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俺があいつの体に傷がある事に気付いたのはつい最近の事だった。
男子A「やべ!次体育じゃん。急がないと!」
男子B「おい!kn急ぐぞ!」
kn「あぁ。」
休み時間が終わるチャイムが校内に響く。俺たちはまだグラウンドにいた。
急いで教室に戻ると俺たち以外は着替えを終えて体育館へと向かったのだろう。ほとんど皆んなの姿は無かった…1人をのぞいては。
男子A「うし!俺一番!先に行ってるからなー」
男子B「あ、おい!ずりぃぞ!俺も行くってー」
騒がしく2人の友人が着替えを済ませて教室を出て行く。俺はというと、着替えながらも1人の存在が気になって動きが止まっていた。
kn「…なぁ。着替えないの?」
shk「…いや、後で着替えるから。」
kn「体、調子悪い?」
shk「…別にそうじゃないけど。」
kn「なら、一緒に行かない?」
shk「…悪いけど、1人でいい。」
教室内が静まり返る。これ以上はきっとウザがられると思い俺は全部の着替えを済ませて教室を出た…
kn「………」
が、あまりにも気になって悪いとは思いつつ扉の隙間からあいつを見る事にした。
shkはクラスの中でもあまり目立たなくて授業も時々遅れて来たり、休んだりが多いやつだった。話したりしたのもさっきのが初めてなぐらい。
kn「(……俺、何してんだろ。)」
と、心の中で思った矢先。shkが着替え始める。なぜか着替えながら顔が少し歪むのが気になって目を見開いて見てみると…
kn「(ん!?あれ…傷?)」
少し影になり見えにくくはあるが、あきらかに体に傷があるのが見える。
恐らく顔を歪めているのも服が擦れてしまうせいなのだろう。時々傷口をさする姿が見える。
kn「(これは…見なかった方が良かったか?)」
俺はそう思い、その場を静かに離れて体育館へと向かった。