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そしてあの日
あの春の日
新体制で公式戦へ臨む際
メンバー外に外れる
「俺は…?」
俺も出たい…そう思った。
今まで充分培ってきたはず
実力も認めて欲しかった。
この時はまだ勝ってた自尊心も次の言葉で吹き飛んでしまうことなど知らないままである。
「お前が勝てるわけない」
室内は一瞬で嘲笑の空気
「え?」
一瞬、凍った。
先輩から発っせられたものを理解するのに時間がかかった。
嘲笑の空気は止まることはなかった。
先輩は続けて
「もし,出てもお前に期待してない」
絶頂の表情をしてたと思う。
泣きそうなのを堪えて強がって
「自分はいいですよ」
気持ちを守った。
完全に空気は俺の実力の話で持ち上がり、容赦なく卑下した。
すごく、重たい空気の中自分を守ることが精一杯だった。
そこからしばらく動けなかったと思う。
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帰り道
あの曇天の空
曇りなのか晴れなのかわからない春の空。
目の前で聞いた真実
この日から自尊心と否定は逆転し、暫く
自分に自信を持てず
前を向くことはなかった。
何をやるにせよ、自分の非力さに絶望した…
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4月中旬
顧問が任期満了で退職する。
数十年勤めたそう…
この時、全校の生徒が体育館に集まった。
館内は薄暗く閉め切ったカーテンの隙間から眩しく光が漏れる。
体育館内の左右,後方には来賓の席がある。
そして,体育館の中で唯一光っている。
いや、スポットライトが当たっている
壇上
そこには中央に座る椅子がある。
集まってガヤガヤしてる中
退任式が始まる。
司会は柔道部の顧問
よく顧問と二人で話していたのを見た。
「お入り下さい」
そう言われて体育館ステージの自分たちから見て左のカーテンの裏から登場し
そして、用意されてた椅子に着席した。
柔道部顧問が「今まで大変お疲れ様でした。
先生は数十年、本校で教師を務めまたご尽力されました。今後は趣味のゴルフをされゆっくり過ごされて下さい。」
そして、顧問がマイクを手に取り語り出す。
「数十年間、学校で過ごした教員生活でしたが素晴らしい先生、そして素晴らしい『生徒』に出会うことができました。」
胸が締め付けられた。
そして,絶望の淵を見た。
その
『生徒』
の中に多分俺はいない。
「最近の出来事を言って頂きます」
剣道部の先輩が呼ばれる。
各先輩はたんたんと答える。
会場は時に笑いが起きる。
自分にも来ないかなそう思っていた。
三年のみだった。
少し、頭を下げた。
そして
「過去,○○高と野球部があたり,
方や○点、方や○点と接戦でした。」
過去の学校の記録や栄光を語る。
最後に
「これからの○○高の発展を心から祈っております。」
締めて終わる。
会場は拍手。自分もとりあえず拍手
そして,各来賓の挨拶や映像での思い出の振り返りやまたVTRを見た。
そこには過去の先輩や関係の人などからの挨拶があり、過去に少数で地方大会にも出場記録を持つなど輝かしい記録があり、剣道部の過去の話なども語った。
式は感動的な空気になる
その最中同じ剣道部で同じ空間にいた俺はこの空気に押しつぶされそうな空虚感を感じ、目の中の光はとうに消えていた。
式が終わり,感動的な空気で体育館を後にした顧問の出立。
帰り際、顧問がこちらを見たがすぐに目を逸らした。
本当は誇らしいはずの退任式もどこか空虚感が抜けない。
あの日からさらに追い打ちをかけられるような日々が始まる。
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式が終わった際
感動的な式であり、これからの期待なども含め
剣道部は熱い眼差しで見られた。
しかし,それは俺以外
逆に俺は部員外からも『弱い』という認識で見られるようになり,さらに気持ちに負担を負う。
翌日は試合がある。
新顧問に変わり,そして旧顧問も応援やサポートに来るとのこと
地区大会で新体制のメンバーと個人戦が少し
もちろん、俺はどちらも出れない。
逃げたいが逃げられない
目の前にはレッテルがある。
どこに行ってもレッテルはついてまわる。
俺がいる限り
#人生
#ミステリー
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