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とても優しくなった背後の視線を泣きたい思いを隠し、勢いよくうった額をなんでもない、というように気にせず少し下がっていからドアノブを押す。
あかない。
ちがった、ドアノブは回すものだった。
又一層優しくなる視線。
泣いていいかな、最早憐れみの視線さえ感じてしまう。
泣きそうになるのをこらえつつ、部屋を出てから気がつく、
「此処ってどこだっけ、」
ぼそり、とつぶやいた台詞は袖を引いていた立原くんには丸聞こえだったようで、
一層優しくなる視線、そしてほほえみ。
「此処は遊撃隊待機室前だ、」
遊撃隊って黒蜥蜴のことだね。
遊撃隊隊長がひぐっちゃんだよね、知ってる。
「話ッてなんすか、」
「立原さん、私は貴方を脅すために二人きりになりました。」
「???」
やべ、台詞間違えた。
別に脅すために、とかいう必要はなかった。
絶対に。
「それで、脅す内容ですが、」
なんだろう此の会話。
「貴方、福地という名字に”特別”、聞き覚えがあるでしょう?」
瞬間はっ、としたようにこちらを見る立原くん。
殺気が漏れ出る。
が、一瞬にして収まる。
視線の先は強打した額、そして潤んだ瞳。
強がりはばっちりバレてしまったようである。
「ねえな、」
「いやありますよね、」
何だ此の押し問答。
「ないっす。」
「じゃあ其の二日酔いした隊長に毎回不機嫌になる条野さんというのは、、、、」
「知らないっす。」
頬が引きつってるぞ。
「味覚異常者の鐵腸さんは、、、、、、」
「っ、、、、、な、ないっす」
今、笑ったね?
「蟻を何時間も見つめ続ける末広さんは、、、、、」
「w、、、、、、ないっす、」
笑ってるよね?
「条野さんを発狂させる稀代の天才、末広鐵腸に聞き覚えは、、、、」
「っ、wwない、っすw」
笑ってるよねえ?
「重要会議中にずっと腕立てしてる鐵腸さんに鐵腸さんを乗りこなす条野さんに聞き覚えは、、」
「wっwないっすww」
がっつり笑ってるよね?
「では、最後の質問です。猟犬の一番の苦労人、鼻に絆創膏を貼っている潜入捜査官の名前は、、」
「、、、、、」
一気にすんっ、ってするの辞めてもらっても、?