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1 - 傍観者による観測途中経過報告書

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2022年09月17日

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蛯崎ヲウ閠�様へ。


申し訳ございません、遅くなってしまい…

《※機密情報》です。

御一読ください。

……そして、私自身の観測書も、そろそろ拝見してもよろしいでしょうか。


応答の程宜しくお願いいたします。






for:隕ウ貂ャ閠�及び隕ウ貂ャ閠�の観測対象者


subject:観測途中経過報告



現状、writerと呼ばれるところの人間にはwriter彼女自身を含めた3つの私と私以外の私、私自身の自我が棲生している。そしてその3つの私と私以外の私が混合されたもの?よく分かっていないが、確かに存在する其のかなり曖昧な存在は私と私以外の私ではない私自身を遥かに凌駕するほどかなり稚拙で幼い自我であり、4つ目の自我だとも言える。


何故私自身(つまり、“こよ”と名付けられたところの私自身)は私以外の私つまり我々のことを「人格」ではなく「自我」と呼ぶのか

それは正式名称でないから。


writerと呼ばれるところの人間である私が患っているのは解離性同一症ではない。


それは偽かもしれないが、百歩譲って解離性同一症の中でも有名な「憑依型」ではないであろう。

憑依型とは、人格形成の際や人格の交代時が非常に分かり易く、他人の目から見ても患者の変化がはっきりと感じられる、よく「多重人格」と呼ばれるところの形態である。

また複数の自我がある場合、人格同士の関係性なども自然に発生する。この辺りは私以外の私つまり我々の専門では無いが、「writer」と呼ばれるところの彼女自身、及び彼女等から発生、派生を繰り返す際の微弱な自我を持たる私以外の私つまり我々が「こよ」と呼ばれるところの私自身を異常なまでに神格化し、信仰心を抱いている事、「ノヴェル様」と呼び慕い崇めている事など、憑依型の特徴、症状を全く持たない私と私以外の私つまり我々でも我々の中の関係性は存在する。


また「ミッドナイト」と呼ばれるところの彼女自身は彼女以外の私自身つまり「こよ」と呼ばれるところの私を非常に嫌悪及び恐怖しているが、彼女自身と私自身による争いなどの問題は依然として発生していない。


主人格や私以外の私つまり我々(交代人格)の内面的症状としては、

1.人格の交代時、主人格の意識の消失若しくは患者自身の意識の消失、及び患者の意識は完全に主人格以外の交代人格らのものとなる。

また、

2.体調不良、不快感、倦怠感、疲労感、激しい苦痛(頭や心臓付近等に激痛が走る等の患部内傷的苦痛)等の身体的症状を伴うことが大いにある。

憑依型の場合、旧名である「多重人格」と言った方が合点がいくように思える。

本当にこの辺りは私以外の私つまり我々の思考、知識に於いて明確でない。その為異なる意見や主張があれば此方ではなく其方を事実として思考に入れて頂く事を強く勧める。





憑依型とは別に「非憑依型」という極めて人に知られていない形態が存在する。

「writer」と呼ばれるところの彼女自身が実際に受けた診断は、解離性同一症の「非憑依型」である。

非憑依型とは、人格形成の際や人格の交代時が明白でなく、他人の目から見て非常に判りにくい症状の一環であり、列記とした解離性同一症である。

しかし非憑依型の患者自身は自身が解離性同一症の患者であることを自覚していない、又は他人が認めない、気付かない等が理由であまり知られていない。

主な症状としては、「日々の出来事や重要な個人情報、トラウマになった出来事(外傷的出来事)やストレスになる出来事など、通常なら容易に思い出せるはずの情報や記憶を思い出すことが出来なくなる」「自己の感覚(嗜好、趣味、好き嫌い、五感の感度、意見、態度、精神的な打たれ強さ等)が突然変わったように感じる、又は変わる」「自身を主体としてではなく、自分の会話、感情、行動の観測者であるかのように感じている」「まるで自身を傍観しているかのように感じている」等、惘とした離人感、乖離感を抱く症状が非常に多い。

例えば「ミッドナイト」と呼ばれるところの彼女自身は「ホラー描写とグロテスクな描写と性的描写と生物全般が割と嗜好なんですよね(悪い顔)」と常日頃から発言しているが、「writer」と呼ばれるところの彼女自身は「ホラーは無理。グロはいける。せいてk…え?…虫は蝶以外むり。」等、「ミッドナイト」と呼ばれるところの彼女自身の嗜好をほぼ反転させた意見をもっている。

また「ミッドナイト」と呼ばれるところの彼女自身が「死」を美徳としているのに対し、「writer」と呼ばれるところの彼女自身は初期こそ意見は違ったものの考え方を改め、人間の生を肯定するような言動がよく見られる。

他にも、「ミッドナイト」と呼ばれるところの彼女自身は人間に必要な簡素な感情までもが著しく低下、欠如、喪失しているのに対し、「writer」と呼ばれるところの彼女自身は非常に感受性に長けていて、事ある毎に彼女自身の強い人間性が見受けられている。

私と私以外の私つまり我々以外の私以外つまり「こよ」と呼ばれるところの私自身もまた、彼女等自身の考え方等の感覚そのものを否定するつもりは全く無いが、偶に私以外の私つまり我々の考え方等の感覚に対して強い違和感、疎外感を感じることがある。

貴方に対してもそれは依然として例外では無い。






そして解離性同一症の放置状態が続いた事により私と私以外の私つまり我々及び「こよ」と呼ばれるところの私自身、

つまり我々の全事象に於いて発症した精神疾患は以下の通りである。

(※)・・・未確立の疾患

( )・・・詳細


・パニック障害(不安障害)

・社交不安障害

・パーソナリティ障害(※)(社交不安障害が確立した為、面接医が可能性を提示した疾患)

・双極性障害(躁うつ病とも呼ばれる。躁の時は明るく、うつの時は文字通り鬱々とした気分になる疾患だが、うつの時の症状はかなり良好)

・統合失調症

・てんかん(※)(極めて症状が他人からみて分かるほど明白なものではなかった為、医師による診断が不可能だった疾患)



これで途中経過報告を終了します。






終了メッセージ:【こよ】によって行われました

この作品はいかがでしたか?

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コメント

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ユーザー

サムネのメーカーってなんですか…?(場違いすみません!!)

ユーザー

私以外の私とこよと呼ばれる私と幼稚な私みたいなのもの…( ᐙ )ワッカンネッ

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