テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#学園パロ
鼻血
153
11
#潔嫌われ
ま-ん-て-ん
357
1,034
わ第4話「……もしかして?」
翌朝。
潔が食堂へ向かうと――
「潔!」
真っ先に声をかけてきたのは蜂楽だった。
「おはよ〜!」
「おはよ、蜂楽」
蜂楽は当然のように潔の肩に腕を回す。
「今日、一緒に練習しよーね」、
「おう!」
その瞬間。
凛「……離れろ」
蜂楽「え〜?」
凛「邪魔」
蜂楽「潔が嫌だって言ってないじゃん」
凛「…………」
潔「まあまあ、朝から喧嘩すんなって」
凛「お前は黙ってろ」
潔「なんで俺!?」
そして食堂。
潔が席に座ろうとすると――
凪「潔、ここ」
隣の席をポンポン叩く。
潔「お、サンキュー」
座ろうとした瞬間。
玲王「待て、潔」
潔「?」
玲王「こっち」
玲王が自分の隣の椅子を引く。
潔「……?」
凪「玲王、ずるい」
玲王「早い者勝ちだろ」
凪「俺が先に呼んだ」
玲王「でも席を取ったのは俺だ」
潔「…………」
潔は二人を見た。
そして――
「じゃあ俺、真ん中座るわ」
凪「……」
玲王「……」
潔「二人とも仲良くしろよ?」
凪&玲王「違う」
潔「???」
その後。
潔が飲み物を取りに立つ。
すると――
「潔」
後ろから声。
振り返るとカイザー。
「何?」
「これ」
カイザーが潔に飲み物を渡す。
「お前がいつも飲んでいるやつだ」
潔「……え?」
「昨日見ていた」
潔「わざわざ覚えてたのか?」
「当然だ」
潔「カイザーって意外と記憶力いいんだな!」
カイザー「…………」
ネス「……カイザー」
カイザー「何だ」
ネス「今のは完全に『意外と』じゃなくて、かなり嬉しそうですよ」
カイザー「黙れ」
潔「?」
昼休み。
潔は一人で廊下を歩いていた。
「…………」
なんとなく、昨日からの出来事を思い返す。
みんなが自分の隣に座りたがる。
みんなが自分と練習したがる。
自分が女子と話していると、妙に空気が変わる。
自分が誰かと話していると、割り込んでくる。
それに――
みんな、自分の好きなものや癖を妙に知っている。
潔「…………」
足が止まる。
「……待てよ」
初めて。
ほんの少しだけ。
疑問が浮かんだ。
「もしかして……」
そこへ――
「潔!」
潔「!」
振り返る。
そこには凪がいた。
「探した」
「俺を?」
「うん」
凪は当たり前のように答える。
「一緒にいたかったから」
「…………」
潔の思考が止まる。
「……え?」
凪「ん?」
潔「いや……」
凪「何?」
潔「……なんでもない」
凪「ふーん」
凪が潔の隣に並ぶ。
肩が触れそうなくらい近い。
潔「…………」
さっきの言葉が頭から離れない。
『一緒にいたかったから』
潔「……なあ、凪」
凪「ん?」
潔「お前さ……」
凪「うん」
潔「俺といるの、そんなに好き?」
凪「好きだよ」
即答。
潔「…………」
凪「潔?」
潔「……いや」
潔は顔を逸らした。
胸が妙にざわつく。
でも――
潔「……仲間だもんな」
凪「…………」
凪の表情が一瞬止まる。
「……そうだね」
凪は笑った。
けれど。
その笑顔は――
少しだけ寂しそうだった。
その日の夜。
潔はベッドの上で天井を見つめていた。
「…………」
今日の凪の言葉。
玲王の態度。
凛の視線。
蜂楽の距離。
カイザーの独占欲。
全部が頭の中をぐるぐる回る。
潔「……いや」
首を振る。
「考えすぎだ」
みんな仲間。
だから優しい。
だから近い。
だから自分を気にかけてくれる。
――そう思いたい。
けれど。
最後に一つだけ。
どうしても説明できないことがあった。
『なんで、みんな俺が誰と話してるか気にするんだ?』
潔「…………」
初めて。
潔の中に、
小さな疑念が生まれた。
そして翌日――
その疑念を、
決定的にしてしまう事件が起こる。
コメント
3件
あっ……! この第4話、ついに潔の中で“違和感”が芽生え始めましたね……! みんなの距離感や独占欲が、明らかに“仲間”のラインを超えているのに、潔が「いや考えすぎ」って自分を納得させようとするところが切なくて。凪の「好きだよ→そうだね」の温度差、ほんとエモすぎました……カイザーが飲み物を覚えている件も含めて、読み終わって「ああ、もう戻れないところまできたな」と確信しました。続きが気になる!