「めめさん、どこ行ってたんですか?」
帰ってくると同時に、iemonさんこと家元伊右衛門が声をかけてきた。
「少し散歩に」
「ふーん…」
信じていない目、今私が話した言葉の裏を考える声。
「…めめさんには敵わないですね。」
「それは最初から分かりきっていることですよ。」
ソファで本を読んでいると、玄関の扉が叩かれた。
「はいはーい」
扉を開けると、白髪で短髪、熊の耳が付いたパーカーを着た男が立っていた。
「すみません、道に迷ってしまって…」
「…ああそういうことですか、ここで話すのもあれなんで、とりあえず中に…」
そう言い男に背を向けた所で、俺は横に逸れてそれを掴む。
「…で、どういうことだ?」
ナイフを掴んだ手からは血が滲んでる。
けどそんなのどうでもいい
「…こういうことですよ!」
男は拳銃を取り出しそれを俺に撃った。
「うおあっぶね…」
「の割には余裕そうですね!」
「………や、やめて!」
その声に、俺達は動きを止める。
「………おね、がいだから…凸さんのこと傷つけないで…」
涙目のおどろくちゃんが、辛そうにしながら立っていた。
「おどろくちゃん!?危ないから来たら…」
「安心してください。これ以上この人を傷つけるつもりは無いですよ。」
「本当?嘘じゃない?」
「はい、本当です。」
「よかったあ…」
そう言うとおどろくちゃんは安心したのか俺にもたれかかった。
すー、すーと寝息を立て始める。
「はあ…で、なんでこんなことしたんだ?」
「…あなた達の仲間になりに来たんです。」
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