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2028年12月


椿「木兎さん、さっき梟谷から連絡が来て、」


??「まじ!?どうだった?」


椿「今度屋上でお昼でも食べましょう」


??「てことは?」


椿「受かりました」


今日赤葦京治は2度目となる梟谷合格を果たし、恋人に連絡している。


??「じゃあこれからもっと、てか前みたいにいっぱい一緒にいれるな」


椿「そうですね、楽しみです。」


??「一緒に登校して、一緒に昼飯食って、ジャージ忘れたら彼ジャーしたりして?そんで一緒に部活行って、トス上げて貰って」

椿「ごめんなさい木兎さん」


そういえばまだ言っていなかった。


??「え?なにが」


椿「最後の2つは叶えてあげられないんです」


??「え!?なんでなんで見学来てたじゃん」


椿「あれは友達について行っただけです。」


ごめんなさい、私も叶えてあげたいですよ。


椿「そもそもこの時期に合格発表っておかしいとおもわなかったんですか?」


??「俺もこの時期だったし…あっ」


椿「気付きました?マネージャーじゃ部活動推薦はきません、私吹奏楽で推薦きたんですよ。だから一緒に部活は出来ないんです。」


??「…そっかぁ」


しょぼくれてるな、


??「ねぇあかーし、今から会えない?」


椿「今からですか?急ですね」


??「だめ?」


時計はまだ14時を指している、まぁ両親に合格したとは帰ってから伝えればいいか。


椿「いいですよ、どこいけばいいですか?」


??「じゃあ春高のとこ」


嫌な記憶が蘇えり、少し指先が震えている。


椿「わ、分かりました……でも、居なくならないでくださいね。」


??「うん、絶対大丈夫」


前とは違い休日の上り線、結構混んでいる。


私は電車で席に座れない運命なのかもしれない…まぁいいか。


14時32分


東京体育館のオブジェの前で木兎さんを待つ。


冷静に考えると木兎さんと呼ぶのもおかしな話だけど恋人なんて謳っておいて私は木兎さんの今の名前も住所も年齢も知らない。


何も知らない


だって知るのが怖いから、今の木兎さんを知り過ぎると前の木兎さんを忘れるんじゃないか。


そう思ってしまうから。


??「あかーし!!」


この笑顔で上書きされるかもしれないから。


椿「木兎さん、」


でも、私の勘が言う。


??「なぁに?」


あんな人間忘れられないのだと。


だから、今のあなたを知ってもいいんじゃないかと。


椿「名前、なんですか?」


??「今の?」


椿「はい」


??「オレ射谷光しゃやひかる。光太郎の光でひかる」


大丈夫


椿「なんか眩しいですね」


この人は木兎さんだ、日射光のようにスパイクを打つし、谷底かってくらいテンション下がるし、まぶくしてしょうがないくらい光っている。


椿「ほんと木兎さんらしい名前」


光「だろ!あかーしは?」


椿「飽柏椿葵です。椿つばきあおいでつばき。」


光「へー、苗字変わんねぇな」


椿「漢字で書くと全然違いますよ。」


光「そう、なんだ……」


何だ急に黙りなんて


光「…ごめんなあかーし。」


椿「え、なんですか?」


光 「ちょっと着いてきて、歩きながら話そ」

なんだろう、調子狂うな。

それに、なんでこんな寂しそうな背中してるんだろう。

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