皆さんこんにちは!!サンかわです!!初めて小説を真面目に書くので誤字脱字や変なとこもあるかもですが気楽に読んでってください!!
「ぃ゛…」
朝起きたと同時に腹痛、歩けない程ではないが余りにも痛すぎる。休むべきだろうか…だが体育会も近い。そんなことで休むのは気が引ける
(時間が経てば治るか…)
いつものジャージに着替え癖がついた長い髪を結び急いで家を出た。
(朝から会議があると言うのに…)
いつもはきちんと朝食を食べているが時間がないので朝食なんぞ食べる暇がない。だが1日くらい朝食を取らなかったってどうってことはない。実際勤めている学園にも朝食を取らない生徒だっている。いつも行っているコンビニで昼食のぶどうパンを買いまたもや急いで勤務先へいった。
「ケッ……冨岡の野郎…朝から会議があるのに遅刻かァ?」
舌打ちをした実弥が少し苛立った口調で言う。
「冨岡さんのことなので遅刻はないですよ。始まる前には来ますよ。」
その怒りを少しでも収めようとカナエが実弥に優しい口調で言う
「っ…あの野郎…会議が終わったら覚えてるよォ……」
実弥は照れたように小声でぐちぐち言っている。小声すぎて全く聞こえない。そんな会話をしていたらガラッと扉が開き「遅くなった。」とだけ言って冨岡が入ってきた。
「おっせえ…会議やるぞォ」
カナエが言った通り始まる前には来たのでもっと罵りたかったが言えない。会議が終わったらカナエに煽り気味に話しかけられると思うと気が引ける。
「………でだなァ………」
「……で…………ですよね」
(腹が痛すぎる…話の内容が全く入ってこん……)
腹痛に加え少し吐き気もする気がする。冷や汗がひどい。
「…?聞いてんのかァ?冨岡よォ」
「…冨岡さん?」
「おーい冨岡ァ???」
実弥やカナエ先生、宇髄が話しかけてきているが呂律が回らないせいで話返せない。
「まぁいいんじゃねえの。そう言うやつだしな」
宇髄がこちらを見ながら実弥達に言った。実弥達は渋々承諾し会議を進めた。
「……だァ。これで会議を終了する。」
会議が終わって立ちあがろうとするが腹が痛すぎて足に力が入らず立ち上がれない。そんな冨岡を気にかけるかのように実弥が声をかけてきた。
「冨岡ァ……顔色悪いぞォ。大丈夫かァ?」
「………ああ…」
実弥が俺を気にかけているということが驚きで数秒固まってしまった。
「……はいよ」
帰ってきた返事は余りにも素っ気なかった。気にかけてきたことがまるで嘘みたいに、バタンと音を立て扉が閉まった。会議室は俺1人になってしまった。何とかして立ち上がり校門に行こうとしたが某風紀員にあざわられると想像しただけでもっと腹が痛くなってくる。今日だけは1時間目が始まるまで職員室にいることにした
「冨岡先生…珍しい……朝から職員室とは…」
職員室の自分の席で軽くうずくまっていると悲鳴嶼先生に声をかけられた。返す言葉もないので軽く会釈をした。悲鳴嶼先生はいつものことかのように返事もしなかった冨岡から離れていく。
もう少しで1時間目が始まってしまう。流石にこの腹痛だ。体を動かすのも辛い。皆が外に行く前に急いで担当の教室に行き黒板に自習と書き「すまんが今日は自習だ」と言い教室を出た。
職員室に行き席についたと同時に授業の始まりのチャイムが鳴った。他の先生は出張や授業で居ない。職員室には冨岡が1人。いつもなら3、4人は居るのに。相当珍しい。そんなことを考えてうずくまっていたら吐き気と腹痛が酷くなっている気がする。体も熱い、きっと熱があるのだろう。時間が経てば経つほど何かが込み上げてくるような気持ち悪さが増える。
((吐いてはダメだ…吐いてはダメだ…))
必死に心の中で繰り返し吐かないようにしていたがもう無理かもしれない。
「あ゛…うぉ゛っ…」
そんなことを考えていたら吐いてしまった。食べ物を食べていなかったので胃液しか出ていないが吐き気がどんどん増える。椅子から降り壁に寄り添いながら職員トイレに向かう。
「ァ゛っ……ぅ……オェ…」
他の教員に見つかったらなにかと面倒くさい。特に煉獄。空気を読めないやつで声もでかい。必死に音を堪えて吐いた。吐き気が少しマシになったところで職員室に戻った。嘔吐物で汚れた机になんの躊躇いもなく顔を当て軽くうなされているとガラッと音を立てドアが開いた。おはぎの甘い匂いが微かに香る。きっと実弥だろう。何故か安堵したと共に意識が遠くなっていく感覚に襲われてた。
今日の冨岡が心配になったので途中で自習にし外を見たが体育をしている姿はない。冨岡の担当の教室に行ったが黒板に大きく自習と書かれている。自習の時はやはり教室がざわつく。俺が来た途端静まり返った。冨岡以外に別に用はなかったので長く伸びた白髪の前髪をぐしゃぐしゃと掻きむしりながらバンッと扉を閉め職員室にいった。
やはり体調が悪いのだろう。机に顔をつけて軽くうなされている。大丈夫か、と声をかけようとしたら冨岡が机で吐いている。
「冨岡!?大丈夫かァ!?!?」
返事がない。意識を失っているのだろう。
「あぁ゛くそッ!!!」
少し乱暴に冨岡を担ぎ自分の席に座らせる。冨岡の机の上を片付けた後再び冨岡を担ぐ。服越しでもわかるほどに体が熱い。
「さ、ねみ…?」
意識が戻った冨岡が俺を呼んできた。いつもの倍以上声が小さい。
「保健室行くかァ?」
そう問いかけたらぶんぶんと頭を振った。先生が保健室を使うのはやはり気が引けるようだ。でもその体調の悪さは使ったほうがいいと俺でも思う。だが本人が行くのを拒んでいる。冨岡の家はここから徒歩5分とかなり近い。冨岡を担いだままは恥ずかしいがこんな状態の冨岡が歩けるはずがない。しょうがなく担いで冨岡の家まで行った。家に着いた途端冨岡が家の鍵を渡してきた。いつもの自分なら「自分でやれ」と言っていると思うが力も特に入らないのだろう。家の鍵を開け冨岡をベッドの上に乗せた。
「薬とか買ってくるから少し待っとけェ」
枕元にそこら辺にあった袋を置き家を出た。薬局で風邪薬、冷えピタを手にしたところで冨岡の家にはどうせ体温計も無いだろう、と思い体温計も購入し冨岡の家へ戻った。
「起きれるかァ?熱測りたいからよォ」
優しく問いかけてみたら数秒こちらを見てからのそのそと起きた。体温計を渡し冷えピタを準備したところで体温計の音が鳴り響いた。
「39.4°かァ…高いなァ」
自分の体温くらい自分でなんとなくわかってほしい。体温を聞いて少し目を丸くしている。「もう寝ていいぞ。」と言ったらすんなり布団に潜った。冷えピタを張り風邪薬の使用方法を見る。食後30分以内に飲ませればいけない。
「なァ、冨岡ァ。飯食えるかァ」
軽く頷いているがこいつのことだ。心配をかけたく無いから頷いているのだろう。そんなことを考えてもしょうがないのでお粥を作り冨岡を起こさせ布団の上にお粥が入ったお盆を乗せた。
「無理に食えとも言わないがよォ。食わなきゃ薬が飲めねェから少しでも食えよ、吐きそうになったら言えよォ」
それだけ言い残して冨岡から背を向けた。
「無理に食えとも言わないがよォ。食わなきゃ薬が飲めねェから少しでも食えよ、吐きそうになったら言えよォ」
実弥の声が頭に響く。あまり長々話されるとそれだけでもきつい。俺のために実弥がわざわざ作ってくれたお粥を口に運ぶ。優しく、少し懐かしいような味がした。2、3口食べたところで実弥が大丈夫かと声をかけてきた。吐き戻すとまずいので食べるのはやめて薬を飲んだ。
「どっか痛いとことかねェかァ?」
子供をあやすような、普段の俺と話すような声を合わせた声で話しかけてきた。「腹。」とだけ答えて頭まで布団を被り背を向けた。実弥は何も言ってこなかった。
気づけば外は暗くなっていた。いつのまにか寝ていたのだろう。起き上がりあたりを見回すが実弥の姿がない。下を向くと寝転がり寝ている実弥がいた。自分の布団の上からかかっていた毛布をそっと実弥にかけ俺は再び布団に潜った
冨岡が寝たから休憩にスマホを見ていたらいつのまにか寝ていて冨岡の看病を忘れていた。ガバっと起き上がると毛布が掛けられていた。毛布をかけた覚えはない。むしろ自分が冨岡にかけたほうだ。起きたのかもしれない。急いで立ち上がってベッドの方を見ると冨岡が寝ていた。そういえば腹が痛いと言っていた、相当痛いのだろう顔が顰めっている。「辛かったな」とボソッと呟き俺は夜ご飯を買いに家をでた。少しでも栄養のあるものを買い寄り道がてらに俺の家に行った。
「あ!にい…兄貴!おかえり!!」
弟達をあやす手を止め玄弥が笑顔でこちらに来る。正直兄貴ではなく兄ちゃんと呼んでほしい。と考えながら玄弥に冨岡先生の看病で今日は家に帰れない。と伝え急いで冨岡の家に帰った。
冨岡を起こさないように静かにドアを開けたが起きていたらしく「すまんな」と声をかけられた。病人のやつがなぜ謝るのか。ちらっと冨岡を見て夜ご飯のうどんを作った。鮭大根が好きと前に聞いたことがあるので鮭大根も作ってやり冨岡に渡した。青く透き通る程綺麗な瞳をキラキラ輝かせながら鮭大根を頬張っていた。消化にいいほうがいいと思いうどんをメインで作ってやったのにうどんは2口食べて終わっていた。鮭大根は全部食べていたから少し安心した。冷えピタを張り替え再度熱を測った。1分もせずに体温計が鳴り響いた。
「38.6°…さっきより下がったなァ」
熱が引いてきていたので安心したが本人はいまさっきより顔が青ざめている。冷や汗もすごい。まだ腹は痛いのかと聞いたら首を微かに縦に振っていた。辛いのなら辛いと言ってほしい。何故冨岡はこんなにも無口なのだろうか。考えてもキリが無いので俺は食器を片付け冨岡を寝かせた。
「づっ…………」
急に先ほどより腹が痛むので辺な時間帯に起きてしまった。スマホで時間を確認したところ深夜の2時だ。実弥に腹が痛くて寝れない、と言いたいが俺の看病で疲れているだろう。腹痛を紛らわすためにスマホを触ることにした。軽い腹痛ならスマホを触れば痛く無いがスマホを触る気力もないほどの腹痛だとスマホを触っても紛らわせない。スマホの電源を切り先ほどよりも布団を深く被り目を瞑った。
痛い。痛すぎる。痛すぎて寝れない。それに加え吐き気もする。流石に実弥に伝えようと実弥を起こした。
「ああ?どうしたァ?」
眠そうにこちらに話しかけてくる。起こしてしまったのが申し訳なってくる。
「あ、あの…は、吐き、そう…」
吐きそうなどと人に伝えたことがないのでうまく言えない。しっかり聞こえただろうか。
「……立てるかァ?立てなかったら桶持ってきてやる」
よかった。聞こえていた。腹が痛くて立てない。だが桶で吐くのは流石に気が引ける。
「お、おぶってもらうのは、ダメか。」
変なことを言ってしまった。流石に実弥が怒るかもしれない。や自力で歩くと伝えようと口をひらこうとしたら実弥が何故かお姫様抱っこ。俺はおぶってくれと言ったのに。と考えていたらトイレまで連れて行ってくれた。見られながらは流石に恥ずかしい。察してくれたのか扉を軽く閉めてちょっと離れたとこまで行ってくれた。
「おえっ…あ゛…ハッう゛…」
吐けば吐くほど気持ち悪くなっていく。辛すぎて涙も出てきた。数分吐いていたところで実弥が背中をさすってくれた。だが嘔吐が止まらない。少しおさまったところで実弥に軽く謝った。実弥は別に気にしてねェから楽になるまで吐け。と言い背中をさすり続けてくれた。一通り吐き落ち着いたところでベッドにまで戻った。もちろんお姫様抱っこだ。なぜお姫様抱っこなのだろう。と考えながら実弥におやすみ、と伝え瞼を閉じた。
とりあえずここまでです!!続きはまた出します!!
コメント
2件
あのー急なんですけど 友達になってください!!って急に言われても困りますよね