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🍅×🐱
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🐱side
しゅうとは比較的静かな人だった。
騒がしい楽屋でも輪の中心には立たない。
でも気づくといつも近くにいる。
それが不思議で少し安心した。
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うまく笑えなくなったのはいつからだったか。
理由を聞かれるのがつらかった。
説明できないから。
sht「無理に話さなくていいよ」
しゅうとは他の人と違ってそういうことを言う。
目を見て、 それ以上踏み込まない。
——それが救いだった。
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夜中に目が覚めた日。
スマホに通知があった。
sht📱まだ起きてそうだなって思って
たったそれだけ。
返事をしなくても 責めない。
sht📱返さなくていいよ。 ただそこにいるって分かればいい
画面を閉じても胸の奥が少し軽くなった。
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しゅうとは俺の「できない日」を肯定する。
sht「今日は頑張らなくていい」
「それもゆうまでしょ」
他の人は前向きな言葉をくれる。
でも彼は前に進ませようとしない。
立ち止まった俺の横に自然に立つ。
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hd「最近元気ない?」
そう聞かれても首を横に振る。
だってしゅうとがいる。
それで足りてる。
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ある日少しだけ調子がよかった。
久しぶりに自分から誰かに話しかけて、 ちゃんと笑えた。
その夜。
sht「……今日、遠かったね」
しゅうとが静かに言う。
責める声じゃない。
でも、胸が詰まる。
ym「ごめん」
条件反射みたいに口から出た。
sht「謝らなくていいよ」
そう言いながら距離が少し縮まる。
sht「ただ」
「俺は前みたいなゆうまの方が安心するだけ」
安心。
その言葉が刃みたいに刺さる。
——元気な俺は不安なんだ。
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sht「他の人と話さなくていい」
優しく提案される。
sht「余計なこと言われるだけでしょ」
「混乱するだけだよ」
正しいと思った。
だってしゅうとは一度も俺を否定しなかった。
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気づいたら連絡先の一番上はしゅうと。
予定を決める前に彼の顔が浮かぶ。
会わない日は理由もなく落ち着かない。
——これが依存だって分かってる。
でも。
sht「分かってるの俺だけだから」
その言葉を聞くと全部どうでもよくなる。
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しゅうとは俺を閉じ込めない。
腕も、言葉も、 一切強くない。
ただ「ここが一番楽だよ」って静かに示すだけ。
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抜け出そうとすると世界がうるさくなる。
戻ると音が消える。
だから今日もここにいる。
しゅうとの隣。
動かなくていい場所。
——底だと分かっていても。