが右で投げていた気がする。
桃「へぇ〜、両利きって面白いね、笑」
青「まぁ、便利よな。どっちでも対応可能だし。」
そういうとないこは興味をなくしたかのように俺から離れて、元の場所に戻ろうとする。
背を向けたないこに対して俺はぽつりと呟く。
青「…そういえば、ないこを抱えるときは右かも…」
ないこはぴくりとこちらに聞き耳を立てるのがわかる。
それが面白くて「んー」って考えるような言葉を発し、思いついた言葉を継ぐ。
青「あ、ないこが重たいからかな。」
青「…それともあんあん鳴いてるのが愛しいからなんかな?」
なんて言うと、「抱える」の意味がようやく理解したないこは顔を真っ赤に染めて、こちらを振り向く。
そして「最っ低」ってプルプル震えながらこちらをギッと睨んでくる。
ごめんなって謝って頭を撫でるとすっぽり頭を埋めてくるのは、本当に右手で抱きかかえたくなった。
end
コメント
2件
あー!!!まぢでめっちゃ好き!! たわいない会話さえらぶらぶになるっていいななななななな