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電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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俺は高校2年成績はトップで運動神経もそこそこよく生徒会長である
唯一俺の嫌なところは髪も瞳も蒼かったことだ
そのせいで絡まれるし毎日がつまらなかった…
女子 あのぉ…
葵 はい？
またいつもと同じだ
女子 好きです…付き合ってください‼︎
葵 ごめん…君には俺以上の相手がいると思うから俺は付き合えないや…
女子 そう…ですよね……
女子 ごめんなさいっ………
ﾀｯﾀｯﾀ
らっだぁ はぁ…
何回繰り返しただろうか
もう数え切れないほど断っているのになぜまだ諦めずに向かってくるのだろうか？
俺には分からない
ここ最近は授業をサボっている
そんな俺の最近の楽しみは屋上だ
ここは何からも解放される俺だけの場所だ
らっだぁ 風が気持ちいいな…
大きく息を吸う
はぁぁ…
俺の蒼い髪がなびく
キーンコーンカーンコーン
授業開始のチャイムだ
屋上によく来る人がいる
きょー またお前か
らっだぁ あっどうも
同じ学年のヤクザみたいな人
きょー そういやちゃんと自己紹介したことなかったな
葵 そうですね
きょー 俺は金木曲きょーって呼んでくれ
葵 俺は刻鬼葵です
葵 らっだぁって呼んでください
きょー おう
きょー お前さため口でええからな
らっだぁ …わかった
きょー お前生徒会長やないか？
らっだぁ まぁ…そうだね……
きょー 生徒会か〜
きょー 縁なんかできないと思ってたんやけどなぁw
俺も一生ないと思ってたw
なんでか知らないけど生徒会はいって会長になってるし…
おかしいだろ…
らっだぁ きょーさんはなんでサボってんの？
きょー 生徒会長が言うことかそれw
きょー まぁめんどいからなここ遅刻3回するだけで退学やん
らっだぁ そうだね
きょー 授業の遅刻は含まれてないんやしテストとかで点数とっときゃ退学にはならんからな
らっだぁ そうだねww
キーンコーンカーンコーン
きょー 終わったか
らっだぁ 帰ろうかな
きょー そうやな
屋上の扉を開ける
らっだぁ じゃあねきょーさん
きょー またな
階段をくだる
廊下を走る
呼吸が荒くなる
女子 会長だ‼︎
女子 きゃー
話しかけられないように
素早くスニーカーを履いて家に一直線で帰る
ｶﾞﾁｬｯ
誰もいない家にただいまと俺の声が響く
らっだぁ さて…宅配頼んで
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
こんなに早かったっけ？
玄関に行き
扉を開く
副会長 あの〜
葵 どうしました？
副会長 これって会長のですか？
と言ってノートを見せてきた
葵 あぁ…俺のです
葵 ありがとうございます
副会長 いえいえ
副会長 では私はこれだけなので
葵 はい…ありがとうございました
玄関の扉を閉める
スマホを見る
ー30分でお届けできますー
30分長いな…
らっだぁ 待ってる間風呂入るか
俺は風呂場へと足を運ぶ
制服を脱ぐ
シャツのボタンを外す
シャワーを浴びる
湯に浸かりながら自分の髪をさわる
らっだぁ やっぱ蒼い…
風呂を出てタオルで髪と全身をふく
白いTシャツと長ズボンを着る
髪の先から水が滴る
床に垂れていく
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
玄関に取りに行く
受け取り自分の部屋へと運ぶ
らっだぁ 食べて寝るか
食べ終わると片付けをしてベッドに潜る
スマホをいじる
暇だな…
スマホを閉じ目を瞑る
早く寝よ
そのまま眠りへと落ちていく
ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ…
アラーム音が聞こえる
手を伸ばしアラームを止める
上半身を起こし目を擦る
らっだぁ 朝か…
体をベッドからおろしてリビングに行く
とりあえず顔を洗い
制服に着替える
着替える最中に余っていた食パンでトーストを作る
まだ目が覚めないがトーストを食べる
食べ終わり食器等を片付けて玄関に向かう
スニーカーを履くと同時にバッグを持って
玄関の扉を開けいってきますと反応もない家に必ず言う
もう日課みたいになりつつあるなこれ
駅のホームに向かう
電車に乗る
乗っている間は暇なのでスマホをいじる
着くと電車を降りて高校に歩いて向かう
教室の扉を開く
ﾊﾞｼｬｯ
冷た…
ドアを開くと水をかけられた
全身が濡れた…制服も髪も体もバッグも全部濡れた
女子 くすくす
男子 会長さまぁおはよーございまぁす
何だこいつら？
いつもとは違う対応だな
葵 …
まぁ着替えよ…
自分の机にバッグをかけて更衣室に向かう
ワイシャツとズボンは予備があってもブレザーは無かった
らっだぁ はぁ…
とりあえず着替えたので教室に戻る
朝の点呼までは教室内にいないと欠席扱いになってしまうからだ
女子 きたね
男子 着替えてきたんですか会長ぉさまぁ？
うざ…
葵 …
自席に座りイヤホンをつけスマホをいじる
男子 無視ですかぁー？
副会長 もういいですよ…
女子 でも副会長のことカッターで切ったんでしょ？
女子 しかも腕に
副会長 もういいですから…
男子 なんか言わないんですかぁ？
イヤホンを外し
葵 誰が？
女子 昨日の放課後にあんたが副会長の事カッターで切ったんでしょ⁉︎
葵 ？
副会長 しょ…証拠もあります……
証拠とか言われても…やってないんですけど？
音声録音が流される
ｻﾞｻﾞｯ …
ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ
葵 はーい？
副会長 あの〜
葵 はい？
副会長 これって会長のですか？
葵 あぁ…俺のです
葵 ありがとうございます
副会長 いえいえ
副会長 では私はこれだけなので
葵 ねぇ
副会長 はい？
葵 久々にさ…
ｼｬｷｯとカッターを出す音が聞こえる
葵 やってもいいかな？
副会長 嫌…です
葵 君には拒否権ないよ？
副会長 ひっ…やめっ……
ｻﾞｻﾞｯ…ｻﾞｰ
今のが証拠？
偽造データ…
俺の声の周波を使って音声偽造データを作ったわけか
副会長 これです…
副会長は腕を見せてきたそこには自分で切ったであろう切り傷ができていた
女子 女子にこんなことするとかありえなw
男子 会長もさぁやられる覚悟ありますよね？
葵 やられる覚悟とか言われてもやってないんですけど？
女子 え？
葵 俺はやってない
女子 ここまで証拠もあるのにやってない⁉︎
女子 ありえん〜w
副会長 あとでお話ししたいです…
男子 今日放課後屋上にこいよ
葵 …
もう言っても無駄だ…
こいつらはあの女の言葉しか聞けない操り人形になってやがる
はぁ…また面倒事か……
先生 点呼するぞ〜
点呼が終わり授業が始まる
席を立ち屋上に向かう
屋上にいくときょーさんがいた
きょー 今日も来たな
らっだぁ きょーさん…
きょー どうしたんや？
らっだぁ なんでもないよ
きょー そうか？
きょー ならええけど
他愛もない話をして昼休みになった
今日コンビニで買い忘れたな…
きょーさんはすき焼き弁当だ
きょー やっぱうめ〜
らっだぁ よかったじゃん
きょー はんももってきへないんは？(何も持ってきてないんか？)
らっだぁ いや…お腹空いてなくてさw
きょー そうは(そうか)
きょーさんが食べ終わり片付け中に
屋上の扉が開いた
緑 ｷｮｰｻﾝ居ﾙ?
レウ 来たよ〜
コン やほ〜
きょー 今日は遅かったな
らっだぁ 誰？
きょー そういやお前一度も話した事ないんか？
らっだぁ 紺さんと霊憂さんはわかるけど…
きょー こいつは緑や
緑 名前ﾊ?
らっだぁ 刻鬼葵ですらっだぁって呼んでくださいよろしくお願いします
緑 俺ﾊ緑ﾖﾛｼｸﾗﾀﾞｵｸﾝ
らっだぁ はい
きょー こいつらもため口でええよ
らっだぁ そう？
レウ 会長ってこんなとこにいるんだw
レウ 会った事あると思うけど朱野霊憂ですよろしく
コン 同じく狐雨紺でーすｺﾝﾁｬﾝﾀﾞﾖｰ
らっだぁ 緑くんにレウさんにコンちゃんね
レウ よろしく
紺 よろしくね〜
緑 大好ｷ
らっだぁ 1人おかしいと思うんだけど気のせいかな？
きょー 緑がそんなに懐くなんて珍しいな
緑 ﾗﾀﾞｵｸﾝ大好ｷ
レウ 愛の告白⁉︎
コン www
きょー お前ら授業そろそろ始まるけど行かなくてええんか？
レウ そうだ‼︎行かないとやばいw
コン 緑〜行くよ
緑 ﾔﾀﾞ…
きょー 懐きすぎやろw
らっだぁ 行ってらっしゃい緑
緑 ｳﾝ…ﾜｶｯﾀ
コン らっだぁの言う事は聞くんかいw
３人は教室に戻っていく
ー放課後ー
屋上の扉が勢いよく開く
振り返るとそこには副会長とその取り巻きがいた
こちらに向かって歩いてくる
そういや屋上来いとか言ってたな…
男子 なんだもういるじゃんw
きょー 誰やあいつら？
らっだぁ 副会長とその取り巻き
曲 会長になんか用ですかね？
男子 会長…いやそいつと話があって
曲 そいつ？
女子 副会長のことを切ったのよ
曲 そんなわけないやろ
らっだぁ きょーさんいいから
きょー そうか？
葵 話って？
空気の重みが変わる
一瞬にして場を俺のものにした
きょーさんは驚いた顔でこちらを見ている
今の俺は無表情で冷徹で黒く濁った目をしているだろう
きょー ら…らっだぁ？
葵 話があるなら聞くけど？
男子 そ…そうかよ
女子 こっわ
副会長 もうやめてください…
そう来るか…
なら
悪役を演じてやろうじゃないか
葵 何を？
副会長 もう切ったり…殴ったり傷つけないで…ください……
葵 やってない…この言葉が聞こえないわけ？
副会長 ひっ…
男子 やってるだろ‼︎証拠だってあるんだし…
葵 偽造データも見分けられないわけですか？
女子 偽造…？そんなわけないじゃない
葵 その証拠は？
葵 自分が合っていると言える証拠は？
女子 …
男子 ……
葵 それなのに…なにもないのに朝水をかけてきたりしたわけですか？
きょー …
男子 音声データがある限りはそれが証拠になる…
葵 そうですか…
副会長と取り巻きが帰っていく
きょー お前すごいな…
らっだぁ なにが？
きょー あれ演技やろ？
らっだぁ そうだけど
らっだぁ きょーさんわかるんだ
きょー そりゃあなぁ…
きょー 空気が変わったからな
らっだぁ そっかw
きょー あとさっき朝水をかけられたってどういう？
らっだぁ そのまんま
きょー 大丈夫なんか…？
らっだぁ 何が？
きょー お前自身は
らっだぁ …
優しいなきょーさんは…
らっだぁ 帰らないの？
きょー あぁ
きょー もうこんな時間か…俺は帰るわ
らっだぁ じゃね〜
きょーさんが帰っていく
俺も帰るか
屋上の階段をくだる
飼育小屋に向かう
飼育小屋内にはうさぎが飼われていて癒しだ
飼育小屋に入る
葵 可愛い…
うさぎが俺の肩に乗ってきたり膝の上に乗ったりする
癒される…
餌をあげて撫でてやる
飼育小屋の扉を閉め下駄箱に向かう
？が飼育小屋の中に入りうさぎを切り殺す
血が飼育小屋内に広がる
？はそのまま葵の後をつける
俺はスニーカーを履いて家に帰る
家の扉を開ける
いつも通りただいまと言う
玄関でスニーカーを脱いでバッグを置いて
そのまま俺はリビングのソファに座る
葵 疲れた…
風呂入るかぁ
立とうとしたその瞬間だった
？ 動くな
え…
俺の首に刃物が当てられている
？ 大丈夫
？ 動けないくらいにするだけだから
葵 …？
？が俺の目の前に来る
黒いパーカーに深くフードをかぶっている
ｻﾞｸｯ…
俺は自分の体を見る
？が俺の腹部にカッターを刺している
刺されている所からは鮮やかな赤い血が出ていた
葵 ぇ……
？ ふふっ
？がもっと奥にカッターの刃を差し込む
葵 あ”ぁ“……
奥に刺さる感覚がわかる
ﾄﾞｸﾄﾞｸと心臓の鼓動がうるさい
血が止まらない
？がカッターから手を離す
そのまま俺の顎に手を添えて上に上げる
？と目が合う
俺の目は酷く衰弱した目だった
？ 可愛い…
？が俺を離す
俺は体に力をうまく入れることができない
下を向く
刺された箇所が痛い
葵 っ……
カッターを抜く
葵 ｶﾊｯ
ﾎﾞﾀﾀﾀｯ…と血が床に垂れる同時に抜いたカッターも床に落ちる
俺は吐血した
？ ”愛してる,,またね
？は出て行った
過呼吸で何も考えられない
痛みと貧血も相まってより一層だ
ソファから倒れる
床に自分の血が池を作っていくのが見える
どんどん広がっていく
体の感覚がなくなってきた
意識も薄れてくる
そして俺は深い闇に意識が呑まれた
ﾋﾟｯﾋﾟｯﾋﾟｯ…
病院にある心電図の音が響いている
目が覚める
知らない天井…体が重い
自分の体の上見てみると寝ている４人がいた
きょー んぅ…
レウ うぅ…
緑 らだぉぉぉ…
コン んぬぅ…
らっだぁ みんな…？
どうして…俺は刺されて意識を失って……
きょー ん…？
きょー らっだぁ⁉︎
緑 なに…きょー……さん？
緑 らだおくん⁉︎
らっだぁ 起こしちゃった？
レウ なにぃ？
コン うるさいよ…らっだぁが起きちゃう
コン らっだぁぁぁぁ⁉︎
レウ 生きてる‼︎
らっだぁ うん…なんとか
緑 よかったぁぁぁぁぁ…ﾗﾀﾞｵｸﾝﾗﾀﾞｵｸﾝﾗﾀﾞｵｸﾝﾗﾀﾞｵｸﾝﾗﾀﾞｵｸﾝ………
きょー 焦ったでお前に忘れ物届け行ったら血流して倒れとるんやから
らっだぁ きょーさんいなかったら俺死んでたかも
レウ うそ…
コン なんであんなことになってたの？
らっだぁ ……
緑 ｱﾉｻ…ｵ医者ｻﾝ呼ﾝﾃﾞﾓｲｲ?
レウ あぁそうだったねいいよ
緑 ﾘ
らっだぁ 家に帰ってソファに座ったら急に後ろから刃物を突きつけられて
きょー …
らっだぁ 刺されて…
緑 …
らっだぁ 奥に深く差し込まれて
らっだぁ 笑ってて…
らっだぁ 愛してる……って言われた
レウ …
らっだぁ 痛くてでも感じなくて過呼吸で吐血して…
らっだぁ 血が出まくって貧血になって
コン …
らっだぁ 意識を失った感じかな
きょー ……今からそいつしばきいくからどんな奴だったか教えてくれ
らっだぁ しなくていいよw
レウ でもそんなことする人は許せない
コン らっだぁが死ななかったからよかったけど
死ななかったから…
らっだぁ あ‼︎
緑 ﾄﾞｳｼﾀﾉ?
らっだぁ あの人殺さない程度に動けなくなるようにするって言ってた
緑 酷ｲｺﾄｽﾙﾝﾀﾞﾈ…
緑 殺ｼﾆｲｸﾖｷｮｰｻﾝ
きょー いくか…
らっだぁ ストップストップw
らっだぁ 俺は生きてるからいいよそんなんしなくてwww
緑 許ｾﾅｲ…
らっだぁ 大丈夫だってw
医者 大丈夫ですか？
霊憂 今目が覚めた所でして…あとらっだぁは退院っていつ出来るんですか？
医者 動脈とかは刺されてないから大丈夫だよ
医者 念の為なら5日だね
医者 今日退院してもいいけど出来れば今日はここにいてほしいな
葵 じゃあ明日退院します
医者 はいわかりました
医者 ではごゆっくり
らっだぁ 俺眠くて…ちょっと寝るわ
緑 ｳﾝｵﾔｽﾐﾗﾀﾞｵ
レウ おやすみ〜
きょー よくねろよ
コン ｵﾔｽﾐｰ
らっだぁ うん…おや…す……み…
この４人なら安心できる
そう…思えた
俺は夢の中で旅をした
眩しい…
目を開くとカーテンの隙間から朝日が差し込んでいて４人の事を明るく照らしていた
らっだぁ おはよ
こいつら今までずっと隣に居たんかよw
優しい…
今までとは違う人たちだなぁ
緑 ﾗﾀﾞｵｸﾝ起ｷﾀﾉ?
声のする方に顔を向けると緑がまだ眠そうに瞼を擦りながらこちらを見ていた
らっだぁ うん
らっだぁ 眠い？
緑 ﾀﾞｲｼﾞｮﾌﾞ
らっだぁ 学校どうしよ
緑 欠席ﾉ連絡ﾊｷｮｰｻﾝｶﾞﾔｯﾃｵｲﾃｸﾚﾀｶﾗ大丈夫ﾅﾊｽﾞﾀﾞﾖ
らっだぁ そうなんだ…
きょー 優しいやろ
らっだぁ きょーさんも起きたの？
きょー 驚かんのか…
らっだぁ え…まぁw
きょー ww驚けよwww
緑 学校今日ﾊ行ｸ?
らっだぁ そうするつもりだけど…
レウ ずっと考えてたんだけどさ
らっだぁ レウさん⁉︎
レウ 俺には驚くんだw
らっだぁ www
緑 w
レウ らっだぁの事を指した人って案外副会長の取り巻きだったりして
コン あるとおもうよ
らっだぁ コンちゃんも起きてる…
きょー お前が起きるちょっと前から全員起きとったで
らっだぁ まじかーw
緑 ﾗﾀﾞｵｸﾝﾉ寝顔可愛ｽｷﾞﾀ…
らっだぁ ね…寝顔⁉︎
めっちゃ恥ず……
俺は顔が赤くなる
きょー 確かに可愛いかった
らっだぁ へ…
レウ きょーさんと緑がずっと見てるからちょっと怖かったw
コン ずっと起きるまで観察してるんだもんねw
レウ www
らっだぁ えぇぇ…
きょー 顔赤いで？
らっだぁ 見んなっ…
手で顔を隠す
きょーさんと緑が俺の手を顔の前から退ける
らっだぁ うぅ…
きょー ええやんけ可愛かったで〜？
緑 ｶﾜｲｲｶﾜｲｲｶﾜｲｲｶﾜｲｲ…
らっだぁ やだぁ…
レウ www
コン 今ってw何時なのww？
らっだぁ えぇっと…
壁にかかっている時計を見る
きょー あっこっち見ろや
らっだぁ 7時30分だね
緑 ｶﾜｲｲｶﾜｲｲｶﾜｲｲｶﾜｲｲ……
きょー なんや恥ずかしいんかw？
らっだぁ もうやめて〜
レウ そこまでにしといてあげなよw
レウ らっだぁが死んじゃうwww
らっだぁ レウ〜
きょー 分かっとる分かっとるw
らっだぁ まぁ学校いくかぁ…
コン 乗り気じゃないのは副会長のことで？
らっだぁ うん…
レウ らっだぁがやったなんて…
レウ 絶対冤罪だよ
緑 罪を着せた奴殺してやる
きょー 絶対許さん
コン 見つけたらサメの餌にしよう
らっだぁ ありがと
らっだぁ てかみんな過保護すぎない？
レウ らっだぁはちゃんと見てないとなんかしそうで怖いんだよw
コン そうだよねw
きょー ちゃんと見といたるかんなぁ？
緑 ｽﾞｯﾄﾐﾃﾙﾖﾗﾀﾞｵｸﾝ…
らっだぁ 1人またやべえ奴いた気がするけど気にしないわw
きょー 気のせいやないなwww
医者 起きてますか〜？
レウ はーい
個室の扉が開く医者が入ってくる
医者 えーっと今日で退院ということでよろしいですかね？
レウ はい
医者 薬は出しておきますか？
レウ はい
医者 ではお大事に…
レウ はい
医者はすぐに次の患者の元へと向かった
きょー レウがwずっと“はい,,しか言ってなくておもろかったwww
レウ だっていうことなんだもんw
コン www
らっだぁ じゃあ俺はこのまま一旦家に帰って学校行くわ
緑 ﾀﾞｲｼﾞｮﾌﾞ?
らっだぁ うん心配ありがと
きょー なんかあったら連絡しろよって
きょー 今連絡先交換するか
らっだぁ そうだ…してなかった
コン 1番大事でしょw
レウ そうだよねぇ
緑 ﾗﾀﾞｵｸﾝ交換ﾊﾔｸ
らっだぁ ちょっとまってね
交換が終わり
俺は病院のベッドから起きる
まだ少し痛みはあるが動けなくは無い
らっだぁ じゃあまた学校で
緑 ｷｦﾂｹﾃﾈﾗﾀﾞｵｸﾝ…
きょー おう
レウ 本当に気をつけてね
コン はやく取り行って学校来なよ〜
病院から出て俺は家に急いで戻る
制服は何故か洗われていた
まぁ洗われたそれを着た
スニーカーを急いで履きバッグを持ち玄関を出る
走る駅のホームまで
なんとか遅刻にはならないギリギリセーフの電車に乗ることができた
学校前に着く
下駄箱にスニーカーをしまい
階段と廊下を急いで走る
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
教室の扉を勢いよく開く
教卓前を見る
先生はまだ来ていない
葵 セーフ…
T ギリギリな
後ろから先生の声がする
危なwww
自席に着く
女子 昨日カッターで刺されたとか聞いたけど絶対自分でやってるでしょ
男子 今度は被害者づらかよw
点呼が終わりいつも通り屋上に行こうとした時
肩を掴まれた
振り返ると副会長の取り巻きの男子だった
男子 証人がいる
男子 来い
証人 あ…あの
証人 私…見たんです‼︎
証人 会長が副会長を切るところを…
葵 はぁぁぁぁ⁉︎
俺の後ろからコンちゃんが出てきてこう言う
紺 どういうこと？
葵 コンちゃん…
霊憂 本当？
男子 お前らはこいつの事を信じるんか？
紺 そりゃあもちろん
霊憂 俺らの親友だからね
葵 …
レウ…コンちゃん……
紺 ここじゃ話しにくいから屋上にいこうか？
男子 いいぜ…乗ってやるよw
女子 副会長も来て
副会長 う…うん
証人 …
俺は証人をじっと見つめる
何と言うか光がない…死んだような目をしている気がした
レウ らっだぁ？
レウが心配そうな顔で覗き込んできた
葵 何でも無いよレウさん
レウ 行こっか
葵 うん
屋上に上がる
屋上ではいつもと同じ場所にきょーさんがいた
きょー 遅刻せんかったか？
コン めっちゃギリギリだったよw
副会長たちも屋上に入ってくる
曲 なんや？
男子 で…どうすんだい？
紺 俺らはらっだぁの完全無罪を主張するよ
副会長 そう…ですか
証人 まぁあとで先生に言っておきますね
男子 よろしく
女子 あんたらもグルってわけね
霊憂 事実だよ
副会長 何で…信じて……くれ…無いんですか…
お前が嘘だって知ってるからだよw
女子 職員室向かいましょ副会長？
副会長 そう…だね……
副会長達は屋上からおりていく
きょー 面倒だな…
レウ どうしよう…証拠探さなきゃ……
コン 向こうの持ってる証拠が偽造だって証明できればいいんじゃないかな？
緑 ｼﾞｬｱ
レウ ？
コン ？
緑 ﾚｳｻﾝﾄｺﾝﾁｬﾝｶﾞｿﾉﾃﾞｰﾀﾓﾗｯﾃｷﾃ
レウ えぇ…
コン そうか‼︎
らっだぁ なんで必要なの？
きょー 緑はハッキングとかが得意なんや
らっだぁ じゃあ調べるって事？
緑 ｿｳ
レウ で…俺らが貰って来いと
緑 ｶﾞﾝﾊﾞﾚｳ
コン やろうらっだぁのためにさ
レウ まぁ…いいけど
らっだぁ ありがと
きょー まぁ
緑 当然ﾀﾞﾖﾈ
コン だって
レウ 何があっても…
４人 俺らは
きょー らっだぁの事を
緑 ﾗﾀﾞｵｸﾝﾉｺﾄｦ
レウ らっだぁの事を
コン らっだぁの事を
4人 信じるからな
らっだぁ お前ら…
緑 今日の放課後生徒会ﾉ時ﾆﾖﾛｼｸ
レウ いきなり話変わるじゃん⁉︎
レウ 今絶対感動するところでしょ⁉︎
レウ しかも放課後⁉︎
きょー 緑らしいやんけww
緑 ｶﾞﾝﾊﾞﾚｳ‼︎
コン 確かにw
レウ うぅ…
らっだぁ www
キーンコーンカーンコーン
コン 授業始まる⁉︎
レウ いくよ緑‼︎
緑 ｳﾝ
３人が屋上からおりていく
きょー あいつら偉いなぁ
らっだぁ そうだねw
きょー で…証拠をとりあえず押さえたら先生にでも掛け合ってみるんか？
らっだぁ う〜ん…
らっだぁ あんま意味ないと思うんだよなぁ
きょー 先生もグルかも知れへんしな
らっだぁ まず副会長の思惑を知りたい
きょー あー
らっだぁ 何がしたいのか分かれば対処が出来るし
きょー 調べるか？
らっだぁ めんどい
きょー おいw
らっだぁ 緑に任せときゃいいじゃ〜ん
きょー お前のことやろ
らっだぁ www
らっだぁ じゃあ調べますかぁ
俺は屋上からおりる
きょーさんも後ろについてくる
らっだぁ きょーさん来るの？
きょー まぁな
俺は生徒会室の鍵を開ける
中はレウさんが掃除していてくれてるからだいぶ綺麗だった
きょー 初めて入ったわ
らっだぁ 普段は生徒会メンバーしか入れないからね
俺は会長室の中へと入る
ここは俺の管理下だから少し埃で埋もれている部分もあった
きょー ここお前掃除してないやろ
らっだぁ 月一ぐらいでしてるよ？
きょー 月一…w
らっだぁ ？
きょー せめて週一にしろやwww
らっだぁ えぇー…
きょーさんと話しながらある俺はファイルを取り出す
きょー なんやそのファイル？
らっだぁ 個人情報の塊〜w
きょー やっべぇもん持ってんなw
らっだぁ どこ卒とか色々書いてあるんだけど…
きょー どしたんや？
らっだぁ 副会長のが無い…
きょー はぁ？
きょー なんや誰か持ち出したんか？
らっだぁ いや…そんな事はないはず……
らっだぁ 俺が持ってる鍵か副会長がもってるスペアキーでしか…
きょー 副会長が自分の分持ち出したんやないか？
らっだぁ それはあるかもね…他には取られてないよな？
俺は全生徒分確認する
らっだぁ 俺の分も…無い……
きょー はぁ？
らっだぁ なんで…
きょー 副会長がお前の分も持っていく理由…
きょー 先生への証拠出す時に一緒に必要だったとか？
らっだぁ そんなことは…ないはず
きょー じゃあなんでや？
らっだぁ う〜ん…？
きょー お前の分も必要…？
らっだぁ ん〜？
きょー お前を狙ってる？
らっだぁ えぇ？
らっだぁ 俺恨まれるようなことしてないと思うけどなぁ…
きょー 分からんなぁ
らっだぁ まぁもうすぐ昼だし屋上戻る？
きょー そうしよ
俺はきょーさんと共に屋上に戻る
キーンコーンカーンコーン
きょー めっちゃええタイミングやったな
らっだぁ だねw
屋上の扉が開く
レウ さっきぶり〜
コン さっきぶり〜
緑 ﾗﾀﾞｵｵ弁当ﾓｯﾃｷﾀ?
きょー そこは全員で「さっきぶり〜」で揃えろよ
らっだぁ www
緑 ｵ弁当ﾓｯﾃｷﾀ?
らっだぁ うん
コン 中身見せて〜
らっだぁ 中身？
レウ お弁当の
らっだぁ 中身…シーチキン
きょー ？
緑 ﾗﾀﾞｵ…ｿﾚｯﾃｺﾝﾋﾞﾆﾉｵﾆｷﾞﾘ?
らっだぁ そうだけど？
レウ 栄養価…
コン ちゃんとしたもの持ってきなよw
らっだぁ ちゃんとしてるだろ
きょー どこがやw
らっだぁ なんで？
レウ 栄養が足らないので強制的に俺らの弁当のおかずを分けます
らっだぁ えぇ⁉︎
きょー 俺は生姜焼きやな
緑 ﾌﾟﾁﾄﾏﾄ…
レウ 緑嫌いなもの渡さない
緑 ﾚｳｻﾝ…
らっだぁ www
コン サラダ？
レウ 俺は…焼き鮭かな
らっだぁ 食べなよ
４人 栄養足らない‼︎
らっだぁ えぇぇぇ？
俺はみんなから少しずつおかずをわけてもらった
レウ 明日から俺がらっだぁの弁当作ろうか？
らっだぁ コンビニで足りるよ〜
コン それじゃあ栄養足らないって…
きょー 飢え死にするぞ
緑 ﾗﾀﾞｵﾀﾞｶﾗ細ｲﾉ?
レウ スタイルはいいと思ってたけど…
らっだぁ え…なになに？
きょー そういうことか…
らっだぁ え？
コン らっだぁレウさんにお弁当作ってもらいな…
らっだぁ なんでなんでw
レウ 責任を持って俺が作ります
きょー 頼んだで
緑 ﾖﾛｼｸ
らっだぁ なんか勝手に決まってない？
全員食べ終わり今日の放課後のことと報告をするために話し始めた
きょー さっきらっだぁと生徒会室入って生徒名簿とか何やら探してたんやけど…
コン もしかして副会長の無かったの？
きょー そう…しかもらっだぁのも無くなってるんや
緑 ﾅﾝﾃﾞ?
らっだぁ 俺も聞きたいよ…
レウ 副会長が持ってたんじゃないの？
きょー 可能性としてはそれが1番高いと思うで
レウ 放課後は生徒会あるけどらっだぁは来る？
らっだぁ 一応行く予定だけど…
コン 行けるかわかんない感じね
らっだぁ うん…
緑 俺はﾚｳｻﾝﾄｺﾝﾁｬﾝｶﾞﾓﾗｯﾃｷﾀﾃﾞｰﾀｦ解析ｼﾃ調ﾍﾞﾚﾊﾞｲｲﾝﾀﾞﾖﾈ?
きょー そうや
きょー まぁらっだぁは多分参加できないと思うんや
らっだぁ なんで？
きょー さっきの証人がいるからな…先生にでも言ってれば放課後呼び出しをくらうのは当然やろ
らっだぁ あぁーそっか…
レウ とにかく俺とコンちゃんでデータをもらってこれるかだね
コン でもさっき完全無罪を主張するとか言っちゃたけど大丈夫だよね？
レウ あ…
らっだぁ ……
きょー 何とかなるやろw
緑 ｶﾞﾝﾊﾞﾚｳ
レウ だからなんでいつも俺⁉︎
コン www
キーンコーンカーンコーン
緑 ﾓｳ時間ｶ…
レウ また放課後ね〜
きょー おう
コン ガンバレウ
レウ コンちゃんもでしょ
コン そうだったw
緑 ﾎﾗｲｸﾖ
屋上からおりて各教室へと向かう３人
きょー 雑談でもするか〜
らっだぁ そうだねw
放課後
らっだぁ そろそろ生徒会始まりから行ってくる
きょー いてら〜
俺は屋上の階段を降りて生徒会室に行く
廊下を歩いていると肩を叩かれた
俺は振り返る
Tだった
T 職員室に来れるか？
葵 今からですか？
T ちょっと話が合ってな…
葵 いいですけど…生徒会はどうすればいいですか？
T 副会長に任せとけばいい
T 早く来い
葵 はい
俺は先生の後をついていく
だがついた場所は職員室ではなく空き教室だった
葵 なんでこんなところに？
T 副会長となにかあったそうじゃないか？
葵 …
T 俺は本当にお前がやったのかを知りたい
葵 俺はやってないです
T そうか…
葵 音声データは偽造だし…証人がいるって言ってますけど俺はやってなので見る人もいませんし
T でもそれを証明はできないんだろ？
葵 ……
T そろそろ嘘をつくのやめろよ
T もう子供じゃないんだぞ
葵 やってないものはやりましたとはいえません
T …お前の答えはそうなんだな
葵 …
俺はやってないんだからやってないとしかいえない
葵 はい
T じゃあこの録画はどう説明する？
葵 録画？
Tがスマホで録画を流し始めた
そこには俺が副会長の事を刺したり蹴ったり暴言を吐いている1分30の動画だった
T これでもお前はやってないんだな？
葵 はい
葵 嘘はついていません
T 誓えるのか？
葵 はい
T 分かった
T じゃあ帰っていいぞ
葵 はい
空き教室を出る
廊下を走り屋上に急いで向かう
屋上の扉を勢いよく開ける
らっだぁ レウさんとコンちゃんはどうだったの？
きょー …
緑 ﾗﾀﾞｵ…
きょーさんは手にデータを持っている
らっだぁ ？
４人が悲しいような顔をしてこちらをみている
レウ ごめん…
らっだぁ え？
レウ らっだぁの事信じられなくなっちゃった…
らっだぁ …？
コン …
らっだぁ レウさん？コンちゃん？
俺は困惑した
いきなりどうしたんだと
でもすぐに分かった
レウさんとコンちゃんは操られているのだと
レウ 副会長は事実を述べてる…
コン らっだぁ本当に…本当に嘘ついてない？
らっだぁ だからやってないって…
レウ 俺…もうらっだぁの言う事信じられないよ……
コン 俺も…
きょー …
緑 ﾗﾀﾞｵｸﾝ…
突っ立っている俺の肩を掴みきょーさんが目の前に来て真剣な顔でこう言う
きょー らっだぁ
きょー 今なら謝れる
らっだぁ え…
きょー 俺らも一緒に謝ったるからさ
きょー もうこんなことやめて謝ろうや…
緑 ﾗﾀﾞｵ…ﾓｳﾔﾒﾖｳ
らっだぁ きょーさん？緑…？
俺は味方を失った
４人も…
俺は足から崩れ落ちる
レウ らっだぁ…
俺の味方についていた４人が
いつ狙われるか分からない事は分かってたのに…
もう俺の耳には何も入ってこなかった
副会長達が屋上に上がってくる
男子 認めたか？
レウ ちょっとまって…
コン らっだぁ…
緑 ﾗﾀﾞｵ…
きょー おい…おい⁉︎
俺はもう…だめなんだ
こいつらに心を許しすぎた…
全身の力が抜ける
副会長 会長…？
立ち直れる気がしない
あの頃に戻れば楽かなぁ…
らっだぁ あはは…
コン らっ…
らっだぁ うるさいんだよ…
レウ え…
らっだぁ 俺から離れろ…
緑 ﾗﾀﾞ…
らっだぁ 黙れっ‼︎
こんなこと言いたくない…
違う……
きょー どうしたんや急に…
らっだぁ どいつもこいつも…
俺は立ち上がる
レウ …
コン ……
らっだぁ どこに行っても変わらない
女子 いきなり何？
らっだぁ 変わることなんてない……
男子 今度は被害者ですか〜？
らっだぁ 期待した俺が馬鹿だったよ…
天を仰ぐ
あぁ…もう駄目そうだ……
緑 ﾗﾀﾞｵ…
らっだぁ はぁ…
副会長 大丈夫…ですか？
副会長は俺に手を伸ばす
俺は笑顔ででも言葉では簡単に言えないような顔で
らっだぁ 結構です
そう断ると隣を通り過ぎて屋上から出た
階段をくだる靴の音
何もかも失って…まっさらに戻った俺
感情も心も理性さえも何もかも全てが…
もう無かった
あの頃の自分が帰ってきた気がした
下駄箱でスニーカーに履き替え家に帰る
家に帰ってきたらいつもは言うけれど今日は言わなかった言葉…
乱雑にバッグを捨て置き
制服のボタンを緩め
外に行く
夕暮れなのであたりはとても涼しく
心地よい温度となっていた
ただただ歩く
行く先もないのに
何も考えず
風が頬をなでる
髪がふわりと舞うふと横を見る
橋の上からみる景色はとても幻想的ででも狂気的な赤い夕暮れだった
そこに立つ彼の目は黒く濁った色をしていた
まるで世界が全て灰色になったかのように
もう感情は湧かなかった
これからどうしようかな…
葵 はぁ…
副会長 どうしたんですかこんなところで
こいつのせいで…全て……
……
考えるのはやめよう…
辛くなるだけだ
副会長 あの〜？
俺は副会長の声を無視して家に向かって歩き出す
副会長 青井らだお
俺は思わず一瞬足を止める
副会長 聞き覚え…あります？
足をはやめる
副会長 いいんですか
副会長 この情報を国にお伝えしてもいいんですよ
俺はその言葉で振り返る
葵 なぜ…
葵 どうして…その名を……？
副会長 やっぱり…
副会長 会長はあの人だったんですね
葵 …
副会長 詳しく聞きたいなら私に家に来てください
葵 …
副会長 来ますよね？
葵 分かった…
俺は副会長の家に行くこととなった
副会長 入ってください
葵 おじゃまします…
副会長 礼儀正しいですね
葵 …
副会長 私の部屋行きましょうか
俺は2階にある副会長の部屋に入る
副会長 私は一人暮らしなので多少大声でも大丈夫ですからね
部屋の中心にあるソファに腰かける
隣に副会長が座る
副会長 質問…なんでもいいですよ
葵 まず…
葵 俺に恨みがあるのか？
副会長 いいえ
副会長 好きです
副会長 苦しむ姿も…笑う姿も…
副会長 殺してしまいたいくらいに
狂ってる…
その考えでいくと俺に冤罪を着せた理由にもなる…？
葵 それで俺に？
副会長 みなさん騙されやすくて本当に都合が良かったですよ
葵 …
葵 ４人は…どうやって？
副会長 すこし薬を盛りました
副会長 でも衰弱するものと睡眠薬…ぐらいですね
葵 洗脳…
副会長 気づきますか〜
副会長 そうです‼︎
副会長 魂の灯火って聞いたことあります？
最近…というか結構前から軍事的に取り入れられた
一種の洗脳の道具だった…はず
副会長 その火を見た相手を意のままに操れるという優れものです
葵 どうして持っている？あれは国家機密だったはずじゃ…
副会長 知ってるんですか？国家機密なのに？
葵 …
副会長 そういうところ爪が甘いですよね
葵 ……
副会長 喉乾きません？
葵 …
副会長 水持ってきますね
副会長が部屋を出る
おかしい…
なぜ国家機密のあの火を持っている？
しかも俺の名前が偽名で“青井,,という名も知っていた…
裏があるとするならば相当な位の者についている
警戒するべきだったか…
副会長が部屋に水とグラスコップをもって戻ってくる
俺の目の前にグラスコップが置かれる
副会長は水入りのペットボトルを持ってきていて
副会長は自身のコップと俺のコップに
ペットボトルを開けて水を注いだ
同じものを注いでいるから副会長が先に飲んでくれれば安全なのが分かるはず
副会長が先に飲む
副会長 飲まないんですか？
葵 …
見た目は…何も入っていなさそうだな
彼女が先に飲んだから最悪死ぬような事にはならないだろう
俺も喉が渇いていたのでグラスコップに注がれた水を飲む
副会長が一瞬にやりと笑った気がした
葵 …
副会長 どうです？
この様子はなにか入れた…のか？
だとしても彼女にも効果が出るはずじゃ…
視界が一瞬暗転する
葵 っ⁉︎
副会長 大丈夫ですか？会長
葵 …？
この感じは……
睡眠薬…か？
副会長 実は水に少し睡眠薬を入れておきました
副会長 普通の人ならなんともないですけど…
副会長 会長って本当に薬に弱いんですね
葵 …
まずい…ここでいま意識を失ったら何をされるか分からない……
でも…
もう…意識が……
も…たな……
俺はそこで意識を失った
次に目が覚めた時は両手を手錠のような物で拘束されていた
薄気味悪い空間と
ボロボロのコンクリートの壁
外からの光は差し込まず
とても暗くそして肌寒い
葵 …
副会長 起きました？
上を向くと顔を覗き込んでくる副会長の姿があった
葵 っ⁉︎
体を起こして距離を取ろうとする
副会長 会長愛してますからね
起こそうとした体を止められる副会長が俺の事を壁に押し付ける
葵 …
愛してるとかもう聞き飽きたんだよ
副会長 これからじっくりと…
副会長 会長は私がいないと生きられない世界にしてあげますから
悪寒が走る
思わずﾋﾞｸｯと肩を上げてしまう
副会長が俺の事を掴み顔を近づけて
副会長 死にたくなるほど愛してますからね
と言う
なんで……
葵 …
副会長 じゃあ学校行ってきますね
副会長が立ち上がり歩いていく
冷静さを欠くな決して隙を見せてはならない
自分のことを知られてはいけない…
落ち着け俺…
まぁ……学校か…
副会長 行ってきま〜す
重い扉を開けて地下室を出ていく
…
出て行ったなら今が逃げる機会なんじゃないか？
副会長が顔をひょこっと覗かせてこう言った
副会長 逃げたら…どうなるか分かりますよね？
また悪寒が…
扉がｽﾞｼﾝと重低音を響かせて閉まった
葵 …
どうするか…
今が朝で副会長が学校に行ってるのが本当なら今は俺が唯一自由に動ける時間
つまり逃げれると…
何されるか分からない状況で迂闊に動くのはリスクがありすぎるか？
いや…
今動かないと俺がいつまで保つか分からないからな
動くべきか
俺はまずこの手錠を外したいので鍵がどこかに無いか探し始めた
葵 流石にないか…
まぁピッキングで解錠出来るからいいけど
慣れた手つきで解錠を済ませ地下室の扉を開く
扉の向こう側は階段になっていて上へとのぼる
階段の上には隠し扉になっている床材があったので取り外してから出る
出るとそこは副会長の部屋だった
葵 ここにつながっているのか…
葵 さて
葵 一旦気付かれないうちに家に戻って…
ｶﾞﾝｯ‼︎
鈍い金属音が部屋に響く
葵 あ“っ…
俺は後ろからバットか何かで殴られてようで倒れた
副会長 だから…逃げちゃダメって言ったのに
葵 ……
そこで意識が途絶える
ﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘｯ
電流の流れる音が聞こえる
意識が戻ったと思ったその瞬間体が跳ねた
葵 あ”ぁ”⁉︎
副会長 やっと起きましたね
ｶﾁｯ
俺は椅子に縛られていて動けない
副会長がにっこりとした笑顔で見てくる
呼吸が乱れている
今…のはなんだ…？
副会長 大丈夫ですか？
葵 ……
副会長 もう…本当に嫌になっちゃう……
ｶﾁｯ
何かのスイッチが入る音と共に俺の体に電流が流れる
ﾋﾞﾘﾋﾞﾘﾋﾞﾘｯ
葵 あ“あぁぁぁぁ‼︎
ｶﾁｯ
葵 ﾊｧｯﾊｧｯ…
副会長 ちゃんと喋ってくださいよ…
葵 ﾊｧﾊｧ…
副会長 大丈夫ですか？
答えないと電流を流される…のか？
俺は呼吸が乱れすぎていてうまく喋れないので代わりに頷いた
副会長 よかった…
副会長 なんで逃げようとしたんです？
葵 …
副会長 じゃあここは嫌ですか？
葵 それは…まぁ……
副会長 …
副会長 じゃあ地下室じゃなくて私の部屋にしましょうか
そう言う意味じゃないんだけどな…
副会長が俺に縛ってある縄を解く
副会長 じゃあ来てください
葵 …はい……
副会長 私の部屋でもいいんですけど…
副会長 その代わりにベッドは一つしかないですので一緒に寝ましょうね
え…
嘘…
副会長 ちなみに今は夜ですよ
副会長 朝ってのは嘘です
葵 あぁ…はい
副会長 結構タフなんですね
葵 え…
葵 いや…まだ物凄い痛いですよ
副会長 そうなんだ…
副会長 また逃げようなんて考えても…しないでくださいね
葵 …
副会長の部屋に着く
副会長 時間的には深夜なので寝ましょうか
葵 俺は寝れないです…
副会長 え…
葵 一緒に寝るってのはちょっと…
副会長 いいじゃないですかこれからずっと一緒なんだから
あぁ…
やっぱり狂ってる
もうダメなのかなw
副会長が俺をベッドに押し倒す
副会長 逃しませんから
葵 …
怖いなぁ…
何をされるか分からない状況でただ従うことしかできないなんて
あの頃と……同じ…じゃないか？
副会長 会長…おやすみなさい
葵 え…
副会長は俺の上に乗ったまま寝てしまった
俺はどうにか逃げようとするが副会長が上に乗っていて全く動けない
葵 はぁ…
ここで少し副会長に従順な演技でもすれば逃げる隙が生まれるのだろうか？
それとも俺が保たなくて俺と言う存在が支配されてしまうのだろうか？
分からない
正確じゃないただの推測で…憶測で動いていいのだろうか…？
葵 スマホ…なかったっけ？
ポケットに手を入れてスマホを探す
スマホがポケットに入っていたのでとりあえず４人に連絡を…
……
しなくていいや…
あの４人はもう俺の事を聞いてくれない
信じてくれない
俺の手からスマホが床に落ちる
洗脳されていると知っておきながらあいつらのせいにしている自分が嫌いだ
こんなんならいっそこのまま…
消えてしまいたい
俺は涙を流しながら眠りについた
副会長 泣いちゃった…
葵 ……
副会長 私がずっと一緒にいますからね
副会長 会長…いや青井さん
ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ
副会長 青井さん起きてください
葵 ん…
副会長 青井さん〜
葵 起きた…
まだ眠そうに瞼を擦りながら体を起こす
副会長 かわいいですね
葵 あり…がと……
副会長 んふふ…
副会長 私は着替えて学校行ってきますね
葵 はい…
眠い…
副会長が部屋から出ていく
葵 体痛ぇ…
少し体をほぐしてから一階におりる
副会長 朝ごはん作っときますので食べてくださいね
副会長 遅刻ギリギリなのでいってきま〜す
副会長はドタバタしながら家を出て行った
葵 朝食…
食欲ないな
玄関開いてるか一応確認しよう…
ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ
葵 さすがに開いてないよなぁ…
外側から鍵がかかってる？
家の中からは開けられない…か
さて
なにしよう
逃げても…
逃げようとしても全部無駄だろうからする事ないしな…
葵 寝るかぁ
その頃副会長は…
副会長 やばっ…遅刻遅刻……
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
副会長 セーフ…
女子 危なかったね
副会長 よかったよぉ遅刻じゃなくて
男子 気をつけろよなw
副会長 はぁーい
副会長が席につく
Tが教室に入ってくる
T お前ら
T 刻鬼葵を知らないか？
男子 あいつですか？
紺 …
T 昨日の放課後から連絡がつかなくてな
紺 らっだぁ…
曲 らっ…いや会長のことですか？
T あぁ…そういやお前らいつも一緒にいるよな
T 何かしらないか？
曲 いえ…
紺 らっだぁ…どうして……？
副会長 (そんな顔しても青井さんは私だけのものですから)
点呼等が終わり紺と曲は屋上に向かう
副会長 (また屋上か…)
副会長 (どうしようかな…あの4人の洗脳はもう解けちゃってるみたいだし)
副会長 (様子見…しとこうかなまぁ一応屋上行こ…)
ー屋上ー
コン 緑…レウさん…
緑 ﾄﾞｳｼﾀﾉｺﾝﾁｬﾝ?
きょー すまん…
レウ なにが？
きょー らっだぁが…らっだぁが……
レウ …
緑 ﾗﾀﾞｵｸﾝｶﾞﾄﾞｳｶｼﾀﾉ?
コン 消息不明に…なった……
緑 ｯ…
緑 どう…言う……こと？
レウ (緑がカタコト外れてる…)
レウ (なんでらっだぁのことなんか心配してんの？)
ﾎﾟﾛｯ…
きょー レウ…？
レウ あれっ？なんで俺…泣いてんの……？
コン ……
レウ らっだぁなんか…知らない……俺はなんであいつの心配なんてっ…
コン …洗脳？
レウ せん……のう…？
緑 らだおにあんなこと言っちゃった…
きょー わいもやな…
コン 俺らは何があっても信じるって言ったのに…
レウ …知らない……
きょー レウ…
レウ 知らないそんな事っ‼︎
レウ 俺は…俺はっ……‼︎
緑 レウさん落ち着いて
レウ あぁぁぁ…
コン …多分だと思うけど副会長だよね
きょー 俺らを洗脳したのが？
コン うん…
レウ 違う…違う違うっ‼︎
緑 レウさん‼︎
レウが頭を抑えながら苦しんでいる
レウ 知らないっ…違うっ‼︎
緑 落ち着いて‼︎
レウ 嫌だぁぁぁぁっ‼︎
副会長 大丈夫ですか？霊憂さん？
霊憂 あぁ…
霊憂 副会長…
緑 レウさんに何した？
緑がハイライトの入っていない目でそう言う
副会長 えぇ？
副会長 何もしてないですよ…
霊憂が副会長に向かって歩いていく
コン レウさん‼︎
霊憂 副会長…助けてっ……
副会長 大丈夫ですか？痛いんですか？
霊憂 痛いよ…苦しいよ……嫌だよ…
副会長 これ…よかったら飲んでください
霊憂 なに…この錠剤？
副会長 痛み止めです
きょー レウ‼︎
レウ 水…あります？
コン レウさん飲んじゃダメですよ⁉︎
副会長 どうぞ…
緑 あの水…
レウが薬を水で飲もうとする
曲がレウの腕を掴み拘束する
レウ やめてよっ‼︎
きょー 落ち着くんや‼︎らっだぁの事を思い出せっ‼︎
レウ うあぁぁぁぁ‼︎
レウは必死に抵抗するがきょーの拘束から逃れることはできない
レウ やめて…苦しいんだよ……
副会長 苦しいって痛いって言ってるのに飲ませてあげないんですか⁉︎
紺 薬を仕込んでおきながらよく言うね？
副会長 薬…？
緑 しってるよこれ
副会長 …？
緑 らだおのスマホをハッキングした時の資料に書いてあった
紺 特定の洗脳道具の効果の発揮を強くする液体なんだってね
副会長 え…？
レウ うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎
きょー やめるんやレウ‼︎
レウ あぁぁぁぁ‼︎
緑 効果が強すぎて命令に反するとああいう反応が出るってことも書いてあった
副会長 …
紺 ねぇ？らっだぁをどこにやった？
副会長 そうだったんですか…？
副会長 全く知らなくて……
緑 (演技下手だなぁ)
紺 泣いてった全部知ってますよ？
副会長 そんなことっ…知らなくて……今日その水は近所のおじさんがくれたんです…
紺 へぇ…
副会長 霊憂さんが…まだ飲んでなくて……よかったです…
緑 (見飽きた…らだおの方がずっと演技うまかったよ)
緑 (いつも頑張って…人には知られないように隠してた…)
副会長 ごめんなさい…本当に……
紺 だからー
紺 そう言うの飽きてんだよ
紺 どこにらっだぁをやったって聞いてんの
紺 日本語わかる？
緑 (なんでっ…こんな女に……)
副会長 会長のこと…？
副会長 なんのことですか？
紺 はぁぁぁ…
レウ ｽｩｽｩ…
きょー 危ないなこいつ…
レウはきょーによりかかりながら寝てしまった
曲 副会長…らっだぁはどこや？
副会長 知らないですって…
緑 じゃあ…らっだぁに冤罪を着せたのはなんで…？
副会長 冤罪ってどう言うことですか？
紺 らっだぁはカッターであなたのことを切ったりしていない
紺 らっだぁの家にあったカッターの刃はあなたの傷口の形状と合わないんですよ
副会長 えぇ…？他のカッター使ったんじゃないんですか？
紺 じゃあそうしましょう
きょー そしてもなんでらっだぁの家のソファ付近からお前の毛髪が出てくるんや？
副会長 っ⁉︎
曲 なぁ…どうしてや？
副会長 会長の制服にでもついていたんじゃないんですかね？
緑 そう言うことにしておいても…偽造データは俺の前では無意味だよ？
副会長 偽造…データ？
緑 証人からも一応言質取ったけど聞く？
副会長 そんな事ある訳…
紺 緑…出して
緑 いいの？
紺 見せてあげようじゃない
副会長 …分かりましたよ……
紺 なにが？
副会長 確かに私は会長に冤罪を着せた
曲 …
副会長 でも会長の居場所は知らない
紺 そう…ですか
副会長 授業始まるので失礼します
副会長が屋上から出ていく
レウ んん……あれっ？
きょー 起きたか
レウ なんで俺きょーさんによりかかりながら寝てんの⁉︎
緑 大丈夫そう？
レウ 緑がカタコトじゃない⁉︎
コン よかったぁ…
レウ なにが⁉︎
きょー らっだぁ
レウ ？
レウ どうしたのらっだぁが？
コン 解けてそうだね
緑 一時はどうなるかと思った
レウ えぇ？
レウ らっだぁどこ？
コン 消息不明
レウ なんで⁉︎
きょー 昨日の放課後からやって
レウ ドッキリじゃないの…？
緑は無言でこくりと頷く
レウ ……
コン 多分原因は俺らなんだよね…
レウ …らっだぁにあんなこと言った…からだよね……
きょー …
緑 連絡…してみよう
きょー そうやな…
ﾋﾟｺﾝｯ
葵 んんぅ…
なに…？
ﾋﾟｺﾝｯﾋﾟｺﾝｯ
ー副会長部屋ー
葵 通知？
床に落ちている自分のスマホを取って確認する
レウ 今どこ？
きょー 今どこや⁉︎
コン どこにいるの‼︎
緑 どこどこどこどこどこどこどこどこどこ…
え？
あいつら…なんで？
レウ 既読ついたってことは見てるんでしょらっだぁ‼︎
なんで……今更…
コン どこにいるの？迎えいくからっ…
えぇ…？なんだよっ
きょー あんなこと言ってすまんかった…
はぁ…？お前らのせいじゃない…
緑 ごめんらだお…
謝らないでくれ……
レウ ごめん……
頼むからっ……もうっ…
コン ごめんねらっだぁ…
あぁ…
俺は崩れる落ちる
ﾎﾟﾛｯﾎﾟﾛｯ…
目から涙が出てきて止まらない…
スマホの画面が涙でよく見えない…
涙が頬から床におちる
葵 あぁぁぁ…
葵 っあぁ…
部屋に1人の少年の泣く声が響く
誰にも聞こえることのない小さな叫びが…
俺は文字を打つ
ー屋上ー
レウ おねがい…らっだぁ返事をしてっ……
コン …
きょー 頼む…
緑 お願い……
ﾋﾟｺﾝｯ
4人は急いで画面を見る
そこにはこう書かれていた
“副会長に監禁されてる,,
”助けて…,,
コン らっだぁ
緑 副会長の家にいる⁉︎
レウ 確か生徒会用の名簿に住所書いてあったはず…
きょー 生徒会室いくぞっ
4人は急いで生徒会室に走って向かう
生徒会室の扉を開けて生徒会長室に入る
らっだぁときょーが一緒に探したファイル棚の中から生徒会用の名簿を取り出す
レウ ここ‼︎
きょー はよいそがな…
緑 副会長はもう帰ってるかも…
コン 走るよ‼︎
4人は学校を出てひたすら走る
ー副会長の家ー
葵 助けて…
俺は座ったまま涙を拭った
副会長 どうしたんですか？
葵 っ⁉︎
後ろを振り返ると副会長がいた
葵 あぁ…
副会長 ふふっ…
副会長 そんなに怯えた顔しないでくださいよ
副会長 そんな顔も可愛いですけど…
葵 違う…
副会長 ？
葵 早…すぎる…
副会長 なにが…？
副会長が後ろを振り向く
そこには国家機密の特殊部隊がいた
大佐 青井様お迎えにあがりました
葵 嘘だっ…
大佐 久しぶりですね青井様
早すぎる…
あいつらより早くくるなんて想定していなかった…
まずい…
このままだとまたっ…
大佐 さぁ行きましょう？
副会長 だれですか？
副会長 青井は私のですよ？
大佐 撃ち殺しても構わん
部隊員 はい‼︎
副会長 一般市民を殺す？
副会長 ありえないですねw
大佐 我々は国家の特殊部隊だ
副会長 だからって…
大佐 手を何度も汚してきたからなもう慣れたさ
副会長 へ…
いまこいつがやられたら俺が強制連行される…
逃げる？
いや逃げ場はない……
俺は立ち上がるいつでも逃げれるように
副会長が部隊員に意識を飛ばされる
副会長は倒れる
葵 …
大佐 青井様…？
葵 行かない…
葵 嫌だっ…
大佐 仕方がないのですよ？青井様…
葵 あんなこと……もうしたくない…
距離を少しでも稼ぐために後ろに下がる
大佐は俺との距離を詰めようとよってくる
大佐 抵抗はやめましょう？
葵 嫌なものは嫌なんですよ…
壁に手が触れる
壁…
窓も無いし…出れない……
大佐 行きますよ？
葵 っ…
部隊員 こいつ…大佐に向かってさっきから……
部隊員が銃口を俺に向ける
大佐 おいやめなさい‼︎
部隊員が俺に向かって発砲する
俺は銃弾を見切り全て避ける
髪がふわりを舞う
俺の蒼い目が獲物を捕らえたかのように光った
そのまま部隊員との距離を詰め
部隊員の懐に入り込み体に致命傷にならない程度の強さで一発拳を入れる
部隊員 がはっ…
部隊員が倒れる
大佐 腕は落ちていないんですね…
葵 …
俺は走って部屋を出る
大佐 待ってください青井様っ‼︎
大佐が追いかけてくる
玄関前まで来る
扉を開く
外に駆け出す
大佐 このままじゃまずい…
大佐がトランシーバーで連絡をする
催眠ガスをここら周辺に散布し青井らだおの確保と一般住民の無力化をしろと
葵 逃げないとっ…
変装した大佐が後ろから追いかけてくる
目の前には煙？の壁が…
葵 これはっ…催眠ガス⁉︎
急いで口元を押さえる
大佐はガスマスクをつけ追ってきている
時間との勝負か…
いきなり目の前に特殊部隊員が出てきた
葵 ⁉︎
向かう方向を変えようと止まった瞬間
目の前の部隊員に両手を拘束される
葵 離せっ
必死に抵抗するが
催眠ガスの効果かうまく体に力が入らない…
葵 っ…
部隊員 逃しませんよ…
葵 やめっ…て……
葵 …
俺は力無く倒れる
部隊員が俺の両手の拘束をやめる
まずい…なぁ……
大佐 やっとか…
葵 ……
大佐 捕獲に本当に手間かけさせやがって…
意識…を……たも…た…ない……と…
あい…つらが……
くる……までっ………
緑 らだお‼︎
大佐 ⁉︎
部隊員 誰だ⁉︎
コン 怖いなぁ
レウ やばくないこれ⁉︎
きょー ごちゃごちゃ言わんでええからはよどっかいくぞ
緑 うん…
見つ…け…てよ……
俺は…ここに……い…る……
助…けて……
誰かが俺を引きずっていく
そんななか俺は意識を失った
気がつくと
4人が俺の顔を覗き込んでいた
葵 …
緑 らだお…ごめんね……
レウ …
コン 起きないね…
きょー 起きる…やろ……
レウ …どうしよ…俺酷いこと…言っちゃった……
緑 レウさん…落ち着いて…
レウ 落ち着けないよ…こんなことして……そして最後には謝るなんて…
コン …
きょー …
レウ 俺は最低だよ…
みんな顔を下に向けてしまう
俺は上半身を起こす
らっだぁ なにが？
4人の顔が一気に俺の方を向く
レウ ‼︎
緑 らだお…くん……
俺は笑顔でみんなの顔をみる
きょー すまんかった…
コン ごめん…
レウ 最低だよね…でも……ごめんらっだぁ…
緑 らだおくんごめん嫌いに…ならないで……
らっだぁ …
らっだぁ 嫌いじゃないよ…
緑 …
らっだぁ 分かってたんだ俺自身も…
レウ …
らっだぁ お前らが洗脳されてあんなこと言ってるのも…
コン …
らっだぁ 俺が狙われてるのも…
きょー …
らっだぁ 自分自身で全部分かってたんだ…
らっだぁ それなのに…勝手にお前らにあたって…
緑 違う…
らっだぁ 1人で苦しんで…
レウ 違う…よ
らっだぁ 自分さえも騙して…
コン 違うって…
らっだぁ 挙げ句の果て…お前らに助けてとか……本当に俺はクズだよなぁ…
きょー 違う‼︎
らっだぁ なんでそんなに否定するんだよ…
らっだぁ 事実だよ…
レウ それは…
レウ その事実は俺らにとっての事実じゃ無いから
コン 俺らにとっては違うからね
緑 らだおはいつも優しくてでも不器用で…
きょー 1人で悩んで…抱え込んで…
コン 辛くなっても我慢して…
レウ ようやく助けてって言えたんじゃん
らっだぁ 違うよ…それは……
緑 俺らにとってはこれが事実だよ
らっだぁ …
あぁ…なんて……
なんて…
もっと一緒に居たいと思ってしまうのは何故なのだろうか…
緑 一緒に居ようよらだおくん
緑…一緒にいたいよ……
レウ これからは俺らにも少しは頼ってね
そんなことできないよ…レウ……
コン 苦しくなったら言いな？
コンちゃん…言えないって…
きょー お前は不器用なのに器用な真似しとるのが悪いんや
そんなこと言われても…
らっだぁ ……
きょー ありのままの自分で居ろよ
らっだぁ ‼︎
俺の中で何かが変わった気がした
らっだぁ ありのままで…？
きょー そうや
レウ せめて俺らの前だけでも…ね
コン いつも演技は大変でしょ？
緑 だから辛くなっちゃうんだよ…ありのままのらだおを見せて
らっだぁ 俺のありのままかぁ…
大佐 見つけた…
曲 さっきの…
葵 …
大佐 行きましょう青井様
緑 青井…？
葵 …
葵 そう…俺の名は
葵 青井らだお
葵 刻鬼葵は偽名
らっだぁ ごめん…ずっと騙してた
レウ いいよ
コン そんなの気にする必要ある？
きょー ないやろらっだぁはらっだぁやからな
らっだぁ そっか
大佐 行きましょう
らっだぁ 俺はいけない…行きたく無いんだ……
大佐 そう言われましても…
らっだぁ もう…戻りたく無いんだよ
らっだぁ あんあこと2度としたく無いからね
大佐 では…力づくでも連行させていただきますよ？
らだお やれるものならやってみろw
コン らっだぁらしいね
きょー 俺らは少し離れとくで〜
らっだぁ そうしといた方がいいかも…
大佐が銃を構える
らだおはまだ大佐を見ているだけだ
大佐が発砲する
らだおは銃弾を全て避け切る
らだお こんなもんなの？
らだおの瞳は深海のようなとても深い蒼色に光っていた
大佐 流石…ですね
らだお じゃあ次は俺の番かな？
らだおは大佐に近づいていく
ｺﾂｺﾂ
スニーカーで歩く音が響く
そのなかに複数の足音が混じっている
ぱっと聞いた感じだと５人…？かな
大佐の目の前まで行った時急に大佐の後ろと両サイドから５人の部隊員が出てきた
部隊員が一斉に殴りかかってくる
全てを避ける
拳を入れる
ちゃんと死なないように加減はしているがとても苦しそうなうめき声をあげる
部隊員５人全員倒すと次は大佐が殴ってきた
勿論避ける
そのまま胴体に一発入れようと体制を変える
その時大佐が俺の足を蹴り体制を崩しに来た
らだお うぉっ
受け身を取りながら
蹴りを胴体に入れる
骨まで響くような重低音が響き渡る
大佐が倒れる
きょー やったか？
緑 ｽｺﾞ…
レウ 強すぎw
コン 一方的だったね
らっだぁ 終わったぁ〜
きょー お疲れさん
らっだぁ いやぁ〜久々に体動かしたw
緑 ｶｯｺﾖｶｯﾀﾖﾗﾀﾞｵｸﾝ‼︎
らっだぁ そう？ありがとね緑
緑 ﾝﾝ〜
コン ほら学校戻るよ
きょー もうちょい話させろや
レウ 屋上で話せるでしょw
緑 ﾗﾀﾞｵｰ
らっだぁ なに？
緑 ｵﾝﾌﾞｼﾃｰ
らっだぁ いいよw
きょー あっお前だけ…
らっだぁ きょーさんは無理
きょー はぁぁ⁉︎
コン じゃあ俺は〜？
らっだぁ 定員オーバーで〜す
コン ちぇ…
レウ 俺は俺は〜？
らっだぁ いいよ〜
コン なんで⁉︎
きょー どう言うことやっ‼︎
レウ おっしゃぁ
らっだぁ お姫様抱っこね
レウ え…
コン wそういうwwことかwww
きょー そりゃあ俺無理だwww
レウ ﾔｯﾊﾟﾘｴﾝﾘｮｼﾃｵｷﾏｽ…
らっだぁ え〜？いいの？
緑 俺ﾉｺﾄｦｵ姫様抱ｯｺｼﾃﾖ
らっだぁ 緑はおんぶでしょ〜
緑 ﾁｪｯ…
コン www
レウ 俺をお姫様抱っこしてもなんも面白く無いだろ
きょー なにゆうてんねんww十分おもろいwwwってwww
緑 www
レウ えぇ⁉︎www
らっだぁ www
今俺は幸せです
こんな奴らに恵まれて…
やっと普通の暮らしが送れる毎日が来て
つまらなかった日々が退屈な日々が…
こいつらに出会えてよかった
ありがとう…
らっだぁ これからも一緒に居ような
きょー なんや急に
コン 何言ってんの？
緑 ｺﾚｶﾗﾓｼﾞｬﾅｲﾖ
レウ 来世でも死んでも
4人 ずっと一緒だろ？
らだお そう来る？
レウ なんか束縛強い彼女みたいな事言ってない⁉︎
コン 確かにwww
きょー ええやろらっだぁならwww
らっだぁ なんで⁉︎w
こうして今は幸せな日々を送っています
これからもこの幸せな日々が続きますように…
ーENDー
コメント
2件
え！？すごいですね！この小説！
