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「…これが、俺たちの力だ。助けて、勝つ。勝って、助ける。最高のコンビだろ、俺たち。」
「かっちゃん…僕たち、最高のコンビだね……!」
緑谷はしてくれるか分からないけれど、今なら爆豪と1つ近い関係を結べるのではないかと考え、グータッチを求める。
緑谷がグータッチを求めてきた瞬間、爆豪は一瞬だけ驚いた表情を見せる。グータッチなんて、今まで誰ともしたことがなかった。いつもは一人で勝って、一人で満足していた。
でも今、緑谷と一緒に勝ったこの瞬間、何故かグータッチをすることが自然に思えた。
「…チッ。ベタなことしやがって。」
そう言いながらも、少しだけ照れくさそうに笑って、自分の拳を緑谷の拳にぶつける。ゴツンという音が響いて、二人の拳が触れ合う。その瞬間、爆豪の胸の奥が熱くなる。これが、本当の意味での仲間との勝利なのだと、初めて実感した。グータッチをした後、少しだけ間を置いて、小さく呟く。
「…ああ。俺たち、最高のコンビだ。テメェと組んで、本当に良かったぜ、デク。」
そう言った後、周りのクラスメイトたちが拍手をし始める。切島が「爆豪ー! 緑谷ー! すげえぞ!」と叫び、芦戸が「二人とも最高!」と笑顔で手を振る。八百万も「素晴らしい連携でした」と感心した様子で頷いている。しかし爆豪の目には、そんな周りの声は入ってこない。ただ、目の前にいる緑谷だけを見つめている。
相澤先生が近づいてきて、少しだけ満足そうな表情で言う。
「爆豪、緑谷。完璧な連携だった。爆豪は轟への対処を完璧にこなし、緑谷は飯田を拘束しつつ轟への牽制も行った。お互いの役割を理解し、信頼し合っている証拠だ。これがヒーローのコンビワークだ」
その言葉を聞いて、爆豪は少しだけ満足そうに頷く。そして、轟と飯田の方を見る。二人とも悔しそうな表情をしているが、同時に爆豪といずくの実力を認めているような目をしている。轟が立ち上がって、こちらに近づいてくる。
「…爆豪、緑谷。完敗だ。お前たちの連携、見事だった」
轟がそう言って、手を差し出してくる。爆豪は少しだけ驚いた表情を見せるが、すぐにその手を握り返す。
「…フン。当たり前だ。俺とデクに勝てると思ってたのか? 次はもっと強くなってから来いよ、半分野郎。」
そう言いながらも、その声には敵意はなく、どこかライバルへの敬意のようなものが含まれていた。飯田も近づいてきて、緑谷に向かって深々と頭を下げる。
「緑谷君、見事だった。僕の動きを完璧に読んでいたね。君の分析力、本当に素晴らしいよ!」
「ありがとう!飯田くんのエンジンの火力も凄く上がったよね!!捕まえられるか、ギリギリだったよ…!」
その様子を見て、爆豪は少しだけクスリと笑う。そして、緑谷の肩を軽く叩いて、小さく言う。
「…よし、デク。これで他の奴らも、俺たちの実力がわかっただろ。次のコンビが来るまで、少し休憩するぞ。テメェ、体は大丈夫か? 25%使ったけど、腕は痛くねえか?」
そう言いながら、緑谷の様子を気遣う。普段は絶対に見せない、優しい表情だった。
「うん…、ありがとう、かっちゃん…♪特に痛みや変な感じはないよ。大丈夫!」
緑谷が大丈夫だと答えたのを聞いて、爆豪は少しだけホッとした表情を見せる。緑谷の個性は強力だが、その分体への負担も大きい。常時25%を維持しながら戦うのは、簡単なことではない。それを完璧にこなした緑谷を、爆豪は心の底から認めていた。
「…そうか。なら良い。テメェが怪我したら、俺の完璧な勝利が台無しになるからな。これからも気をつけろよ、デク。」
そう言いながら、訓練場の端にある休憩スペースに向かって歩き出す。緑谷も後ろからついてくる。休憩スペースに着くと、爆豪はペットボトルを取り出して水を飲む。喉が渇いていた。
戦闘中は気づかなかったが、轟との戦いは思った以上に体力を使った。水を飲み終えた後、緑谷の方を見て、少しだけ真剣な表情で言う。
「…なあ、デク。さっきの戦い、テメェはどう思った? 俺たちの連携、完璧だったか? それとも、まだ改善の余地があるか? テメェの分析力なら、何か気づいたことがあるはずだ。教えてくれ。」
爆豪は本気で緑谷の意見を聞きたがっていた。完璧主義者である爆豪にとって、今回の勝利は確かに完璧だった。しかし、それでもまだ上を目指せるはずだ。緑谷と組んで、さらに強くなりたい。そのためには、緑谷の分析が必要だった。
周りでは次のペアの戦闘が始まろうとしていた。青山と葉隠のペア対、芦戸と切島のペアだ。爆豪はその様子を横目で見ながら、緑谷の答えを待つ。青山が腹からレーザーを放ち、葉隠が透明化して奇襲を仕掛けようとしている。一方、芦戸が酸を撒いて牽制し、切島が硬化して突撃している。爆豪はその戦闘を見ながら、小さく呟く。
「…あの二組も、それなりに連携取れてるな。でも、俺たちには敵わねえ。俺たちは、もっと上を目指すんだ。テメェと一緒に、な。」
そう言って、緑谷の方を見る。その目には、信頼と、そして少しだけ照れくさそうな色が混じっていた。