コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
今、女性に大人気のタピオカミルクティー。
ミルクティーの中にマルメタピオカガエルの卵を入れたその奇妙な飲み物は、この法律事務所にも存在する。
もちろん、法律事務所Steadinessで飲まれるそれが、尋常のものであるはずもない……。
洋は事務所のソファーに横たわっていた。
机の上には、家畜用の排卵誘発剤と注射器。エビオスと亜鉛。
賢明な者なら、彼が何をしようとしているのかは想像に難くないだろう。
洋は文字通り、その身命を削ってタピオカミルクティーを作っているのだ。
やがて便意が限界に達した洋はヨロヨロと起き上がり、かたわらの洗面器にまたがった。
自身のアヌスからエイナスストッパー10を引き抜くと、卵子が大便とともに勢いよく吐き出される。
この日排出された卵子は27個。限界を超えた排卵により、洋の卵巣はボロボロだ。
崩れきったホルモンバランスのせいか、歩くことすらままならない。
今にも倒れてしまいそうな洋。
しかしまだ倒れるわけにはいかない。
タピオカの次はミルクだ。
洋はうつろな目で、自らの魔羅をしごきはじめる。
前の事務所のときには、一緒に働いていた弁護士たちのおかげで簡単に吐精できたのだが……。
Steadinessには彼らはいない。
洋は自分で自分を慰めなければいけない。
それが少し寂しかった。
いなくなった彼らを想いながら乳首を愛撫することで、ようやく洋は射精した。
こぼさないように洗面器の中に吐出する。魔羅をよくしごいて、最後の一滴まで絞り出した。
漏斗を使ってコップに注ぎ、太いストローを突き刺せば、タピオカミルクティーの完成だ。
貴洋はベッドの上で体を起こしていた。どうやら今日は少し調子が良いらしい。
その体はげっそりとやせ細り、豊かだった胸も見る影がない。
タピオカミルクティーを飲むように勧めたが、口移しで飲ませてほしいと甘えてきた。
タピオカをストローで飲むのには強い吸引力が必要だ。
ひょっとしたら、もう、そんなこともできないくらい弱っているのかもしれない。
そんな考えを面に出さぬように、洋はタピオカミルクティーをすすり、貴洋と唇を重ねた。
タピオカミルクティーのタピオカは洋の卵。その身を削って生み出した全ての生命の源。
タピオカミルクティーのミルクは洋の精液。その身を削って放つ生きようとする意思。
タピオカミルクティーのティーは洋の大便。その身を削ってひり出した生命をはぐぐむ土壌。
それらがいま渾然一体となって、貴洋に飲み込まれていく。
洋の大便に包まれ、洋の精虫が洋の卵と受精する。新たな生命。それを取り込めばきっと、貴洋も良くなる。
きっと……。
貴洋はタピオカを7つ飲み込むと、疲れて寝てしまった。
洋は貴洋の寝顔を少しだけ眺めたあと、部屋を出ていった。
次の排卵の準備をするのだ。