補佐を引き受けたものの何をするのか。
主人の補佐として何をするべきか。どうあるべきか。
そもそも主人の補佐の役目とはなにか。
自分には到底想像もつかない様な事を沢山聞いた。
だがエンは其れをこくりこくりと頷いて話を聞いてくれた。
「 …シイ。其れ程に身構えるな。補佐なんて肩書に過ぎぬぞ 」
「 …そうは言っても… 」
「 大丈夫。毎日じゃなくとも出来るだけ多く主人殿に顔を見せてやれ。 」
エンはぎゅっとシイの手を握って言う。
「 …俺に…そんな事が… 」
「 できるぞ。少しずつ。だがな。 」
そう笑う顔は何処か安心感を与えた。
「 …分かった…出来るか分からないけど、頑張る… 」
そう言って立ち上がって主人の元へ向かった。
「 …ん、良い心掛けだな。 」
そう言ってエンも立ち上がり一歩ずつ歩く。
「 さて、暇を持て余したな…当所無く歩くか… 」