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羽海汐遠
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花月夜れん
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蒼 🛜🩵
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このエピソード、すごく引き込まれました。主人公の「こき使ってやろうか」という一瞬の傲慢さと、すぐに「もうやめにしよう」と自制する心情の揺れが、元貴族で逃亡者という立場をリアルに感じさせます。それでいて「一目惚れなんてあるわけない」と否定しながらも、商人の家に「もっと居たい」と思う矛盾…ここがもう、ロマンスの始まりの予感で胸が熱くなりました。続きが気になります!
(前回の続きです)
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「あの、大丈夫ですか?」
私に話しかけてきたのは、誰が見ても裕福そうには思えない見た目の人だった。
商人、と言った所か。。。にしては、どこか物好きそうな、唯ならぬ雰囲気を醸し出していた。
「貴方が此処らでは見ない顔をしていたもので。えっと、道に迷っているの
でしたら僕が案内をしましょうか?」
どうしよう、早速この街の人に話しかけられてしまった。と私は焦り、頭の中で必死に思い出した。、、、、、思い出したくもないけれど、幸い紳士や使用人は家に何人もいたし、身近ではあった。
「ありがとうございます。では、
貴方に任せるとしましょうか。」
自分でも驚くほど自然に演じられたと思う。そうして、私はその商人へ着いて行った。暫く話していた。家に着く前に分かった。彼は一人暮らしで、家が貧しいらしい。こんなに理想的な駒が転がっているなんて。
こき使ってやろうか。と思ったけれど今の私、いや僕は、逃亡者の身な上に嬢様の身分はもうない。あの頃のように傲慢に生きることは、もうやめにしよう。
「それにしても、、本当、申し訳ないね。紳士の顔が立たないや。」
私は身寄りがないため彼の家に泊めてもらうことになった。人間は何をするかが分からないけれど、この力を使えばいざという時に攻撃できるから気にすることはない。
「はは、そんなことないよ。逆に、こんな家で申し訳ないね。」
ふふ、なにを言っているんだか。
どうせその言葉も表情も全て建前にすぎないのでしょう?と思う気持ちと、……
もっと此処にいたいと思ってしまう自分がいる。馬鹿なことだ。私が、、この私が一目惚れだなんて。ある訳ない。
(もうこの事を考えるのはやめにしよう。)
そうしないと、気が済まないからね。
食べたいものはなにか、なぜこの街へ来たのか、、、他愛のない話をしながら時を過ごした。