テラーノベル
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キーンコーンカーンコーン……
?「葛巻、号令」
後ろから言われて、慌てて起きる。
もうすぐ期末テストなのに、また授業中に寝てしまった……。
葛「きりーつ! 礼!」
私が通っている青葉城西はバレーの強豪であると同時に、県内でもトップクラスの進学校だ。
しかし私自身、頭がいいわけではない。たまたま入試の問題が自分の得意なものだっただけで。たまたま合格しただけで。
要するに、勉強についていくのが大変なのだ。
今日返された小テストも、補習ギリギリのラインだった。今度の期末テストは補習にかかるかもしれない。
葛「国見〜、これ分かる?」
国「さっきの授業で解説してた」
葛「寝てたから解説聞けてないんだよね。ってことで、教えて」
国「俺も寝てたから無理」
後ろの席の国見に、小テストで分からなかった問題を質問してみた。
しかし、コイツも寝ていたらしい。ま、なんとなくそんな気はしてた。というか授業の最初の方に後ろから寝息聞こえてきたし。
ってことで、放課後に先輩に質問しに行くことにしました。ちなみに今日は月曜日なので、部活はオフです。
金「先生に聞きに行けよ」
葛「なんで先生にわざわざ自分から会いに行かなきゃいけないのさ」
金「お前らが授業中に寝てたからだよ」
正論やめて
葛「ていうか!なんでいるの、らっきょ───じゃなくて、えっと、あ、金田一!」
国「らっきょ……www」
「らっきょう」って言いかけた。いつも心の中で「らっきょう」って呼んでるからさ。危ない危ない……。
葛「人の失敗を笑うんじゃないよ、国見くん」
国「うわ、葛巻にくん付けされた」
葛「そんな嫌がらなくてもいいじゃないか、国見くん」
国「普通に怖いんだけど」
葛「……国見ってこんな性格だっけ?」
国「葛巻こそ、いつもはそんなにテンション高くないだろ」
葛「そりゃテンションも上がるよ。だって明日はきっと、学校なくなるからね〜」
国「……?」 金「?」
だってあの国見が着いてきたんだよ?しかも勉強関連の用事に。
だから明日はきっと大雨。そして明日の学校は大雨のおかげでなくなる!
そりゃテンションも上がるよ!
ちなみにらっきょうが着いてきたのは、国見が連行してきたからだそうな。
金「そういや、どの先輩に聞くんだ?」
葛「ん〜、3年の……」
3年の……
3ねんの……
葛「……そういや3年生達って、ちゃんと勉強できるの?あんまり勉強できなさそうじゃない?」
金「失礼すぎるだろ」
あ、でも、あの人は成績よさそうだよね。
葛「ま、取り敢えず、3の1に行って〜」
金「そっちにあるのは4・5・6組だぞ」
葛「あれ?そうだっけ?」
国「方向音痴、まだ治ってなかったんだ」
葛「……3年のフロア、15回しか来たことないし」
後に、私は思った。こんなミスしなければよかった。
(「後に」って言っても、1分後くらいだけどね)
?「3人とも、こんなところで何してんの?」
いきなり後ろから聞こえた声。
葛「あ、及川さんだ」
金「ちわっす!」
及「やっほー! 国見ちゃん、金田一、それにまきちゃん」
「まきちゃん」呼びはいい加減やめてほしいと、この前も言ったはずなのに。下の名前が「まき」だと間違われるし、
モ「あの子誰!? 及川さんに下の名前で呼ばれてるんだけど!」
モ「彼女!?」
ほら、及川が侍らせてる女の子が、こんな勘違いをする。
葛「また『まきちゃん』呼びされたんだけど。いい加減、殴っていいかな」
金「やめとけ」
国「及川さんに制裁を加えるのは、岩泉さんが代わりにやってくれるから」
葛「確かに」
及「ちょっと、聞こえてるよ!」
及「……で、何しに来たの?」
葛「あ、別に及川さんに用があるわけじゃないんで。他の3年に用があるので」
だから、着いて来ないでね?
及「あ、じゃあ俺が呼んでくるよ」
……いつもだったら絶対こんなこと言わないくせに。
あー、多分あれだ、私が嫌がってるの分かった上で言ってるんだ。嫌がらせだ。最悪だ。
岩泉先輩、お願いします、来てください。そしてコイツを回収してください。
葛「い───」
金「あ、あざーす!」
金田一がお礼を言ったせいで、及川を頼る羽目になった。「いえ、結構です」って言おうとしたのに!
葛「なんで『あざーす』なんて言っちゃったのよ」
金「お前が及川さんに冷たいからだよ」
次は及川に聞かれないよう、小声で金田一を責める。
及「誰呼べばいい?」
国「……誰呼ぶの」
葛「……松川先輩……でお願いします」
コイツに頼らないといけないのが、なんか悔しい。
及「え、まきちゃんと──」
葛「チッ」
及「……〝葛巻ちゃん〟と、国見ちゃんが勉強の質問しに来た?」
国「俺は付き添いです」
葛「国見も授業中寝てたんだから、解説聞かなきゃいけないでしょ」
なぜ松川先輩に会いに来たのかと聞かれたので答えたら、及川は目を丸くして、大げさなくらい驚いていた。
及「というか別に、まっつんじゃなくてよくない?」
葛「もしかして!及川さんが教えてくれるんですか? あ、これなんですけど……」
及川が「これ、俺解けないわ」って言うのを聞きたい。
その一心で、問題を見せた。
及「……あ! ねぇ岩ちゃん、マッキー、これ分かるー?」
ちょうど反対側から岩泉先輩と花巻先輩が歩いてきたのだった。
及川は2人のもとへ行き、問題を見せる。ものすごい速さで。
岩「危ねぇだろうが!」
及「痛っ!!」
もちろんその後すぐに、岩泉先輩の制裁が待っていた。正直スッキリした。
葛「逃げた」
国「及川さん、勉強教えられないからでしょ」
葛「試合中は頭の回転速いのに!?」
金「国見!葛巻!やめとけ!」
一方私は国見と一緒に及川を少しディスっていたのだが、それを金田一が全力で止めに来た。
松「──で、これが『裏』」
葛「名前分かりにくいですよ!」
松「俺に文句言わないで」
現在、3年1組にて、松川“先生”に数学を教えてもらっている。
同級生2人、そして、
3年の先輩たちと共に。
さっき及川が岩泉先輩と花巻先輩に「これ分かる?」と聞いたとき。
岩「俺らに分かると思ってんのか」
葛「先輩これ1年の問題ですよ」
岩泉先輩がさも当然のように、「分からない」って言って。
それを松川先輩に報告したら、松川先輩がキレて。
お前らも勉強しろ!ってなって。
今に至る。
及「クソッ、いらないこと言いやがって」
岩「聞こえてるぞ」
葛「聞こえてますよー」
及「岩ちゃんに言ったわけじゃないよ!分からないのは仕方ないから!」
帰り道、及川が文句を言ってくる。
岩「つーか、お前は何食ってんだ」
及「買い食いだ!」
葛「あー、松川先輩に奢ってもらったんですよ」
もし私達が先輩に勉強を教えてもらいに来ていなかったら?
もしかしたら合宿のとき、3年生が松川先輩1人になっていたかもしれない。あとの3人は補習になっていたかもしれない。
そういう理由で、私・国見・金田一はアイスを奢ってもらっていた。
葛「……先輩たち、補習にかからないように、ちゃんと勉強してくださいね。私はまだしも、選手が補習で合宿に来れないとか、洒落にならないですよ」
私は松川先輩に「2人に勉強するように伝えておいて」と頼まれていたのだった。
及「言われてるよ〜岩ちゃん」
岩「オメェもだろうが!!」
及「痛い痛いっ!!」
すぐにこの2人は喧嘩を始める。
それを見ていたら、すぐに家に着いた。2人の家は、もう少し先だ。
葛「あ、じゃあ私はこれで。また明日」
そう言って家に入ろうとしたら、及川を制裁していた岩泉先輩が手を止めて。
岩「……お前も補習かかるんじゃねーぞ」
それからしばらく経って───
先「じゃあ数Ⅰ返すぞ〜 39点以下は補習な。名簿順に取りにこーい」
神様仏様、
どうか青城バレー部全員が揃って、合宿ができますように。
【ほぼ毎度恒例のあとがき】
こんばんは、はじめまして?
浮舟。と申します。正式には句点があるのですが、別につけてもつけなくてもどっちでもいいです。
初・コンテスト参加です!
短編集以外で読み切り書いたことなくて!まとめるのめっちゃ大変でした!
しかも漫画禁止期間中で、口調迷子ヤバいかも……とか思いながら、このギリッギリの時間に提出。そろそろ、課題やら何やらを締切当日、めっちゃギリに出すクセを直したい。
ちなみに元々は、漫画にする予定だった内容でした。イラスト面倒くさくてやめたけど。
最後、葛巻ちゃんはちゃんと合宿に参加できたのでしょうか?
自由に想像してみてください。
もうちょっと内容を短くしたほうがよかったかも。
あと国見ちゃんが出番少ないかも。
カバーイラスト作ったほうがよかったかも。
今になって結構反省点が……
でも「初めて」多くて楽しかった!
・初めて完結した
・初めて妖はじ要素0のをテラーノベルで書いた
・初めてコンテスト
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
特にみるく様!素敵な経験をさせていただき、ありがとうございました!これからもみるく様の作品楽しみにしております!
【キャラ紹介】
名前
葛巻 結月
(くずまき ゆずき)
クラス
青葉城西高校1年6組
出身
北川第一
誕生日
7月13日
好物
天然水
最近の悩み
・勉強が大変
・下の名前を「まき」と勘違いされる
・方向音痴を治したい
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