テラーノベル
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隼人, ❥ ↝😈🔥サブ垢
#殺し屋
※一番初めの話から見ることをおすすめします。
できるだけ原作と一緒にするため、人格崩壊の可能性あり。
「それと……ひとつ、キミに謝らないといけないことがある」
突然、声色を変えて、申し訳なさそうに顔をしかめた理事長。
「この学園が全寮制という形式をとっているのは知っているね?」
「はい」
「じつは……手続きのミスで、キミは女子寮の入寮になっていることが先日わかったんだ」
「……え?」
女子寮……?
「急いで男子寮のほうに手続きし直そうと思ったんだが、今年は新入生も多く、どうしても空きが出なくて……」
えっと……。
言われている言葉の意味はわかるけど、ありえない状況に言葉を失う。
お、俺……一応、性別は男なんだが……。
「増築作業をしているから半年後には別室を用意できるのだが……半年だけ、我慢してくれないだろうか?」
理事長の言葉に、さすがにすぐに『はい』とは返事ができなかった。
そして、隣りにいたるぅと先輩も動揺を隠せない様子。
「理事長、本気ですか?これでも一応男子生徒ですよ?」
こ、これでもって……。かばってもらってるのか、けなされてるのか、どっちかわからない……。
「大丈夫だ。彼に入寮してもらうのは、生徒会専用寮だからな」
「え?」
「なにか困ったことがあれば、お前も助けてやってくれ」
ふたりの話に首をかしげる。
「生徒会専用寮……?」
そう口にした俺に、理事長は説明してくれた。
「ああ。生徒会役員のみが所属できる寮なんだ。キミに住んでもらうのは、そこの最上階。最上階のみエレベーターが使えるようになっていて、出入りは裏口からできる。他の生徒にバレることはないだろう」
なんか、すごい寮だな……。
「ちなみに、最上階に住んでいるのは副会長と生徒会長だけだ。そこにいる黄瀬と……私の息子だよ」
え?るぅと先輩も一緒……?
少しだけ安心してしまった自分がいた。
よくわからないけど……るぅと先輩がいるなら大丈夫な気がする……。
「……それ、まぜ太くんは知ってるんですか?」
るぅと先輩の口から出た、“まぜ太”という名前。
さっき女の子たちが話してた名前……。
「ああ、昨日伝えてある。怒っていたけれどね、ははっ」
「笑い事じゃないですよ、理事長」
まったく悪気がなさそうな理事長の姿に、るぅと先輩はため息をついた。
理事長は、俺のほうを見て話を続ける。
「不安はあるかもしれないが、安心してほしい。部屋はもちろん、浴室や全部屋に鍵の設備はしてある。それに、私の息子は人付き合いが苦手というか他人には無関心な奴でね。人嫌いだから、関わらなくてすむだろう」
再び声を上げて「ハッハッハッ」と笑っている理事長に、冷や汗が流れた。
いやいや理事長、学校的に大丈夫か……!?
まあ別に、部屋が別れているなら気にすることもないのかもしれないけど……。
「半年後には男子寮に個室を用意させてもらから、半年だけ我慢してもらえないだろうか……?」
懇願するような視線を向けられ、NOとは言えない雰囲気になった。
……仕方ない。
「は、はい……わかりました……」
にしきにはきちんと説明するとして、今はYESと返事をしておこう。
事情があるなら仕方ないし、たった半年のことだ。
俺の返事に、理事長はあからさまにほっとした表情を浮かべた。
「ありがとう。そう言ってもらえて安心したよ。」
さっきまで黙って話を聞いていたるぅと先輩が、呆れたようにため息をついた。
なんか、るぅと先輩って苦労人っぽい……。
「おっとすまない。無駄話がすぎたよ。それじゃあ、粗方の説明は終わりだ。なにか質問はあるかい?」
「いえ、ありません」
「そうか。それじゃあ黄瀬に寮まで案内させるね。キミが素敵な学園生活を送れるように祈っているよ」
「ありがとうございます」
席を立ち、理事長に頭を下げる。
「黄瀬、頼んだよ」
「はい。……行きましょう、あっとくん」
首を縦に振って、るぅと先輩に「はい」と返事をした。
「お?珍しいな、黄瀬が人を名前で呼ぶなんて」
「そんなことないですよ。余計なこと言わないでください理事長」
……?
少し焦った様子を見せたるぅと先輩を不思議に思いながら。その後ろをついていった。
コメント
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続きが楽しみです😊