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妄言
🐙🌟×🐝🤣
今自分が何処に居るかすらもよく分かっていない。だが此処は何処なのか知ろうとも思えない、嫌思わない。思ったら負けな気がするのだ。けれど此処に居る理由は分かっている。
同じ職に就いている者同士、売れている奴を批評するされるなんて事は粗にある。もちろん緋八もその一人だ。だが緋八は決して人を批評する要な真似はしなかった。其れが緋八なりの自分の職業への拘りやプライドだったからだ。其れを良く思っていない者も一定数いた。その事に緋八は薄々気がついていた…と言うよりかは気づけと言われているようなものだった。顔や言動、立ち振舞い等明らかに自分だけが違うと。だがそんなことを仲間達に相談する訳も無くただ一人で抱え込んでいた。
そんなときだった。たまには中々話をしていない人達とも話をしてみないか、と所謂親睦会的なものなのだろうと緋八は思っていたのだが何やら妙な違和感が頭から抜け出せない。なんだなんだと彼是悩んでいると
「で、緋八さんは来てくれますよね!」
『!?..あーえと…』
急に肩を叩かれたものだから少々驚いてしまった…それより行くか行かないかを早く言わなければ…
『あ…』
「…?」
モヤモヤとしていたものが今、弾けとんだ気がする。思い出した。彼は俺のこと良く思っていない人だ。そう考えたのもつかの間、周りを確認すると…やはりそうだ彼等は皆俺のことを良く思っていない人達だった。嫌、しかし自分で言うのは少し辛いものがある。まあそんなことは置いておいて、今此処で行きますとでも言おうものなら親睦会為らぬ緋八をフルボッコにしましょうの会が出来上がってしまう。早急に『行かない』と伝えなければと思い口を動かそうとするのだが
「まあ緋八さんは来てくれますよね!」
「俺達緋八さんと仲良くするためにこれ開こうって決めたんすよ!!」
『え…えぇ…そうなん?』
「そうっすよ!なあ皆!」
と一言放つと皆綺麗に相槌をし、本当に彼等が俺のことを良く思っていなかったか…?と100%だったはずの考えがみるみるうちに40%ほどになっていく。そして人間今から~する予定なんだと言われるとどうしてもいいえと言うことに罪悪感を感じ言いづらくなってしまうものがある。だが此方も永遠と否定的な言葉を自ら聴きに行きたくはない……のだが、本当に彼等はそんなことをするだろうか。今から行かないと言えば態々考えて貰った予定を壊してしまうことにならないか。そう思ってしまえばもう遅い。頭ではまだ正確な答えが出ていないと言うのに迫り来る視線に耐えかねず一言。
『ええよ…少しならな』
「マジすか!?」
「皆、緋八さん来るって!」
言ってしまった…だがこんな待遇をされて若干嬉しくもある。まあ、皆と仲良く出来るのかもしれないし、自分の思い違いかもしれない……
『………』
「あれ、緋八さん、ちょっと酔っちゃいましたか?笑」
そう思っていた自分を叩き、意見を曲げるなと叱りたい。あれから親睦会を開いたのだが、最初こそは楽しかった。思い違いだったのだと。自分を良く思っていない人等居ないのだと。だが現実は違った。少しずつ『誰か』の愚痴、誰かへの否定的な意見、単なる悪口から少しずつ、少しずつ、悪質で一つ一つが刺さる要な痛く、鋭い言葉まで。何故自分は彼処で帰らなかったのかと、この地獄に来てしまった後悔がずっと頭の中で回っている。そんなときに
「てか!あの人ってさ、自分のこと天才とか思ってそ~笑」
「わかる!ちょっと才能があるだけなのにな笑」
「ね~」
そのちょっとした会話で緋八の何かが、プツンと切れた。
『…俺もう帰るわ…』
「え!なんでっすか?笑まだ一緒に喋りましょうよ!笑」
『…金は渡すから…じゃあね』
「ちょちょ…!……….え待ってあいつ1万もくれたんだけど!笑笑」
「マジで!?」
「マジマジ笑」
まださして遠くには行っていないのに大声で喋るなぁなんて思いつつ、今は出来る限り人が居ない場所へと店を出て何時もより少しだけ早く歩く。生憎外は雨だ、彼等の大きな声で気づかなかったのだろうか、それにしてもなんてついていない日だろう。と悶々と考えていると、いつの間にか何処か知らない場所に居た。だが何故だろうか 、心が安らぐ。ここが何処なのか全くもって分からないがもうどうだって良い。
『少し休みたい…』
あんなことを言われ傷つかない人がいるだろうかというほどの罵声を浴びせられた。9時から予約していたから…大体3時間ほどだろうか、体感10時間だったので思ったよりも少なかったが…なんて次第にどうでも良いようなことしか考えられなくなってしまう。もう今は誰とも会いたくない。なにもしていたくない。そんな思いに共鳴するように瞼が下がって行く。
嗚呼、仲間に怒られてしまうかもしれない。
「マナ……」
「マナ、大丈夫ですか…?」
散歩をしていたはずなのにこのビルに何かある!と言わんばかりに、オトモが荒んだビルの要な建物の中に入っていく。後を着いていけば屋上に猫のように縮こまって寝ている人を見つけた。何となく見覚えがあると思い、屋上に登ったばかりで荒れている息を整えながらその人に近づいていく。
「あ…」
マナだ。仕事着なのか何時もの服とは違う感じで気づけなかった。普通に生きていれば用事がないと絶対に来ない要な場所に居るものだから、 出来るだけ優しく声をかけてみる。
ゆっくりとだが少しずつ瞼が上がる。
『……るべぇ…? 』
目を擦りながら何とも眠たそうに、砂糖よりも甘く蕩けそうな声を発した彼に思わず、
「可愛い…」
口を開けたまま目をパチパチさせる彼を見て、自分が今言葉を口に出してしまっていたことに気づいた。だがそれよりも、さっきとはうって変わって行き場の無くゆらゆらと揺れる宝石の要なバイカラーの目から、大きい一粒の雫が出るのと同時に、今まで見たこと無いほど火照った頬に今自分が何かしてしまったのではないかという焦りが出てくる。
「マナ…え、えと私が何か嫌なことをしてしまったなら…」
『も……い…て 』
「え…?な、何ですか?」
『もっかい…言って…』
ん…?な、何をもう一回言えば…?嫌なことをしてしまったならを言えば良いのか?…嫌それはないか…….あ…「可愛い」か…?嫌でも…うーん…でもこれが一番可能性高そうだなぁ….
「可愛いですよマナ」
『…….ほんと?』
まるで今まで誉めて貰ったことがないかのような反応に思わず心が揺れる。可愛いと一言言うだけでこんなにも嬉しそうな反応にもっと言ってしまいたくなる。
…………此処で好きと言えば、どうなるのだろうか。元々は秘めるはずのもの。だが、今なら喜んでくれるのではなかろうか。
「マナ、何があったか分からないけどさ」
「俺、何でも聞くから。話してくれない?」
そこから、何があったのか、どうして此処にいるのか、あんな反応をしてしまった理由も、すべて聞いた。そんなことをした奴をぶっ殺してやりたいと思ったが、今はマナが優先。今なら思ったことを言っても喜んでもらえる。何処が可愛いのかどんなところが好きなのか等、まあこの好きは友達としてだと思われていると思うが。
「マナは良く、努力を人に見せないから才能って言われがちだけど、俺はマナのその努力ちゃんと見てるよ。そういうところ俺好きなんだ。」
我ながらこんな感じの言葉が欲しいのではないかと思い、拙い言葉だが伝えてみた。どうだろうか。
『あ…え….う、うれしい…そいうこといわれんから、あんまり…』
「じゃあさ、俺に言わせてくれない、そういうの、全部。」
『え…それ、は…どういう……』
「こういうの」
軽いリップ音が弾ける
『…へぁ….?』
「だから、マナのことが好きなの。こういうことも全部俺としてくれない?」
『あ…え、えと……うん…全部、るべにあげる』
可愛い可愛い可愛い可愛い…!!こんなの俺、耐えられるのかな…
「ありがとう。じゃあこれからちょっとづつ、貰ってくね」
『う、うん…!』
また口を合わせた。今度よりも、深く
嗚呼これじゃあ仲間達に怒られちゃうな…
蛇足↓
初投稿だったりなかったり…消したり消さなかったり…まあ色々ありますがコメントいいね等していただけると次のモチベーションに繋がるので有難いです。
いつでもリクエスト等もお待ちしております。書く際にはcp、シチュエーションやプレイ、🔞有り無し等お願いします。ですが己mn受けしか書けない身でして、そちらの方も視野にいれていただくと幸いです。